営繕かるかや怪異譚
えいぜんかるかやかいいたん
『営繕かるかや怪異譚』とは、小野不由美作の小説である。
概要
「家」や「もの」に棲みついた怪異を、営繕屋尾端が解決するオムニバス形式の和風ホラー。
KADOKAWAより単行本3巻、角川文庫で2巻が刊行中。
作中では怪異を「祓う」のではなく、手を加える事で出来うる限り「共存」或いは「鎮静」させるやり方で (さながら永く家に住み着いた事で生じた障りや疵を修復する様に) 折り合いをつける方式が取られている。
その為話によっては、遭遇した怪異の正体も曖昧なまま終わる場合もある。
あらすじ
昔の町並みが色濃く残るとある城下町。
古い家やそこにある「もの」に付いた『疵』を、営繕屋尾端が修復していく。
主な登場人物
尾端(おばな)
『営繕 かるかや』を営む大工の青年。本作の主人公ではあるが、立ち位置はこれに近い。
当人に霊感は無く霊能力者でもないが「訳あり住宅」の修繕を請け負う事が多い為、その筋の心得があるとよく思われがち。例え良くないモノであっても人と家との絆を大切にする。
隅田(くまだ)
尾端の友人。老齢の工務店の棟梁で、その縁から彼に仕事を頼む時もある。
秦(はた)
尾端の友人。恰幅のいい僧侶。彼に仕事を頼む時もある。
彼にもまた霊感はなく払う力もない。
堂原(どうばる)
尾端の友人。造園を兼業している植木屋で、その縁から彼に仕事を頼む時もある。
霊は見えないものの直感が鋭く、なんらかの感受性が強い事が窺える。
刊行
営繕かるかや怪異譚
営繕かるかや怪異譚 その弐
営繕かるかや怪異譚 その参