アストラ・ミリタルム
ていこくぼうえいぐん
概要
〈帝国防衛軍(インペリアル・ガード)〉とも呼ばれる。
超人兵士であるスペースマリーンやアデプトゥス・カストーデスと異なり、一般の帝国臣民から徴兵された通常の軍隊である。
装備品の技術や性能においてはスペースマリーンや異種族の軍勢に劣るものの、銀河全域を支配する〈帝国〉の膨大な人的資源に支えられた大兵力を有しており、その物量によって敵を圧倒する。
また、〈帝国督戦局(オフィシオ・プロフェクトゥス)〉より派遣された〈政治将校(コミッサー)〉が各連隊に派遣され敵前逃亡や敗北主義者を略式処刑するなどの督戦任務を行う。
主要装備
帝国ラスガン
「ラス」はレーザーの意味で、防衛軍兵士の基本装備であるレーザー小銃。生産拠点によって様々な仕様があるが、共通して非常に耐久性が高く、長期間の酷使やあらゆる過酷な環境でもほとんど整備を必要としない。
レマン=ラス戦車
主力戦車。こちらもラスガン同様に長期間整備を必要としない耐久性と信頼性を有する。通常の戦車砲に加え、ガトリングガンやプラズマ砲、火炎放射器などの装備バリエーションがある。
この戦車の設計図(STCテンプレート)を発見したスペースマリーン兵団〈スペースウルフ〉総主長〈レマン=ラス〉を讃えこの名が付けられている。
主要な防衛軍連隊
アストラ・ミリタルムには各惑星ごとに徴兵、連隊の編成が行われ、それぞれに特徴を持つ。(壊滅的状態の連隊が別の連隊に併合される事もある。)
ケイディア連隊
通称〈ショックトルーパー〉。アストラ・ミリタルムの中で最も大規模な連隊である。
母星ケイディアは〈渾沌〉の勢力の根城〈恐怖の眼〉(アイ・オヴ・テラー)に面した要塞惑星であり、長らく渾沌の侵略を押し留めてきた。
しかし、ケイオススペースマリーンによる〈第13次黒き征戦〉の折に遂に陥落、ケイディアは崩壊してしまう。
しかし連隊は活動拠点を別の惑星へ移し、〈ケイディアは屈せず〉を合言葉に今なお〈帝国〉の守護者として立ちふさがり続けている。
多くの連隊がケイディア連隊の装備様式を真似ており、〈ケイディア式〉と呼ばれている。
(メタ的には、ケイディア連隊のキットの色を塗り替えるだけでオリジナルの連隊を作れるようにしている)
カタチアン連隊
通称〈ジャングルファイター〉。母星カタチアンは凶暴な野生動物や猛毒の植物が跋扈する過酷な密林惑星であり、この事から生身の人間としてはトップクラスに屈強な肉体を持ち、密林での戦いを得意とする。
防弾性能を有する特別なタンクトップ姿であったり、上半身裸だったりする。
その生い立ち故か、カタチアンの兵たちは上品とは言い難い荒くれ者揃いの連隊である。
ヴォストロヤ連隊
通称〈ファーストボーン〉帝政ロシアを彷彿とさせる、古風な意匠の装備を用いる。
〈ホルスの大逆〉の折には自己保身の為に中立を保ったことから処罰は免れなかったところ、恩赦により許される。この事に報いるべくヴォストロヤの住民は貴賤を問わず長子を兵役に就かせており、〈ファーストボーン〉の名はこれに由来する。
クリーグ連隊
通称〈デスコープス〉。第一次世界大戦を思わせるトレンチコートと防毒マスクが特徴。
ただでさえ人命の軽い防衛軍の中でも、自他問わず自発的に人命軽視を行っている連隊。
母星クリーグは過去に〈帝国〉への背信行為に手を染め、惑星を焦土と化される制裁を受けた。現在もその贖罪の為に、死を厭わない戦いを行っている。
その死生観は常軌を逸しており、一兵卒から元帥に至るまで、必要とあらば容易く命を投げ出す、戦死を称えることもなく犠牲を前提とした作戦計画を平然と立てるなどは日常茶飯事。
一度の戦闘における人的資源の損失は88%に達しており、クローンによる人員の補填、コミッサーの督戦任務が「無駄死にを避けるため」であるなど、他の連隊とは一線を画した組織構造を持つ。
著名なキャラクター
〈太陽卿〉マカリウス
現在は故人アストラ・ミリタルムの伝説的な指揮官であり、〈ホルスの大逆〉の後に訪れた〈背教の時代〉において僅か7年の内に1000もの惑星を帝国の元へ再統合した。その功績はかの大元帥〈ホルス・ルペルカル〉にも匹敵する。
セバスティアン・ヤーリック
帝国督戦局の政治将校。
第二次・第三次アルマゲドン戦役において襲来したオルクんの〈グァァァグ!〉を撃退した実績を持つ。
その右腕は戦闘によって失われたが、自ら討ち取ったオルクのパワークロオをもぎ取って持ち帰り、後に自らの右腕に移植している。
スライ・マーボ
カタチアン連隊の兵士であるが、多数の非現実的な大戦果の逸話により戦場の伝説と化している人物。
その戦果が真実であれば、先述の〈太陽卿〉マカリウスや大元帥ホルスにも匹敵するという。