姫初め
ひめはじめ
概要
「はじめ」ということで勘違いされがちだが、1月2日の行事とされている。
しかし、民間で製造された仮名暦が初出のため、由来やその内容などは諸説あってはっきりしていない。元の表記が「ひめはじめ」と平仮名であり、漢字表記がよく分かっていないのだが、「“ひめ”と称される何かを始める」のだろうという事で様々な解釈がされている。
参考としては歳時記の季語解説の記述にいくつか挙げられている。
- 「強飯(こわいい。おこわ)ではなく姫飯(ひめいい。柔らかいご飯)を食べ始める」=「姫始め」という解釈。
- 別の説だと真名暦には「火水始め」とあった。これはその年の初めて「火や水を使う」ことを指している。他には「飛馬始め」で馬の乗り初めの日、「女伎始め」で衣服を縫い始める日、「姫糊始め」の意で女が洗濯や洗い張りを始める日ともいわれる。
- 「夫婦およびそれに準ずる間柄の男女(たまに男同士または女同士)が年が明けてから初めて秘め事をする、し始める」=「秘め始め」を示しているという解釈。
Pixivの投稿イラスト及び、一般的な解釈だと、最後の説が広く認識されている。
……クリスマスの性夜扱いと同類のくせに、「正月中止のお知らせ」とか「正月爆発しろ」とかいう声が聞こえないのは、やっぱり身内びいき。(というかクリスマスと比して(お正月商戦こそあれど)「恋人同士で過ごす日」的な意味での商業主義に汚染されていないからか?)
鬼の「姫初め」
鬼の「姫飯」は鬼鮨(寿司飯は姫飯、寿司ねたは人間の鮨)を指し、「姫飯」を1月2日より食べ始めることを「姫始め」という。「姫飯」は血色のばら鮨が多い。「姫飯」は「姫鮨」とも言われる。そもそも「鬼斬(おにぎり)」のイメージが強いせいか、姫飯や強飯をそのままほおばることを鬼は避けている。
「姫飯」の作り方
①人間をまな板に乗せ、人斬大包丁で骨を取り除く。しっかりと腰を入れて大薙刀で輪斬りにしてから人斬大包丁を使うと早い。
②①でできた寿司ねたを大桶に入れ、ある程度集まったところで突起のついた棒や槍を繰り返し深刺し、できるだけ細かくする。
③大寿司桶の中で寿司飯にまぜてでき上がり。
教育的配慮で省かれているが、一説では桃太郎が、鬼ヶ島で鬼共がよだれを垂らしながら「姫飯」を調理している様子を見ている。巨大寿司桶を目の当たりにし、「姫飯」になる前の寿司飯を鬼の目を盗んで少し盗み、鬼ヶ島へ向かう途中の海で釣った魚と一緒に鮨にして食べたとされる。入念に斬り刻まれた人間の血肉(「姫飯」の具)が詰まった大桶から発せられる強烈な死臭に耐えながらの盗みだったので、苦心したらしい。
「姫飯」はばら鮨の形ではなく、幽霊鮨(ばら鮨の具の上に白い鮨飯を敷き詰める押し鮨)の場合もあるようだ。
1月2日は初めて鬼子(主に女鬼)が「姫飯」を作り、食べ始める(「姫始め」する)日でもある。その無邪気さ故に残酷なことになりやすい。まな板の上で人間を四つん這いにし、尻の穴に長剣(ロングソード)を刺し、そのまま脳天まで貫いたり、人間の女性器に槍を刺してずぶずぶしたりする。その母親たちがその様子を微笑みながら見守り、大剣や大薙刀で仕上げをする。
鬼の中には人間を斬り殺すことに非常に強い性的興奮をおぼえるのもおり、そういった鬼が集まってしまった場合、過激な「姫飯」作りが展開される。1月2日に大寿司桶に無理やり生きた人間(※)を放り込み、寿司飯で生き埋めにし、大斧や大鎌で斬り殺しながら「姫飯」を作る。寿司飯のどこを刺しても血が染み出したり、噴き出すくらい人間が多く埋まっている場合が多い。人間の死臭と寿司飯の匂いがまじった「姫飯」の異様な匂いがそういった鬼共の性欲をいつも以上に高めるようで、自慰をしながらになり、女鬼の愛液や男鬼の精液が大量に混じることがある。「あん♥」「イク♥」等の喘ぎ声が響く中での「姫飯」作りとなり、大抵は途中で失神したりするが、「姫飯」ができた後の姫始め(セックス)は極限まで高まった性欲をぶつけ合うので、格別なものになるという。
※鬼の体内にある消化液を固めた薬を飲ませて骨が次第に溶けるようにしている。また、糞尿が出ないように処理(絶食状態にしたり、剣等で斬って脱力状態にしたり等して糞尿を残らず体内から出させる)をしている。地獄で「姫飯」が作られる場合は糞尿地獄(ふんにょうじごく)に糞尿が集められる。
関連タグ
別名・表記ゆれ
↕
姫初めとは逆に、年の末にあれこれすること。まあ、こちらも性夜と大差ない。
インターネット上ではこちらの方が多いが、pixivではやや少ない。
「初めて」と「始める」が日本語では紛らわしいうえに、元の漢字表記が不明瞭なため、表記がばらけているようである。
女性が始めて男性と夜をともにすること。
謡曲の「烏帽子折」に出てきた言葉。宮増作で、牛若丸が鏡の里の烏帽子折の家で元服し、夜盗の熊坂長範を退治する物語に、この言葉が登場。「みずから男性に抱かれに行く」とうことに「殿始め」という表現を使っている。