保科宗四郎
ほしなそうしろう
人物像
キノコ頭に糸目、関西弁で喋り笑い上戸と朗らかで軽い性格。第三部隊員にとっては上司であると同時にムードメーカーでもある。
やはりというか、本気を出すと糸目が見開かれ鋭い目つきが現れる。
隊員としての戦闘力も高く、刃物が苦手なミナに変わり刀による接近戦が得意。バトルスーツの最大解放戦力はミナに次ぐ92%を記録しており、その剣さばきは日比野カフカも「人間の動きじゃねえ」と評したほど。
また寡黙なミナの表情を読み取ったり、カフカの潜在能力を見抜いて入隊試験に落ちた彼を自分の下で修業する特別隊員として入隊させるなど人を見る目は確か。
過去に父親や上司から「今の時代刀は向かない」と散々言われ続けたせいか、直接戦闘以外に貢献の道を見出すカフカを真摯に評価している。
これらの事から、カフカは彼に深い恩義を感じている。
ちなみに血縁者としては第六部隊の保科宗一郎が登場している。
活躍
※以下、最新話までのネタバレが含まれるため注意。
最新話を確認後の閲覧をお勧めします。
カフカが防衛隊選抜試験を受けた際、ミナに対し受験生に関する書類を提出した場面が初登場。選考委員長として試験を見届けるが、試験中に起きた怪獣の奇怪な復活と同時刻にバイタルが消失したカフカに違和感を覚えた結果、正体を突き止めるべく本来であれば失格であるカフカを引き取る。
カフカ等の初任務の際には監督役として同行するが、現場に現れた怪獣八号=カフカと戦闘。スーツと専用武器によりカフカを追い詰めるが、惜しくも取り逃す。その後は人語を解する九号及び八号の捜索に乗り出す。
徐々にカフカとも親交を深め、彼に対する違和感が薄れてきた頃、ミナの不在時に怪獣十号が基地を襲撃。単独で十号と戦い一時は追い詰めるものの、戦闘の最中に進化を遂げた十号に苦戦。スーツの解放時も限界を迎え、再起不能寸前にまで追い詰められるが駆けつけたミナの援護により一命を取り留める。
ミナと十号の戦闘時にはキコルと共に援護にあたるが、十号が放った余獣爆弾により基地全体が破壊される寸前、八号へと変身したカフカによって救われる。基地の襲撃後は核を損傷しながらも生きながらえていた十号を捕らえ情報を手に入れようとするが、保科を気に入った十号から情報提供の見返りとして自らを保科の専用武器に改造し、共に戦うことを求められる。加えて自身が心の底では強者との戦いを楽しんでいることを十号に見透かされ、本質を看破される。
十号を専用武器とすることに迷いを抱くものの、他の情報源が期待できないことから承諾するが、あくまで十号に使われるのではなく自分が使役する側であると明言。互いに不敵な笑みを交わし、ここに契約が成立。これにより十号から一部の情報を入手する(まだ兵器化以前の段階である為か、作中の描写からして一部の情報しか得られていない模様)。得られた情報を共有する為、第一部隊の元へと向かうが、縄張り意識の強い第一部隊(主に鳴海)によって道を阻まれるひと悶着の後、第一部隊基地に存在する他部隊との通信装置による情報共有を開始。
十号の能力や潜伏地域等々を報告しつつ、部隊の垣根を越えた連携が今後必須になること、以前より適合者が存在しないことで問題となっていた怪獣六号の識別兵器に適合した隊員、市川レノについてミナと共に言及する。
一か月後、六号兵器の実戦が軌道に乗り始めたことで、正式に六号兵器を扱うようになったレノに対し、劣等感に苛まれるカフカの前に再び登場。以前第三基地の危機を救われたことに関して礼を言うが、あくまで自分は怪獣八号ではなく、自身の立場を顧みることなく変身することを決めたカフカ自身に感謝の念を抱いていることを伝える。さらに怪獣化が進行するカフカに対してはこれ以上変身することなく、あくまでカフカ自身の力をゆっくりと育てていくことを進めるが、求められているのが怪獣八号としての力であっても誰かを守る為なら迷わず変身するというカフカの覚悟を見届けた結果、彼の変身は避けられないとして説得を諦める。が、止めることが出来ないのであれば徹底的に強化をする方針を定め、カフカに戦い方を教えることを決意した。
カフカとの再会直後、過去に怪獣討伐にて死亡した者が祀られる龍寧神社を共に来訪。そのまま現時点でのカフカの成長度合いを確かめるべく、スーツ・変身を禁じ、純粋な技量のみでの戦いを開始するが、カフカの努力と成長を認めながらも一切負傷することなくカフカを圧倒し、彼が持つ八号の肉体強度と再生力に頼る悪癖を指摘する。カフカの悪癖・今後変身を続けた場合の問題点・装備の戦力を解放できないといった三重苦を解決する為、かつて四ノ宮功が完成させたという隊式格闘術を叩き込むことで技量を向上させ、兎に角変身時間を極力抑える道を選択。九号だけでなく九号を倒した後の未来の為に戦うよう言葉を伝え、いつかミナの隣を奪って見せるようカフカを鼓舞した。
その後もカフカに格闘術を仕込み続けると同時に10号より得た情報を交えた作戦会議への出席など9号への対策を進めていたが、突如全国に大量の怪獣が出現したことで調布飛行場エリアの制圧を担当する。しかし、その身に纏うのは従来のスーツではなく識別怪獣兵器。つまりは完成した10号のスーツであり、遂にかつての難敵と共に戦場に赴くこととなった。
専用武器
■SW-2033
接近戦が得意という個性を活かすためか二振りの刀を所有している。刀身は通常の刀よりも多少短め。柄は忍者刀がモチーフとなっている。
素材として使われた怪獣の力か、見えない刃を放つことが可能。切れ味も抜群に高く、8号以上の強度を持つ大怪獣ですら切り裂くこと自体は可能。ただしリーチの短さと斬る以外の選択肢が無いという問題も抱えており、大型相手には非常に相性が悪い。
■識別怪獣兵器10
大怪獣に分類される怪獣10号を素材に作り出されたスーツ。他の識別怪獣兵器同様に一般的なスーツとは形状が大きく異なるが、このスーツに関しては素体となった10号の特徴が大きく引き継がれており、10号と同様に太長い尻尾が生えているのが特徴的。加えて討伐後の怪獣から作り出されたものではなく、明確な意思を残したまま作成していること等、従来の兵器とは異なる点が多い。