シシャモ
ししゃも
世界中で北海道南東部にしかいない魚。漁獲量が激減したため、居酒屋などでシシャモとして出されるのは海外から輸入されるCapelin(キャペリン)という別の種類。
概要
硬骨魚綱サケ目キュウリウオ科の海水魚。漢字表記は「柳葉魚」。名はアイヌ語のススハム(柳の葉)の語に由来する。
雷神が飢えに苦しむ人々を救うために柳の葉を流して魚に変えたとも、パウチと呼ばれる淫魔たちが投げた柳の葉が変じたものとも言われている。
全長約15センチメートル程度で、体形は細長く、色は淡い銀白色。北海道南東部の太平洋沿岸に分布、産卵期に大群で川を遡上するが、棲息域も世界でその辺りだけの固有種。
シシャモの水揚げで有名な川として先駆けてブランド化を勧めた胆振管内の鵡川が知られるものの、鵡川の水揚げ量は10%に満たない。主漁場として釧路管内の釧路川、庶路川、茶路川、十勝管内の十勝川、日高管内の沙流川がある。
用途
食用魚のひとつで、主に干物に加工される。焼いた干しシシャモは居酒屋の定番メニューのひとつ。卵を抱いた雌が知られるが、シシャモの身そのものを味わえる雄も美味である。
代用品
1970年代から漁獲量が減少。以前は3000トンを越えることもあったが、現在は1000トン前後で推移している。このため本物のシシャモは大変高価になってしまった。
居酒屋やスーパーなどでシシャモとして売られているのは、海外から輸入されるCapelin(キャペリン)という魚。同じキュウリウオ科だが遡上の習性はなく、決してシシャモと近縁とは言えない。味も大きく異なりカペリンの方が大味(その分味付けはしやすいので加工品や調理品として好まれる)である。
主な種類
- カラフトシシャモ
- シシャモ