平たく言えば、どんな音でも使用できる音源である。コンピューターのメモリーなどに音源データを記録しておくことで、演奏データを読み取り、音楽として演奏するものである。規格自体はFM音源やPSGなどより古い。
理論上は何でも出来る音源ではあるが、それは「メモリー(記憶容量)」によるという前提であり、基本的に高音質になるほどデータ容量は大きくなり、メモリーを消費したくない場合は低音質にせざるえなくなり、例えばスーパーファミコンがPCM音源8チャンネル搭載されていると言ってもRAMは64KBと貧弱で、うまく使いこなせるソフトの方が少ないと言えた。PCエンジンなどCD音源を使用してる場合、音質には問題なかったが音楽の演奏時間がCDの74分からゲームデータを差し引いた分しか演奏出来ず、CDデータが多くなったのでゲーム本編の一部を削除したという本末転倒なソフトも出るほどであった。ゲーム機において当初、下位音源であるFM音源やPSG音源が普及したのも、メモリーをPCMより消費しないからである。
そのため90年代後半以降は「いかに音質を落とさずにデータを小さく出来るか」を命題に圧縮技術が開発されている(MP3やWMAなどが該当、現在のPCゲーム標準音源的なoggもこの一種)。