文化英雄・人文神としてのオイナ(oyna)[注 1]またはアエオイナカムイ(Aeoynakamuy)は、アイヌラックル(Aynurakkur)、オキクルミ(Okikurmi)とも呼ばれている[3][4]。
アイヌラックルのrakは"~匂いのする"の意味で、すなわち「アイヌラックル」のは"人の匂(い)の人"、"人間らしいひと"の意と説明される(金田一京助)[5]。クル kur は厳密には"人"の意であるが[6]、他の解説をみると"人間の匂いがする神=半神半人の神"(久保寺逸彦)[7][8]、"人くさい神"などと語釈されている[7][9]。
オイナカムイは、直訳すれば"伝える(神)"であるが[10]、知里は"巫術を行う神"の意であると語釈している[11]。
「アエ」という接頭語は"我ら"を意味するもので、アエオイナカムイは"我々がそれを伝える(神)"と直訳される[10][注 2]。文法的な説明では、「アエ」という代名詞的接辞をもちいた「オイナカムイ」の活用形 だとされる[13]。
オキクルミは"裾のきらきらする(皮/毛皮の)衣を身につける神"の意である