概要
父親は日本人初のF1フルタイムドライバーで、バブル期のF1ブームにアイルトン・セナと組んだこともある中嶋悟。弟はやはり元レーシングドライバーの中嶋大祐。
小林可夢偉とはトヨタのドライバー育成プログラム以来の仲である。
「親の七光」と呼ばれることを嫌い、父の所属するホンダではなくトヨタのドライビングスクールでのし上がった。
GP2でルーキーオブザイヤーを獲得した後、F1では名門チームであるウィリアムズに所属。後にF1チャンピオンとなるニコ・ロズベルグとコンビを組んだが、同チームの長い歴史で他に1人しかいないノーポイント者という不名誉を得てしまっている。
トヨタのF1撤退でシートを喪失した後、2011年に国内レースに復帰し、2012年からはWEC(世界耐久選手権)にてトヨタLMP1のエースとして活躍。2014年に世界3大レースの一つであるル・マン24時間のポールポジションを獲得して以降は名誉を回復。2018年には同レースの総合優勝とWECチャンピオンを掴み、ル・マンは2020年まで3連覇。FIA殿堂入りを果たした。
なお2016年ル・マンでは23時間57分走って残り3分でリタイアという、モータースポーツ史に残るドラマの主役となっている。無線での彼の「I have No Power!!」の叫びは、生で聞いた者には一生忘れられないだろう。
フォーミュラニッポンとその改称であるスーパーフォーミュラの両方でチャンピオンを獲得した、数少ないドライバーでもある。
また一時はSUPER GTでもチャンピオンを争い、WEC/スーパーフォーミュラ/スーパーGTの3カテゴリで連続優勝を挙げるという獅子奮迅の活躍を見せていたこともある。
性格はカメラの前では常ににこやかな表情を絶やさないが、実は可夢偉も引くほどの負けず嫌いである。また国内レースの解説として出演することもあるが、ストレートな物言いをすることで人気がある。
2014年10月のグランドジャンプPremiumでは、村上もとか原作・千葉きよかず作画により、彼をモチーフとしたキャラが主役の描き下ろし漫画『眠れぬ虎』が掲載された。