概要
ドイツのキルヒベルクにある、ヨハン・ジギスムント高等中学(ギムナジウム)を舞台に、クリスマスシーズンの学校で起こる大小の事件を、寄宿舎に住まう生徒たちが知恵と勇気をもって、解決していく物語である。文は三人称で書かれ、前書きと後書きでは作者のケストナー自身も物語の中の人物かのように登場する。
作品が書かれた1933年当時、ドイツはナチスの支配下にあり、自由主義の作家は本を書くことを制限されていた。しかし、ケストナーの児童文学作品は人気があり、優れていたことから、児童文学作品のみ書くことを許され、発行に至った。
ドイツでは1954年・1973年・2003年と映画化されており、日本では2003年のウルリヒ・ネーテン (Ulrich Noethen) 主演のものが、恵比寿ガーデンシネマほか全国で公開された。