日本の官職名。
もともとは朝廷の令外官(律令制定後に新設された官職)のひとつで、「東夷(現在の東北地方で朝廷に未服従の現地民)を征討する(大)将軍」の意。東北の太平洋岸を攻略する軍を率いる将軍に用いられた。
最初に任命された者は大伴弟麻呂(794年)。
その後、鎌倉を拠点として武家政権を創設した源頼朝が「天皇が任命したという権威を持つ現地軍最高司令官でありつつ天皇に都度指示を仰がずに職権を行使できる」征夷大将軍職をそのトップとしての称号として求め、1192年に同職に任ぜられたことから、武家政権の最高権力者を表す官職として用いられるようになった。