アイ(凍牌)
あい
人物
第一部の中盤から登場する女性の麻雀打ち。博多出身。「アイ」は本名である。
麻雀では「瞳」と表現する異常視力で、相手の行動や表情を把握して先を読む打ち筋が特徴。
後述の来歴から、完膚無きにまで負かした相手に金の代わりに指を賭けさせ、負かした後に相手の指を切り落としてトイレに流し、その時の相手の惨めな表情を見て楽しむという下衆な嗜好を持つ。
考えている時、右手の人差し指を顔の前で立てる癖がある。
単行本8巻で、旅打ち前の彼女を描く描き下ろし『アイ〜もう一つの凍牌〜』が掲載されている。
来歴
出自は不明だが、義父から性的虐待を受け続ける日々を送り、そのさなかで後の「瞳」の能力が開花した。
旅打ちを続ける中、彼女の強さを聞きつけた佐々山組の代打ちを依頼され、高津組との対局に抜擢される。これが彼女の初登場シーンとなる。
高津組の代打ち・松本を圧倒し、十指を全て切り落とした直後にケイと勝負。序盤はケイを「瞳」で圧倒し萎縮させるが、松本の叱咤激励を受けたケイは捨て身の全牌オープン打ちを敢行。一見自殺行為にしか見えない作戦だが、これにより「瞳」は完全に無力化。さらにアイを含めた三人はケイを意識するあまり手が竦んだ上、ケイは逆に三人の自分を意識した仕掛けから考察し、牌姿や牌山の中を看破。
元々「瞳」にだけ頼りきって実力を誇示していたアイは完全に力を失い、総合力で麻雀を勝ち抜いてきたケイに圧倒され大逆転負けを喫した。これで約300万円の負債を背負ったが、松本の指を返すことで帳消しにしてもらっている。
これを機に表の世界でも勝負を重ねて龍凰位戦に参戦。予選、さらには決勝戦でもケイとの再戦・再々戦を果たすもリベンジは果たせなかった。
『人柱編』のロシアンルーレットを特殊ルールとする『サバイバル麻雀』にも登場するが、ケイが自分の頭に向けて引き金を引く瞬間に彼を守ろうとして手を出してしまう。
ケイの命は助かったが、これがチョンボと見做され、アイが代わりに自分の頭に向けて引き金を引いて死亡した。ケイは昔馴染みの彼女の死にひどく取り乱していた。
高校時代は由紀という名の自身を慕う後輩が出来ており、彼女は『ミナゴロシ編』にて匂いを嗅ぎ分ける能力を駆使し、アイの遺志を継いで裏麻雀の世界へと足を踏み入れている。
その他
『人柱篇』の外伝作品『アイ〜もう一つの凍牌〜』では主人公を務める。
竜鳳位戦一回戦でのケイと再戦では、ケイに手球に取られていることを理解したときは発狂したように涙を流してはしゃぎ大笑いした。さらに聴牌のケイへの強打が通った時は「ぬ・・・・濡れる！！」、やっとの思いで1000点を直撃した時は「イク！！」などと性的興奮まで覚えたり、自分が脇の"対子王子"を操る女王様だと想像した際には一筋の鼻血まで出すなど、完全に頭のネジが外れた状態に。
この再戦も打ち負かされた後は本人に向かって何度も「ケイさま〜」と呼ぶくらいにケイにベタ惚れである。
そんな有様なので当然読者からショタコン扱いされている。
