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概要

デスマッチとは、Death(死)とMatch(試合、勝負)を合わせた言葉。

本来は文字通りの死と隣り合わせの試合や勝負を意味する。


プロレスにおいては抗争が続くレスラー同士の完全決着をつけるため、どちらかが立てなくなるまで試合を行うか、時間無制限での試合を意味していた。

しかしプロレスにはリングアウトや反則による不透明な幕切れも多かったため、様々な試合形式が考案された。

  • 場外に逃げ出せず第三者も介入できない金網デスマッチ
  • リング外に数人のレスラーが待機して、逃げ出そうとすればリング内に押し戻されるランバージャック・デスマッチ
  • 対戦者同士の手をチェーンでつなぎ、試合終了まで外すことは許されないチェーン・デスマッチ

やがてエンターテインメント性やスペクタクル性を盛り上げるために、有刺鉄線や凶器の使用を前提とした過激な試合が多数発生し、現在ではデスマッチと言えばそちらの「過激な試合形式」を指すことが多い。


日本では、1970年代に国際プロレスが金網デスマッチを導入し、1990年代になるとFMW大仁田厚が考案したノーロープ有刺鉄線電流爆破マッチが一世を風靡。

その後、派生団体のW☆ING、IWA JAPAN、大日本プロレスなどに広がっていった。


テレビのバラエティ・漫画・映像作品などにおいては、大食い対決・熱湯風呂・我慢比べ等々、「決着をつけるためのそこそこハードな試合形式」として行われることもある。

いずれにしろ過激な描写は避けられないので良い子は絶対にマネしないこと。


主なデスマッチ

金網デスマッチ

リング四方を金網で囲い、その金網自体が逃亡を防ぐ障壁であると同時に凶器にもなる試合形式で、相手を叩きつけて流血させるのは日常茶飯事(というよりはお約束)。日本ではギブアップもしくはKO(3カウントフォールからの10カウント、など幾つかの方式があった)で決着するものだが、アメリカでは先に金網を乗り越えて脱出した方が勝ちというエスケープ・ルールがむしろ一般的。この不満解消のために生み出された(?)のが現メジャー団体WWEで実施されるヘル・イン・ア・セル(Hell in a Cell)で、天井にも金網があるため逃亡不可になる。

日本ではラッシャー木村が日本で初めて試合をし、この形式で連勝を重ね「金網の鬼」と呼ばれた。また女子ではブル中野の「伝説の金網最上段からの決死ダイブ」が有名。

ドラゴンゲートでは年一回の神戸での大会で金網マッチをしており、下記の覆面剥ぎと髪切りを兼ねたルール※で試合をする。

※金網に上り設定された条件を満たすことでエスケープ成立、最後に負け残った選手が罰を受ける。


ランバージャック・デスマッチ

リングのエプロンサイドを数人のレスラーが取り囲み、エスケープしようとしてもすぐリング内に押し戻される。ただし軍団抗争が絡んだ試合だった場合、リング下に落下した者を敵陣営がよってたかって袋叩きにして、ダメージを与えてからリングに戻すという光景も見られた。エプロンサイドを取り囲む者を観客が行う場合もある。

難点は因縁決着戦として行われる筈のデスマッチであるにもかかわらず、場外を囲む当事者以外のレスラー達が揉め始めるなどして混乱し、不透明な結果に終わってしまうことが多々あることか。


チェーン・デスマッチ

対戦者同士の手を長さ数メートルのチェーンでつなぎ、逃走不能にする形式。当然チェーンは凶器として用いられ、殴ったり首を締めたりする凄惨な光景が続出する。

元はチェーンではなく、革紐を用いたインディアン・ストラップ・マッチという形式であり、相手を完全KOした後に、4つのコーナー全てにタッチすれば勝ちというルールだった(この決着方法は団体によって異なり、特に大日本プロレスではこの決着を認めていない)。他にもカウベル付きブルロープ・ハンドカフ(手錠)など、各種派生型がある。


五寸釘デスマッチ

多数の五寸釘を打ち付けた板を場外に設置する形式。場外エスケープは事実上不可能であり、落ちればただでは済まない。新日本プロレスアントニオ猪木上田馬之助が戦ったのが(日本における)最初の例。この時はどちらも落下しなかったのだが、後にW☆INGなどのインディー団体で開催される頃にはどちらかが釘板の犠牲になって血だるまになるのが当たり前、になっていた。

現在でも五寸釘ボードデスマッチとして使われるが、危険防止の為、釘をびっしりと敷き詰める。その分、釘を大量に使用する為、ボードの総重量が重くなり、機動性に欠ける。


覆面剥ぎデスマッチ

覆面レスラーが多数を占めるメキシコでよく行われる。敗者は文字通りマスクを脱いで素顔を曝さなくてはならず、即ちその覆面レスラーの消滅を意味する。


髪切りデスマッチ

これもメキシコでよく行われる形式で、敗者は試合後、リング上で髪の毛をハサミやバリカンで切られて丸坊主にされるというもの。

「髪は女の命」ということもあって、女子プロレスでもよく実施され、長与千種VSダンプ松本の抗争は有名だが、2010年に行われた髪切りマッチでは「髪切りが無ければチケットは売れなかった」「客のほとんどは試合ではなく坊主になる姿を見に来た客だ」と主催団体の営業努力の脆弱性を露呈した格好として批判の声が挙がった。

ドナルド・トランプは米大統領就任以前、WWEオーナーのビンス・マクマホン代理人髪切りデスマッチを行ったことがあり、代わりに戦ったレスラーが負けたため、ビンスが丸坊主にされている。

一方が覆面レスラーとの対戦の場合は、敗者はマスクを脱ぐか丸坊主を賭ける場合があり、メキシコでは「マスカラ・コントラ・カベジェラ」(スペイン語で「マスク対髪の毛」の意。覆面剥ぎデスマッチの場合は「マスカラ・コントラ・マスカラ」)と呼ばれる。


有刺鉄線デスマッチ

ロープに有刺鉄線を巻きつける形式。普段のロープワークが相手にダメージを与えることになる。大仁田厚は、ロープを完全に撤去して代わりに有刺鉄線を張り巡らせたノーロープ有刺鉄線デスマッチを考案。後述の電流爆破デスマッチと併せて、過激路線で人気を博した。

その後はこれを簡略化し、ベニヤ板に有刺鉄線を張り巡らせた「有刺鉄線ボード」や、バットに有刺鉄線を巻き付けた「有刺鉄線バット」が作られ、現在はこちらが主流となり、デスマッチの基礎とも呼べるアイテムとして定着。


電流爆破デスマッチ

有刺鉄線にさらに多数の小型爆弾を設置し、選手が接触すると爆発するという危険なもの。全盛期のFMWでは他にも有刺鉄線バリケードマット地雷爆破デスマッチノーロープ有刺鉄線電流爆破超大型時限爆弾デスマッチなどの過激極まりない試合が続出した。

消防法の兼ね合いで通常は屋外で行われるが、小型爆弾に使われる火薬の量を調整して屋内で行われる場合もある。この場合、視覚面のインパクトは当然弱まるが、会場によっては反響により音響面のインパクトがより増す場合もある。

派生型として、有刺鉄線バットに小型爆弾を仕込んだ「電流爆破バット」を用いたデスマッチも行われ、2010年代はこちらが主流となっている。


TLCデスマッチ

Table(机、主にイベント等で見かける折り畳み式)、Ladder(梯子)、Chair(パイプ椅子)の3つの凶器の頭文字に由来し、これら3種の凶器を使い試合する。


画鋲デスマッチ

その名の通り、画鋲を大量にバラ撒くもので、IWA・JAPANで盛んに行われた。(現在でも大日本プロレスで行われることもある)その状態で受け身を取ろうとするだけでダメージ必至。リングシューズにも刺さる為、足元が滑りやすくなる。裸足で行う場合もあるが、当然、足に刺さり、ダメージ不可避。

派生型として、百均で売っている小さい剣山を用いたデスマッチもあるが、頭上に刺さって抜けなくなる事態もある。


蛍光灯デスマッチ

その名の通り、蛍光灯(主に業務用の40Wクラスの廃品)を使用するもの。ロープに輪ゴムで括り付けたり、3~5本程度の束、十字架、簾、各種オブジェを作って使用したりと多種多様。

使用本数も様々で、少ない時は20本程度だが、多い時は300本以上使う事もある。この場合はリング上のキャンバスにも蛍光灯を敷き詰める。

大日本プロレスやFREEDOMSにて日常的に行われているが、国技館大阪府立体育会館など、蛍光灯を禁止する会場も少なくない。当然破片が周囲に飛散する為、観戦に注意が必要。


ファイヤーデスマッチ

文字通り火を使うデスマッチ。当然、屋外でしか出来ない。

ロープの代わりに灯油を浸み込ませたタオルを巻き付けた有刺鉄線を張り、火を付けて試合する。点火してすぐはリング内が酸欠状態に陥り選手が場外に避難するが、ある程度時間が経つと火が弱まり酸欠状態も解消される為、選手もリング内に戻り、オイルとライターで蛍光灯などに火を付けて攻撃するパターンが多い。


ポセイドンマッチ

ファイヤーデスマッチの逆パターンとして存在する水を使ったデスマッチ。

リングの周りに水を張ったプールを置いて、水鉄砲・水風船・ホースで散水と、選手・スタッフ・観客はズブ濡れ不可避。

冬にやろうものなら風邪をひく可能性だってある。

逆に夏場は花火大会を始めようとするおバカさんも。


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プロレス パック開封デスマッチ

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