ウォルム
うぉるむ
概要
本作の主人公。ハイセルク帝国出身。農村生まれの三男坊(末っ子)。年齢は20歳。
デュエイ分隊に所属する兵卒。濁ったような瞳を宿す異様な雰囲気を持つ青年。
異世界人「高倉頼蔵」の前世の記憶を持つ。
経歴
【第一幕】
20才で徴兵され、兵役に就く。半年後にマイヤード攻略戦で《強撃》と《鬼火》のスキルが覚醒し「ハイセルクの鬼火使い」として怒涛の勢いで戦果を挙げていく。しかし四か国同盟軍との戦で仲間達を失い、復讐心から単騎で野営地を襲撃。指揮系統を破壊し「三英傑」のアヤネを捕虜に成功。その功績から騎士爵を賜りジェラルド将軍の元に配属され、アヤネの護衛の任に就く。
四カ国同盟が起こした大暴走に立ち向かい、守護長から戦時大隊長の座に就きダンデューグ城で奮闘するも大鬼王に目を潰され、アヤネの治療で魔眼を移植される。ところが戦闘中に瓦礫に押し潰されて意識を失い、大暴走が終息した後に目覚める。再び仲間を失い、故郷や祖国までもが滅んだ現実に絶望する。
【第二幕】
群島諸国に渡り自堕落的な生活を送っていたが魔眼の後遺症に悩まされ、治療薬の資金を稼ぐべく内乱に参加。ダリマルクス家側につき、《鬼火》で友兵を巻き込む形で勝利に貢献するものの処罰を恐れ、逃げるように旅立つ。船で迷宮都市に渡り、癒しの三秘宝・真紅草を手に入れるべく冒険者ギルドに登録せず単身で迷宮に挑むが深層前に限界に達し、冒険者パーティ「三魔撃」に加わり制覇した。
式典で一世紀前に滅んだグンドール家の動乱に巻き込まれ、死んだ恩人の為に報復を決意。傘下を駆除し、続けて冒険者と兵員達の共闘で都市を破壊した腐骨龍の討伐にも成功した。戦後、死んだと思っていたかつての部下と再会し再建国を目指すハイセルクへの帰還要請を受け承諾する。
【第三幕】
部下と共にハイセルクに帰還し、目の治療の為にマイヤード公国へ向かう前に実兄ヘイズと故郷で再会。それはリベリトア商連邦の奸計で、油断して罠に嵌まり兄の手で命を失いかけるも鬼の面の協力で一命を取り留めた。
性格+能力
性格
冷静かつ善良。一定の懐に入れば割と社交的で軽口も好む。
兄のヘイズ曰く頑固な一面もあるとの事。
前世の道徳観を持つが故に戦争に順応する自身に嫌悪し、他者への施しを偽善と自嘲する。真面目な性分と過去の諍いから冒険者を嫌っている。飲酒も喫煙もする。
良くも悪くも中途半端な全体主義者。前世の経験から出自は農民でも最低限の礼儀作法を弁えている。ただし記憶故に知識は徐々に曖昧となり、現世の生活観に感化されている。
女性に性的な関心を抱く描写はなく、おそらくは恋愛未経験と思われる。
能力
火、水、風属性魔法の適正持ち。火と風は高い適正を持つが水は最低限。
魔力量は具体的な数値は不明だが「爆発的」との事。第二幕では魔力量が増幅していると思われる。
火魔法は《鬼火》の副次効果で蒼炎が特徴。アンデット種に有効に加えて威力は上がり、火・熱耐性は無効化に等しく破格級。作中では攻撃魔法は火魔法のみで、風魔法は戦闘補助に使用している。
魔眼「大鬼王」の能力は動作の遅延。
武器は主に斧槍。状況によって剣を扱う。
鬼の面「國焼の大鬼・灰塵童子」
魔眼を持つウォルムを依り代に一時的に「鬼」として復活する。
条件は大量の供物の消費。
容姿+装備
容姿
普通。その意外性から一部の仲間や初見の敵兵達から恐怖を抱かれる事が多く、作中では「悪魔」「人畜無害だと信じていた隣人が、連続殺人犯のサイコパス野郎だった」と例えられる程ギャップが酷い。
第一幕では威圧しなければ村人Aに見られていたが、第二幕では餓狼の如き殺伐とした雰囲気を纏うようになる。
四カ国同盟軍との負傷で片目が濁るが、後に両眼が失明し魔眼が移植される。
元から「濁っているようにしか感じない」と出会う人々に思わせる程、眼に独特な力がある。
魔力を通すと瞳孔が細くなる。目の色は黒→金。
書籍版では濃い茶髪と黒眼の青年で、年齢以上に精悍(老け顔)に描かれている。
漫画版では幼さが残った端正な顔立ちをした青年で、微妙に無精ひげが生えている。
装備
武器 | 斧槍・魔法剣 |
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防具 | 鬼の面・ハイセルク製鎧 |
装飾品 | 魔法鞄 |
前世
前世は高倉頼蔵。享年33歳。
職業はサラリーマン。老け顔。出勤中に心筋梗塞で死亡する。
中途半端な全体主義者。