聖なる一歩半
せいなるいっぽはん
『聖なる一歩半』とは、メディアミックスプロジェクト『ウマ娘プリティーダービー』において、育成システムのひとつであるサポートカードシステムのサポートカードのひとつ、『ナリタタイシン【いじっぱりのマルクト】』のエピソード文章である。
概要
『聖なる一歩半』とは、メディアミックスプロジェクト『ウマ娘プリティーダービー』の育成システムの一種、サポートカードシステムで使うことができるサポートカード『ナリタタイシン【いじっぱりのマルクト】』(レアリティ:SSR、賢さのサポートカード)のエピソード文章である。
素晴らしい語彙力とナリタタイシンへの愛が溢れたポエムであり、話題となった。
作者
明かされてはいないが、ファンの間ではナリタタイシンのトレーナーとされている。また、ナリタタイシンのトレーナー=ポエムが趣味という認識もこれで完成されている。
全文
星降る石畳を踏んで君はゆく。
1歩半だけ先を、怒ったように忙しなく。
もろびとこぞる市場の中を、
その細い脚で縫うように淀みなく、
騒ぐ人波をかきわけて。
店先は光で満ちて、
きらめく品々は眩しく鮮やかだ。
甘いホットチョコレートの湯気に、
シナモンの香りが乗って夜を温めている。
この冬の日の喧騒の中で
その小さな肩を見失わずに済んでいるのは、
間違いなく君自身のおかげだった。
「何してんの、はぐれないでよ」
振り向いて、ぶっきらぼうに君は言う。
頷き返すと、すぐに前を向いてしまう。
ただ1歩半だけ先を、
それ以上決して引き離さないように、
細心の注意を払いながら君はゆく。
時折、ちらちらと振り返る視線に、
気づかないふりをして後を追う。
気づいたことがわかったら、
その途端にこの聖なる1歩半が
ぐんと伸びて消えてしまうからだ。
聖夜の月明りを受けて君はゆく。
1歩半だけ先を、誰よりも優しく慎重に。
怪文書
ナリタタイシンへの深い愛を感じられる詩だが、プレイヤーの間では怪文書として認定されている。理由はその愛の深さ故である。全国のウマ娘プレイヤーが『いじっぱりのマルクト』実装直後に悶絶するという事態が発生したとも言われている。