「まったく、最近の婦女子は”恥ぢらい”というモノを知らん！」
「ああ、ヤマトナデシコは枯れはててしまったワイ！」
声：浦山迅（アニメ版）
概要
『逆転裁判3』第3話『逆転のレシピ』に登場。年齢68歳。身長153cm。
事件現場となった、フレンチレストラン『吐麗美庵』の唯一の常連客。事件当時も来店しており「被害者の岡高夫が、宝くじのラジオを聞いている所から毒殺されるまでの経緯」を見ていた。唯一の目撃者であり、証人として出廷する。
鉢巻に升の紋入りの法被、その下に「ぬ」と書かれた黒いシャツと、如何にも「下町の頑固親父」といった外見をした、頑固で気難しい高齢男性。常に升に入った豆を持ち歩いており、気に入らない事があると、誰かに向かって投げつける癖がある。作中での主な被害者は成歩堂で、公園でも法廷でも痛みに耐えていた。
その外見故にか、英語版では「Victor・Kudo（ヴィクター・クドー）」という名前の日系人という設定になっている。「生まれ故郷は日本」と語っているので日系一世の模様。現実でも苗字が「工藤（くどう）」の日系アメリカ人は多い。掌で鼻を拭う癖があるが、そのせいか鼻は真っ赤で、パンパンに丸く腫れあがっている。
他人には隠しているが、実は制服フェチでウェイトレスの制服姿を拝む為だけに『吐麗美庵』に不味くて高いコーシー（一杯980円）を我慢して飲みに通っている。五十嵐は高齢者もしくは江戸っ子らしく、古風な物言いを好む為に店長を「板前」、ウェイトレスを「女給さん」と呼んでいる。
本職は紋章上絵師という、紋付けに家紋を描く職人である。しかし現在では滅多に仕事が来ない為、ハンバーガーショップで時折アルバイトをしているとの事。『3』の攻略本では「バイト先も、制服フェチから決めたのではないか」と考察されていた。
近頃は家族に邪険にされているらしく、憂さ晴らしに、公園『ビタミン広場』で鳩に向かって、節分の如く豆を投げつけるのが、日常茶飯事と化している。自分の機嫌を損ねた人にも容赦なく投げつける為、成歩堂や真宵が被害を受ける羽目になった。ゴドーにも豆が投げつけられたが、彼は「俺は歯で受け止めたがな」と語った。
上記の通り、当初は事件の目撃者と思われていたが、証言を繰り返して行く内に、どんどん矛盾が露わになって行った。余りにも証言に不可解な矛盾が多い為、裁判長からは「証人として信用出来ない」と判断され、最後は強制的に退廷させられてしまう。抵抗すべく投げつけた豆も「無理無理。ここまでは届きませんよ」と一蹴された。尋問をしていた成歩堂も、その矛盾の多さには違和感を感じていた。
ネタバレ注意
江戸っ子老人が見た事件
実は五十嵐が目撃した殺人事件は「真犯人とその協力者によって、でっち上げられた偽の事件」であり、彼も真犯人達にまんまと利用されてしまった被害者である。法廷では「記憶力が悪く、思い違いが激しい人物」の様に扱われてしまったが、五十嵐の記憶力に問題は無かったという事になる。
そしてエンディングでは、孫達にサプライズで誕生会を開いて貰い、嬉しそうに照れていた。上記の家族に邪険にされていた件も「サプライズの為に、わざと距離を置かれていただけ」と考えられる。この結末について脚本家は「ちょっと書いてて可哀想だったんで、エンディングでは救済をしておきました。好きなんですよ、あのオジサン。台詞も楽しく書けたんで‥‥」と説明している。
「男、将兵。69にして号泣(59)ですわ」
