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「五月革命」に身を投じた思想家。

代表作に、ルーマニア革命に身を投じその生涯を閉じる直前たった20冊のみ出版された『初期革命評論集』全10巻がある。今ではかなりの数の翻訳版が再版されている。

一説によると、幻の11冊目『個別の11人』があるらしいが──。

トグサによる言及

「著者自身は日本で起こった5・15事件を、最後迄革命と定義づける事が出来なかった為に、(『個別の11人』を)封印していた様ですが、能楽を革命の隠喩として用いる等、その思想は今でも輝きを失っていないと聞きますが?」

クゼ・ヒデオによる独白

パトリック・シルベストル著『個別の11人』。インディビジュアリストの聖典。それがなぜ素晴らしいのか。それは、5・15事件を日本の能に照らし合わせ、その本質を論じたところにある。能とは、戦国の武士たちがあらゆる芸能を蔑むなか、唯一認めてきた芸事だ。それは、幾多の芸能の本質が決定された物事を繰り返しうるという虚像にすぎないのに対し、能楽だけが、その公演をただ一度きりのものと限定し、そこに込める精神は現実の行動に限りなく近しいとされているからだ。一度きりの人生を革命の指導者として終えるなら、その人生は至高のものとして昇華する。英雄の最後は死によって締めくくられる。死によって永遠を得る。