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「お互いここで死せれば本望!!さあ来い唯一無二の好敵手!!」

概要

項羽率いる罪人軍に所属する幹部『五虎将』の一人。

ドイツ空軍の伝説的なパイロットであるハンス・ウルリッヒ・ルーデルの廻り者であり、二つ名は『スツーカの悪魔』『不死鳥』

本来彼は偉人格の廻り者なのだが、『罪人軍にいた方が強い偉人格と戦うのに都合がいい』という理由から項羽側に与している。作中では同じ不死の能力者である船坂弘と激突することになる。

人物

その外見は白の軍帽に軍服、そして黒いマントを羽織った軍人然とした姿。ただし、非常に不気味な顔をしており、仮面のように真っ黒な目と、異常に低い鼻、常に口角の上がった口元という簡素なパーツで構成されている。

その人物像は、戦闘狂そのもので、強者との殺し合いを心の底から渇望している。一方で自分たち廻り者という存在にはある種の嘆きを感じており、「力を得たつもりが全てを失っていた。」と語っている。

才能

『不死鳥』

読んで字の如くであり、不死身となるというチートもいいところな能力。由来は何度撃墜されても生還するという生前の逸話。

同系能力者である船坂弘とは異なり、あちらが『自己再生』による不死ならば、こちらは『不変』による不死

常時発動型の才能であり、どんな攻撃を受けても擦り傷一つ付かず、状態が変わらないという性質を持っており、才能行使中の彼を傷付けることは不可能。外的影響力を受けた瞬間に同様の反作用力によって打ち消すというメカニズムであり、早い話しがオートガード。

しかし、完全無欠の才能などでは決してなく、他の廻り者と同様に使用回数には制限があり、永久に発動することはできないため、限定的な不死である。

攻撃手段にも優れており、彼の戦闘機パイロットという経歴に由来して、巨大な機関銃を常備している。

『ジェリコのラッパ』

ルーデルの持つ最大火力の攻撃手段。戦闘機に搭載されていたミサイルを急降下しながら放つミサイル爆撃。圧倒的な攻撃力、攻撃範囲を誇っており、戦闘機に頼らずとも単身で爆撃を行うことができる。発射の際には特有の風切り音が鳴り響き、ラッパのようであることが名前の由来。

作中での活躍

初登場は単行本3巻収録の第13話であり、他の五虎将と共に戦場に出陣した。

続く第14話、『地』の支城にて船坂弘、扇寺東耶を迎え撃つ。同系能力者にして同類である船坂弘と一対一での激闘を繰り広げる。

死に至る舞

機関銃と歩兵銃による銃撃戦、手榴弾とミサイルによる爆撃戦、果ては拳による肉弾戦を繰り広げ、互いに本能のまま殺し合う。しかし、互いの装備の差や、何より才能や戦いに対する心構えの差でルーデルが優位に立つ。

殺される一歩手前まで船坂を追い詰めるが、彼を庇った東耶の言葉で、自分の本当の願いに気が付いた船坂は立ち上がる。ルーデルとしばしの談笑を交わした後、最後の殺し合いに臨む。

「決着をつけるであります!!誰が為でなく…己が為に!!」

「お互いここで死せれば本望!!さあ来い唯一無二の好敵手!!」

限界を超えた削り合いの果てに、互いに不死の才能の効果が切れ、致命傷を負う。自分を打ち負かした船坂を声高らかに称賛すると、東耶に項羽のことを伝え、敬礼の姿勢のまま消えていった。