巨人症
きょじんしょう
様々な要因で身長が異常に伸びてしまう難病である。
概要
本来人間の身体は下垂体と呼ばれる器官から分泌される成長ホルモンによって身体が過剰に
成長しないように調整されている。
しかし下垂体に腫瘍が発生して成長ホルモンが過剰分泌された結果
ブレーキがかからなくなってしまい、異常な高身長になることがある。
それが巨人症である。
身体が大きいので一見強そうと思われ、いいこと尽くしかと思いきやそんなことは一切なく、
寧ろ体の大きさに合わせて増加した体重によって全身の関節の負担が増し、
杖などの歩行器を使わないと歩けなくなったり、最悪の場合寝たきりになってしまうことすらある。
しかも体の大きさとは逆に心肺機能は常人と変わらないので負担が凄まじく、
大抵の場合早死にしてしまう。
また、成長ホルモンの過剰分泌には骨がもろくなる副作用もあるので関節が変形したり、
骨折しやすくなってしまう。
その身体の大きさからバスケットボールやプロレスなどのスポーツで活躍する人もいるが
身体を壊しやすいのでその意味でも短命と言われ、長続きすることはあまりない。
ちなみに異常成長するのはあくまでまだ骨の成長中である子供の場合であり、
成人して骨の成長が止まってから発症すると先端巨大症というまた別の病気になる。
症状
身体の異常成長のほかに視野狭窄、多汗、糖尿病、頭痛などがあり、
女性の場合は月経不順、男性の場合勃起障害になる。
治療方法
国で指定される難病でもあり、その治療も困難であるが不治の病ではない。
手術による腫瘍の切除・摘出や放射線治療による腫瘍の破壊が主な治療方法だが
稀ではあるが血管付近に発生することがあり、手術が危険と判断された場合には
ホルモン療法を施される。