企画pixivファンタジアⅣに参加中の
グランミリオン所属星の灯台守一家にまつわる話。
物語
*****灯台のある村*****
---- グランミリオン・星の灯台。
そこは灯台守たちを中心とした小さく、名も無い集落だった。
アルクス海を往く船や海竜たちの道標となるべく、日々岬に灯りをともしていた。
*****とある亡命者*****
---- ザンクトリアの内乱から逃れた男が一人、イロンデルと灯台の間にある海岸に流れ着いた。
酷く衰弱していた男は、優しい風を纏う美しい女性と出逢い、灯台の集落で保護された。
見る見るうちに快復した男は、介抱してくれたその女と結ばれ、後に一人娘を儲けることとなる。
*****幸せな家庭*****
---- 二人に娘が生まれた。
父に似た色黒の肌と瞳、母に似た若草色の細い髪を持つ女の子。
ルシャと名付けられた娘は、すくすく素直で純粋な子に育っていった。
父は灯台守、母は調香師として働いていた為、同年代の男の子たちとよく遊んでいたのだが…
そのせいか若干乱暴…いや、ちょっとだけ活発な少女に成長する。
*****失踪*****
---- それは突然だった。
幸せに暮らしていたはずの一家が、三人揃って突如集落から姿を消した。
娘が12歳になって間もないある日の朝。
何時になっても灯台に現れないことを心配した仲間が家を訪ねたときには、既に姿は無かったという。
家は荒らされた様子は無く、食卓の中央に燃え尽きた蝋燭があるだけだった。
*****記憶喪失*****
---- 数日後 イロンデル連山にて、娘一人がボロボロに傷付いた状態で発見される。
イロンデルの病院に運ばれ治療を受けるが、失踪の理由も何もかも…一連の騒ぎに関すること全てを覚えていないというのだ。
唯一覚えていた手掛かり…それは、天高く聳える一本の角のようなもの。
保護されてすぐに娘が描いた絵だけである。
*****時は流れ、星も流れ…*****
---- 一人で生きる為に、知人の棒術使いに師事し戦う術を取得。
父の遺志を継いで灯台守の仲間入りを果たした少女は、ある日大地に降り注ぐ星々を目撃する。
予感・不安・期待・焦燥
様々な想いを抱いて、18歳になった少女は外の世界へ旅立つ。
その願いは事の真相解明か…両親の仇討ちか…
それはまだ本人にもわからない…
現在
諜報部隊・海猫に入隊届けを提出。
隊員として認めてもらうために何が出来るか模索中。
第二章終盤(既に三章が始まっていたため若干すれ違いがあるが)にて
欠片に侵食されていた母這うつむじ風・ルーが討伐される。
本人はまだこの事実(過去の記憶含む)を知らない。