概要
由緒正しい超名門伝統校ノーブル学園。その中でも「学園のプリンセス」と称される生徒会長・海藤みなみと「新進気鋭の人気売れっ子モデル」として名高い天ノ川きららは、ノーブル学園では他の生徒達から特別視されている。だが、みなみは周りが彼女を「高嶺の花」扱いして距離を置いているせいで幼馴染の二人くらいしか友人が居らず、きららは仕事のことで頭がいっぱいで近寄りづらい雰囲気を醸し出し、二人とも学園内ではどこか浮いた存在であった。
そんな中、学園でこれといって目立った肩書きがない地味な女子中学生春野はるかは、バレエがプリンセスらしい嗜みということで意を決してみなみにアプローチし、彼女からバレエを教わることになる。みなみが成り行きでキュアマーメイドになってからは、はるかと更に親密な間柄となり、その結果箱入り娘で浮世離れした時には味わえなかったドーナツを食べたり、お化け騒動ではるかに助けられ、はるかが自身のナイトになると買って出たことで、みなみの心の隙間は充たされ、それまで味わえなかった充実感を覚えるようになった。
そして、ファッション雑誌の表紙に映っているきららがプリンセスパフュームを持っているのを見たはるかとみなみはきららをプリキュアに勧誘したが、アッサリと断られた。だが、それでもきららに何かを感じ諦め切れないはるかは、きららを再び勧誘した。どうせ口で言っても諦めないだろうと判断したきららは、自身の仕事がいかに多忙なのか体験させた。自身を手助けしてくれたのは感謝するが、やっぱりプリキュアにはなれないと断るきららに、はるかは気を悪くするどころか、きららが自分の仕事に誇りを持っていることに理解を示し、「あなたの夢を応援する」と笑顔で答える。これでよかった…はずなのだが、きららの心には変化が生じていた。はるかとみなみが仲良くしていると心がざわつき、今まで何とも思わなかった一人きりの時間に空しさと物足りなさを感じ、心に隙間ができた。いつのまにか、はるかはきららの心の中で大きなウエイトを占める存在になっていた。他人と距離を取る自分に近づいて来なかったクラスメイトとは異なり、プリキュアになるのを拒否しても笑顔で応援するはるかに、きららは戸惑う。それを打ち明けられたみなみも「変わっているわよね、あの子は」と微笑む。「はるはるのアドバイスがなければオーディションは合格できなかった。今度はわたしがはるはる達を助ける番よ!」と思ったきららは「わたしはママを超えるトップモデルになりたい!その夢は今も変わらない。変わらないけど、同じくらい大切なものができたのよ!だからわたしはプリキュアになるのよ!」と言い放ち、キュアトゥインクルに変身した。そして、「わたしの100%を200%にすればいいだけよ」とプリキュアになることをきららは承諾する。こうして、きららの心の隙間も充たされ、一人だけでだった時では味わえなかった充実感を覚えるようになった。そして、プリンセスプリキュアが全員揃うと同時に、三人は晴れて本当の友達になったのであった。
はるかと友達&プリンセスプリキュアになったみなみときららは、彼女がお伽話に出る「花のプリンセス」になりたいという夢を聞くと、彼女の大いなる夢を叶えさせるために、二人とも彼女に積極的に協力するようになった。はるかは同年代の女の子と比較して早熟な二人に比べて「つぼみ」と称される未熟さが目立ちやすいが、どんな事にも果敢に取り組むチャレンジ精神と、満足がいく結果を出すまでやり遂げようとする努力家である。加えて、中学生になってもプリンセスになる夢を持ち続ける健気さ・純粋さ、誰とでも仲良くなれる人懐っこさ、そして周囲を自然と和ませる明るさも有するため、一挙手一投足が必然的に可愛らしく見えてくる。
そんなはるかが成長していくプロセスが物語の主軸になりやすいため、みなみときららは自然且つ必然的に保護者ポジションに立つ。その姿勢は単なるフォローではなく、「はるかが可愛くて仕方がない」と思える優しさに満ちたものが随所に確認できる。今後もはるかを見ていて、その微笑ましい可愛さと、そんなはるかを親バカと思えるほどに可愛がるみなみ・きららにも必見である。
そして夏になって、はるかに新しい友達が加わることに…。
プリキュアシリーズの主人公ハーレムネタ
コアなプリキュアファンなら、もうすでにおわかりになろう。プリキュアシリーズのハーレムネタは春野はるかによるはるはるハーレムだけではない。
Go!プリンセスプリキュアの二作品前、ドキドキ!プリキュアの主人公・相田マナによるマナハーレムも健在である。マナハーレムとはるはるハーレム、どちらも可愛い女の子達との強力なコネクションがあり、その二つに男は全然含まれていない(プリキュアシリーズは基本的に男との付き合いよりも女の子同士の友情や絆が最優先されるため仕方ない部分もある)。
しかし、マナとはるかでは、二人が周囲の人々を惹きつけている要素は180°正反対と言ってもよい。
マナハーレムはプリンス・相田マナを中心に正妻・菱川六花、パトロン・四葉ありす、愛人・剣崎真琴、師匠・円亜久里、恋人・レジーナ、後輩・森本エル、相棒・シャルル、娘・アイちゃんの基本9人で構成されているなんと九角関係。マナ自身の博愛・ハイスペック・カリスマ性・リーダーシップで築き上げたヒーロー性を感じさせる百合である。
一方、はるはるハーレムはプリンセス・春野はるかを中心に海藤みなみ・天ノ川きらら・七瀬ゆいと14話ではるかの所為で、一時は反抗した妹・ももかと、新たに仲間入りした元敵幹部で現在キュアスカーレットである紅城トワの基本6人で構成されている六角関係。全てのスペックが妹を除いた四人よりまだ拙く、可愛いすぎるはるかを護りたいという庇護欲が掻き立てられて出来たヒロイン性を感じさせる百合である。
プリンス・ヒーロー成分からハーレムを構成するマナに対し、プリンセス・ヒロイン成分からハーレムが構成されるはるか。能動的なマナハーレムに対し、受動的なはるはるハーレム。ハーレムはハーレムでも、二つともプロセスが正に対照的ではあるが、ドロドロ!プリキュアに展開して行くのは、どちらも全く似通っているし、どちらも不可避な宿命でもある。
果たして、女の子達の命運はこれからどうなっていくのか?Don`t miss it!
マジメな話
しかし、である。この作品において春野はるかはカナタ王子に思いを寄せている節がある。
ゆえにこのカップリングはさすがに百合厨過ぎる、ということもある。
カナタに夢を否定され落ち込んだのも、元を正せば彼女の夢はカナタによって広げられたといっていい。
(それだけでなかった故に自力での立ち直りを見せたとはいえ)公式で明確にそういう描写があるというのはマナハーレムの時とは様相が違っている。
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