検索する際はクゼ 攻殻機動隊、と一括検索するのが良い。
概要
元自衛軍の男。漢字名表記では「九世 英雄」。身長178cm、血液型B型。
全身を義体化しており、カスタマイズされた義体を用いている。
もともとは国連平和維持活動出兵の際に用意されたイモータル義体で、通常の戦闘用義体に比べてハイスペックであることに加え、ある程度は自己修復されるような構造になっているが、すでに耐用年数は過ぎている。
顔面には神経ネットワークを定着させるためのマイクロマシンを敢えて注入しなかったため、表情筋を動かすことがほとんどできない。
世界有数の造顔作家が手がけた美しい造形の義顔のおかげで、そんな状況にもかかわらず顔は崩れたりはしない。
幼少期から全身義体であったために、長い間心と身体が一致せず悩んでいたクゼに招慰難民は暖かく接し、このことがについて考える切っ掛けになった模様。
心身の不一致への悩みと孤独は抱え続けており、同じ境遇の仲間を求めていた節もある。OPの1シーンがそれを表している。
豊富な経験と高性能な義体、それを操る精神力のため、戦闘力は非常に高い。
跳躍で屋根を突き破ってしまうほど。草薙素子の攻撃を逃れて追跡を振り切ったり、バトーと一対一で戦い戦闘不能に追いやっている。
頭の回転も速く、預金システムを逆用して革命資金を算出したり、公安9課の裏を掻いて罠に嵌める場面も。
指導者としての器・カリスマも備え、自分を殺そうとした招慰難民を説得し、賛同者にしている。
九州招慰難民居住区出島キャンプ・「出島」へ入ってからは自分の電脳に招慰難民全員の電脳と繋げ、常に自分の活動を見せ続けることで意識を独立へ持って行っている(ヘマをすると全員に直ぐにバレる)など、卓越した指導力を見せている。
中の人曰く「完璧すぎて真似出来ない」。
過去
幼少時に飛行機墜落事故に遭い、死の淵に瀕しながらも生還する。
その際に幼少時の草薙素子と出会っており、素子の回復のために唯一動く左手だけで折鶴を折り始める。
しかし、素子は容体が悪化し転院。
てっきり死んだと思ったクゼはすっかり生きる気力を失い、死んでしまった少女の為に折鶴を折り続けるだけの身となってしまう。
全身義体化を薦められるが、当時未発達の義体技術では力加減がうまくいかず、鶴を折れなくなることから拒否。
途中、全身を義体化することで生き永らえた素子が尋ねるが、クゼの方は同一人物だとは分からなかった(顔を見ていなかった)。
しかし、去り際に今度は自分がクゼの為に鶴を折るという発言から、彼女が死んだと思っていた少女だと気づき、全身義体化してもう一度会う事を決意する。
義体化後のリハビリは辛いものだったが、少女と同じ苦しみであるからこそ耐えることができた。
しかし、二度と会うことはできなかった。
義体を完全に使いこなせるようになった現在も、無意識のうちに折鶴を折るクセが残っている。
第四次非核大戦後の2024年に朝鮮半島へ自衛軍の一員として出兵。
虐殺に近い一方的な戦闘と劣悪な環境・マスコミの誹謗中傷に衰弱し体調を崩す兵士が続出する環境の中、唯一基地の外に出て地元住民と触れ合い、周囲を驚かせた(この時既に表情は動かなかった)。
日本に戻る前は台湾に居たようで、台湾の招慰難民に密売の仕方などを教え、生きる方法を教えていた。
地元警察からは厄介者としてマークされていた。
出兵前にある大学で研究用に保管されていた幼少期の自身の義体と素子の義体を手に入れ、牢記物店という店に預けている。
ハリウッド版
マイケル・ピットが演じ、日本語吹替ではアニメと同じく小山力也が声をあてている。
当初は人形使いのようなゴーストハックや疑似記憶により他人を操るハッカーとしてハンカ・ロボティックス社に対してテロを仕掛けてゆくが、生身の脳を持つ全身義体であることが判明する。少佐と同じくハンカ社により全身義体化の実験に使われた者たちの生き残りで、断片的な記憶のみを残している。
かつては素子の恋人であり、ハンカ社の技術に反対する活動を仲間とともに行っていたが、ハンカ社に襲撃を受けて捕まり、実験体とされてしまった。
紅殻のパンドラに登場する少年
なお紅殻のパンドラには荒巻理凰の同室に飛行機事故によって生存した少年が登場するが、士郎正宗氏の構想・非公式設定によるとこれは攻殻機動隊ARISEに登場するライゾーという想定らしい。世界観も異なるので映像化されている攻殻機動隊ARISEのライゾーとはパラレルワールドにおける同一人物という位置づけであり、クゼとは無関係である。