概要
当時人気絶頂の吉田拓郎が女子大生を暴行したという疑いで逮捕された「金沢事件」の影響で
一時的に発売が危ぶまれた。しかし6月1日に無事発売。その翌日に拓郎は保釈された。
事件は結局女子大生の狂言であった。
しかしこの事件のお陰で拓郎は凄まじいバッシングを受け
一気に国家権力・メディアに対し不信感を抱く。
「長い雨の後に」は珍しいモノローグ。
「春の風が吹いていたら」は当時の夫人・四角佳子とのデュエット作品。
アルバムでのクレジットはひらがなで「よしだけいこ」と表記されている。
「蒼い夏」は99年公開映画「学校の怪談4」の挿入歌としてシングルでリリースされた。
「春の〜」は釈放された翌々日の3日に行った神田共立講堂でのステージでも夫人と一緒に歌っている。なおこの曲は後にTV番組でアイドル歌手の南沙織ともデュエットした。
春~夏にかけての季節を描いた曲が#2・3・6・7・9と多い。
ジャケット(田村仁撮影)もこの季節を表しているようで淡い色彩である。
収録曲
特記がないものは、作詞・作曲:よしだたくろう
1.からっ風のブルース 作詞・岡本おさみ
2.伽草子 作詞・白石ありす
3.蒼い夏 作詞・岡本おさみ
4.風邪
5.長い雨の後に
6.春の風が吹いていたら 作詞・作曲・伊庭啓子
7.暑中見舞い 作詞・岡本おさみ
8.ビートルズが教えてくれた 作詞・岡本おさみ
9.制服 作詞・岡本おさみ :学生就職の事を歌っている
10.話してはいけない 作詞・岡本おさみ
11.夕立ち 作詞・岡本おさみ
12.新しい朝(あした)
過激な歌詞の内容
#1「それからあれも」#2「君の絵本を閉じてしまおう」#3「きみは夏みかん剥きながら早く子供が欲しいなわざと言ってため息ひとつ」#7「愛するところは君のアパートですか」#9「親に語れない秘密のひとつやふたつできてしまって」#10「抱きしめたことに理由などないんだ」#11「描いてきたきみの裸破いて残らずたいらげたいんだ」など、性的な意味を匂わす詞が、他のアルバムに比べてもたいへん多い。金沢事件前に作成、拘留中に発売ということを考えると過激な内容であったかもしれない。
Single盤「伽草子」
伽草子(作詞:白石ありす、作曲:よしだたくろう)
こんなに抱きしめても(作詞:岡本おさみ、作曲:よしだたくろう)
・B面はアルバム未収録。現在はBest盤で聴く事が可能。