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空狐の編集履歴2020/02/19 16:56:42 版
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概要

江戸時代になって現れる妖狐の一区分である。江戸時代中期の儒学者・皆川淇園が書いた『有斐斎箚記』では妖狐のランクが記され、高いほうから天狐・空狐・気狐野狐の順であるとされる。

江戸時代後期に書かれた『善庵随筆』や『北窓瑣談』ではこのランク分けを紹介しつつ空狐は三番目の気狐の倍の力を持つとしている。

曲亭馬琴らがまとめた奇談集『兎園小説拾遺』では五種の狐神ついて記されており、天狐・空狐・白狐・地狐・阿紫霊と区分されている。

空狐は千年を生きた狐であり(ちなみに中国の文献『玄中記』では千年を生きて天に通じた狐が「天狐」である)、三千年を生きると「稲成空狐(いなりくうこ)」となり天狐に次ぐ力の持ち主となるという。

安政時代の随筆『宮川舎漫筆』には、空狐が人間に憑いたという話があり、長崎文理という人物が「狐ものがたり」と題して収めている。この書では善狐は「天狐・金狐・銀狐・白狐・黒狐」に分けられ、生まれつきの種族として扱われている。

犬に噛み殺されたあと霊の状態で長崎源次郎という人物の家に仕える小侍に憑依した個体は自分のことを善狐かつ空狐と呼んでいる。

2000年代後半からインターネット上で九尾の狐がさらに格を高めると尾が減っていき、四尾の天狐となり、さらに格を高めて空狐となると無尾となる、という説が広まっているが、一次出典は不明である。

ネットでの古い記述例では、かつて存在した「Psychic Lab.」という霊感・スピリチュアル系サイトで2005年6月に記載されていたのが確認できる(天狐の項目空狐の項目)が、ここでも参考文献名は記されていない。

後世の作品における空狐

ゲゲゲの鬼太郎』では、アニメ第四作で登場。とあるデパートの屋上に「お稲荷さん」の祠があったのだが、そこの社長の二代目が、その稲荷社を取り壊してしまう。空狐は人間の身勝手さに激怒し、鬼太郎との争いに発展するが、天狐の介入でひとまず取りやめとなる。が、本人的には苛立ちの残る形となった。2007年の実写映画版でも登場。

式姫projectシリーズでは『式姫草子』『式姫の庭』『かくりよの門』に登場。

関連書籍

善庵随筆 兎園小説 宮川舎漫筆

関連タグ

妖怪

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