月下の棋士
げっかのきし
将棋漫画の名作。漫画家・能條純一の名を満天下に知らしめた傑作である。
概要
能條純一による日本の漫画作品。小学館発行の漫画雑誌「ビッグコミックスピリッツ」にて1993年から2001年にかけて連載された。単行本は全30巻。
帽子をかぶったまま対局を行う無頼の棋士・氷室将介を中心にプロ棋士たちの栄華・苦悩といった人間ドラマを描く。「将棋のためなら女も泣かす(かなり過激な表現だが)」と言わんばかりの硬派で泥臭い人間群像が展開される。
一般的には余り知られていないプロ将棋の組織や昇段システム、一度上り詰めても負ければあっさり立場を失う完全実力制である棋界の非常にシビアな戦いの場に身を置く棋士達の苦悩と葛藤を如実に描いており、実在の棋士をモデルとした人物やエピソードも多数盛り込まれている。
MMJの手によってテレビドラマ化された。2000年1月から3月にかけてテレビ朝日系列局(ただし一部系列局除く)にて放送された。
なお、ドラマ版の放送枠だった月曜ドラマ・インは、本作限りで廃止された。
あらすじ
日本将棋連盟会館に突如現われた、つば付き帽子でラガーシャツにデニムパンツの青年・氷室将介。「此の者、将来の名人なり」と書かれた紹介状の主は連盟と因縁浅からぬ伝説の棋士・御神三吉だった。あわただしく奨励会入りした将介は、持ち前の奔放さと将棋の腕で名人へと登りつめていく。