概要
フランス発祥の運動方法で、走る、跳ぶ、登るなど、主に「移動」という動作を基本に、より自然な心身の強さを獲得する方法。周囲にある環境でさまざまな動作を行うことで心身を鍛えていく。
自分を守るための力であるとともに、他者を守る力として身につけることを基本とし、常に他者を思いやり助ける心を育むことを目的としている。
軍隊のトレーニング「Le parcours du combattant(パルクール・デュ・コンバタン)」を基としていて、自然の障害物に始まり、都市などにあるさまざまな物を軽快に跳び越えていく。
鍛錬を積めば、基礎的な体力や運動神経が身につくだけでなく、身長の2倍近くの壁を素早く登ることや、細い棒の上をバランスよく渡っていくなどの応用的な体の使い方も学ぶことができる。
パルクールは体だけでなく、精神面も鍛えられることから、欧州では学校の体育の授業で取り入れられたり、さらにはフランスの刑務所での更生のカリキュラムとしても取り入れられることもある。
現在では女性や子どもはもちろん、国境に関係なくさまざまな国で楽しまれている。
なお、宙返りなどのパフォーマンスを取り入れたものは「効率よく移動する」というパルクール本来の趣旨に外れるとして「フリーランニング」と名前を変え区別されることがある。特に日本では過剰に区別される傾向があるが、パルクールとフリーランニングは同一のものを指す。
Parkour Generations
「パルクールジェネレーションズ」イギリスのパルクール団体で、大人数でのパルクールのワークショップやイベントなどを催している、世界最大規模ともいえる団体。
注意点
パルクールと聞くと、よく「ビルとビルのあいだを跳び越える」ような危険な行為を連想しがちではあるが、概要にも「自身を守り、他人を助ける」とあるように、本来パルクールはむしろ平地などで安全に行われるものである。
よって、有名なパルクールのチームも危険なパフォーマンスは原則パルクールとは認めておらず、危険な真似はしないよう注意を呼びかけている。
「危険行為、ダメ。ゼッタイ。」という戒めの心もパルクールには必要なのだ。
関連イラスト
関連動画
The World’s Best Parkour and Freerunning - StuntsAmazing(2012年12月)
パルクールを題材にした作品
- バブル:重力が崩壊した東京で、若者たちの遊びとしてパルクールが登場する。
- プリンス・オブ・ストライド:劇中では「ストライド」と呼ばれている。
- MuseDash:公式では「ランアクション」と言及しているが、音楽ゲーム+パルクールとして紹介されているケースが多数。
- メトロクロス:スケボーもあったりするが、基本は走るのみである。
パルクール描写が出てくる作品
ゲーム作品は自主規制の都合上、大半は海外ゲームなのが特徴。steamや海外のフリーゲームには、パルクールのみを専門として扱ったゲームも存在する。
- アサシンクリード
- 暗殺教室:椚ヶ丘中学校3年E組全員が体得している。
- ウォッチドッグスシリーズ
- ウマ娘プリティーダービー:作中で桐生院葵が出来ると言われている。
- エンスージアスト!
- 仮面ライダー鎧武
- 劇場版ガンダム00 A wakening of the Trailblazer:ハレルヤが主人格の体を借り、ELS襲撃時に披露。
- PSYCHO-PASS:慎導灼が体得している。
- さすがの猿飛G:「地獄の九龍城巡り」と題して実施。
- ストリートファイターV:新キャラクターのひとりであるラシードが、パルクールを応用した格闘術を使用する。
- ちおちゃんの通学路
- デュラララ!!:折原臨也が体得している。
- 菜なれ花なれ:小父内涼葉がパルクールで通学している。
- ミラーズエッジ