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寄生虫めが!


CV仁内建之中尾隆聖(『SUNRISE WORLD WAR』仁内没後の代役)

概要

クリン・カシムの父・地球連邦評議会議長ドナン・カシムの補佐官(秘書みたいなもの)としてカシム家に出入りしている25歳の青年。オールバックにタイトなスーツが特徴。クリンを「坊ちゃん」と呼び、執事のワトキンス同様にカシム家の執事のようなこともしていた。


若く博識で機転が利く一方、狡猾で策謀に長け、権力欲が非常に強い野心家にして、他人を利用しては容赦なく切り捨てたり、目的の為には事の善悪を問わずに手段を選ばず、時として己の手を汚す事すら厭わない卑劣漢。上司であるドナンからは政治家としての才覚や能力を評価されながらも「人徳がない」「補佐官が分相応」とその本性を見抜かれていた為に疎んじられており、レーク・ボイドデイジー・オーセルからもその才覚や実力は評価されながらも最終的には嫌われていた。

人を見る眼は確かであり、主君だったドナンを「獅子(優秀な政治家)」と敬意を持ち、クリンに対しても「獅子の子(器量人)」と見ていた。ドナンには誠心誠意尽くしてはいたものの、ワトキンスがもらしたドナンからの前述の評価を聞いてしまう。

それでいながら自身も利用に利用を重ねながらも、かつては理想を抱きながらそれを捨てて金の為だけに仲間を売る様な真似をするコール・デスタンには、その度が過ぎる卑劣さやプライドの無さに対し、流石に蛇蝎の如き嫌悪を覚えている。


やがてドナンが病に倒れた後に彼を裏切り、連邦政府のデロイア駐在弁務官の肩書きを獲得、事実上デロイアにおける地球連邦側の最高実力者となる。

上司であるドナンを追いやり、改心して独立派と和平に向かおうとしたフォン・シュタインを謀殺、謀略を多用した末に独立派の穏健派・ヘシ・カルメルを丸めこもうとするも、結果的に反目される。


最期は十分な金を渡したにもかかわらず、自分の出世を聞きつけ、またしても甘い汁を吸おうとしつこく擦り寄って来たデスタンを「私はお前みたいな奴が一番嫌いなんだ!」と突き放し、トドメに「寄生虫めが!」と悪罵。最も言われたくなかったであろう言葉を吐き捨てられ怒り狂ったデスタンに背後から銃で射殺され、自業自得の末路を迎えた。

ただ、この時は周りに多くの民衆や報道記者、衛兵がいた状況であり、万一の行動に出れば取り押さえられるのは明らかな上に、しかもこの時のデスタンは「発狂」したとも言える状態だった為、銃で撃たれる事になるのはラコックにとっても予想外だったと言える。

周囲の人間を利用するだけ利用し無用と見れば蹴落としてきた乱世の姦雄にしては、あまりに呆気ない死に様であった。


余談

  • 政治劇的な色合いが強い同作において、中盤から最後にかけては主役レベルの活躍をした存在。見た目からは想像しがたいが、25歳という非常に若い野心家であり、それ故なのか作中では一番他人に殴られた回数が多い。
  • 優秀な才覚を披露し容姿にも恵まれるものの、周囲からはその才覚や実績こそ評価されながらも野心家・謀略家の本性を見抜かれていた影響からか嫌われたり距離を置かれていた。

自身も他人を見る眼は確かであるものの本質的にはエゴイスティックな酷薄な人物である上に、散々利用したデスタンを唾棄した際に口に出した『寄生虫』でもあった。

ただ、デスタンとは似たような部分もあったのは確かだが、ラコックの場合は味方を利用したり切り捨てたりする事はあっても、自らの抱いていたプライドや野心を捨ててまで、「金」の為だけにかつての仲間を売るという下衆過ぎる面までは持ってはおらず、敵勢力の鞍替えもしていない(ラコックは最初から最後まで、あくまでもクリン達の敵である地球連邦側の官僚であった)。

そういう点を見れば、デスタンがラコックにも劣る卑劣漢であり、比べるべくもない小者であったのは言うまでもないだろう。それ故に、節操もなく人を裏切るデスタンという人間にどこか同族嫌悪を感じてしまったのであろうか。


『Get truth 太陽の牙ダグラム』

原作通りにドナンに仕えている。この作品では何と地球人とデロイア人のハーフと言う設定であり、デロイア出身の父親は行方不明となり、そしてカシム家に仕えていた母親を亡くした後にドナンが後見人となった。



関連項目

太陽の牙ダグラム

神崎悟 シャピロ・キーツ :似たもの同士

アンチキャラクター

ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア フォント・ボー:ラコックとは逆に、世界の混乱を収める為に一芝居打った

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