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本稿では映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』のネタバレに触れています。未視聴の方、ネタバレが嫌いな方は閲覧にご注意ください。



























『沙代は幸せ者です』



概要

水木沙代のカップリングを描いた作品に貼られるタグ。


出世という己の野心のために龍賀一族に取り入ろうと目論んでいた水木。

龍賀一族の繁栄の道具として扱われ、悍ましい因習の犠牲となっていた沙代。


沙代の祖父である龍賀家当主・時貞が逝去して間も無い夏の日、村道で草履の鼻緒が切れたために立ち往生していた沙代に、水木が手を貸した事がきっかけで二人は出会う。


この時、水木は龍賀一族に取り入る目的から、沙代に対してことさら紳士的にふるまっていた。沙代は水木の思惑通り、水木に心惹かれる。

  • 脚本の吉野弘幸は、このシーンの水木について「かなりの部分で、仕事に利用するつもりでいい男ぶってます」と述べている。

ただし、沙代の思いは「水木ならこの悍ましい村から自分を救い出してくれるかもしれない」という必死の賭けでもあった。沙代にも沙代の思惑があったのである。

それ故に、沙代は懸命に水木へ好意をアピールする。


一方、水木が村に来てから、人間の所業とは思えないグロテスクな殺人事件が連続で発生していた。また、水木はゲゲ郎(鬼太郎の父の事で、後の目玉おやじ)と出会い、妖怪や幽霊族の存在を知る。


ある日、沙代の父克典は「事と次第によってはあれ(沙代)をくれてやっても良いぞ」と、水木を龍賀の入り婿として迎え入れる可能性をちらつかせ、龍賀内部の秘密を探るよう水木に交渉した。克典も入り婿であり、村では余所者扱いを受けていたため、龍賀の全てを知らなかったのである。

水木は出世のため、克典の交渉を引き受けた。


水木は沙代から龍賀の情報を聞き出すためテラスに呼び出した。そこで、意を決した表情の沙代に「情報を教えるから、その代わりに私をこの村から東京へ連れ出してほしい」と頼まれた。


水木は情報を聞き出す為、その場しのぎの約束で沙代の頼みを受け入れたが、内心当惑していた。

国からは命を使い捨てにされ、戦場では上官に裏切られ、親類には実家の財産を奪われるという経験から人間不信となり「もう弱者として踏みにじられたくない。どんな手を使ってでものし上がりたい」と野心を燃やしていた水木は「自分は誰かを愛する余裕は無い。そんな器は無い」と思っていた。水木は沙代の思いを「夢見がちなお嬢さんの一時の気の迷い」と見なし、この時点では約束を果たす気は無かった。


それでもゲゲ郎に「人の真剣な心を弄ぶな」と言われた事、また沙代の境遇(後述)を知った事により、次第に「出世の道具」としてではなく、「守るべき存在」として彼女を見るようになっていく水木。


沙代の母乙米は水木を良く思っていなかった。

乙米は克典が提案した縁談を否定し、水木に追い打ちをかけるように沙代の「龍賀の女の勤め」について暴露した。その勤めとは、より霊力が強い跡継ぎを産むために、当主(生前の時貞)に身体を犯される事だった。

悍ましい因習を知った水木は嘔吐し、その後沙代の笑顔を思い出しながら「だから俺なんかに……」と呟いた。

乙米は「水木が因習を知れば沙代に嫌悪感を抱くだろう」という思惑(後のセリフで判明)で暴露した。しかし、水木はむしろ龍賀一族に嫌悪感を抱き「あんたたち人間じゃねえ!」と怒りを露わにした。これ以降、水木は龍賀への憧れを捨てている。


水木はついに沙代を東京へ連れ出す決断をし、彼女を一旦安全な場所まで避難させた。

しかし、沙代は安全な場所で待たず、水木と一緒に行動する事を選ぶ。その結果、互いにすれ違う思いを抱える二人は、避けようのない悲劇を迎えることになる。


水木の前では「清楚なお嬢様」として振る舞っていた沙代だが、水木が既に因習を知っている事を乙米に告げられ、ショックを受ける。また、連続殺人事件は因習への恨みで狂骨と同調した彼女の仕業だった事も判明する。もっとも知られたくなかった事実を水木に知られてしまった沙代は、その場に崩れ落ちる。

一方、水木は、全てを知ってもなお彼女を東京へ連れ出すつもりで、沙代に手を伸ばした。しかし、沙代に「嫌よ!」と振り払われてしまう。


全てに絶望した沙代は狂骨を使役して龍賀一族とその手下を殺害したが、水木には狂骨を使わず、自らの手で首を絞めた。腕をだらりと下げ、抵抗を止め死を受け入れる水木。しかし、長田に胸を刺されて斃れる沙代。結果的に水木が生き残った。


沙代を失った水木は、地面に伏して激しく慟哭した。

また、真の敵と対峙した時には「こんな奴の為に沙代さんは……」と彼女の事を思い出し、「(沙代の)代わりはいくらでも作れる」と言われた時には怒りを露わにした。


憐憫と後悔



余談

  • 音声ガイドでは、トンネルのシーンで沙代が「どこまでもあなたと共に」と言った後「水木の頬が緩む」と解説されている。
  • 声優の種﨑敦美によると、沙代の最期の瞬間には「実は悲惨な最期を水木に見せつけて水木の記憶に残ろうとする沙代の復讐であった」というト書きがあったという(パンフレット)
  • 月刊アニメージュ(2024年3月号)のインタビューで水木役の声優・木内秀信は、沙代について「水木は戦争のトラウマもあって彼女の想いを受け止めることはできなかった。沙代の運命を知って不憫だと感じることは出来ても、それは好きとか嫌いとかの感情には発展しない。収録の時にも、僕自身も恋愛としては考えずに演じていました。そういう考え方で良かったのかな」とコメントしている。
  • spoon.2Di(vol.106)のインタビューで脚本の吉野弘幸は「当初は沙代を19歳ぐらいの女性とイメージして執筆し、もっと水木とのフラグも立っていたが、その後設定が変更され幼い少女となったため、水木と沙代の間の恋愛感情はほぼ完全になくなった。でも結果的に水木がまともに見えるし沙代の悲劇性も強調できて良い変更だったと思います」とコメントしている。


関連タグ

水木(鬼太郎誕生ゲゲゲの謎) 龍賀沙代

悲恋

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