イージス艦とは
『遠くの敵機を正確に探知できる索敵能力』『迅速に状況を判断できる情報処理能力』『同時に複数の目標を迎撃できる対空戦闘能力』を備えた画期的な防空システムであるイージスシステムを搭載し、同時に多数の空中目標を迎撃できるのが特徴。
また、イージス艦に搭載されている艦砲やミサイルはイージスシステムのコンピュータとリンクしているため、対空のみならず対艦・対潜戦闘においても目標の捜索から識別、意思決定から攻撃に至るまで迅速に対応することができる。
一部のイージス艦にはトマホーク巡航ミサイルによる対地攻撃能力が追加されており、近年では弾道ミサイルを迎撃できるよう改修されたものも配備されている。
よくある間違いとしてイージス艦は巡洋艦や駆逐艦等の艦種の一種であると思われがちだが、イージス艦とはイージスシステム搭載艦のことであり艦種は関係が無い。
なお艦種は、タイコンデロガ級は巡洋艦、アーレイ・バーク級と建造中のホバート級は駆逐艦、アルバロ・デ・バザン級とフリチョフ・ナンセン級がフリゲートである。海自のこんごう型・あたご型・まや型護衛艦は、識別上は駆逐艦に入る。
なお、「イージス」はギリシャ神話に登場する女神アテナが用いる盾の名に由来している。
イージスシステム搭載艦(導入国別)
タイコンデロガ級/27隻(うち5隻はすでに退役)
アーレイ・バーク級/2019年7月末現在77隻、現在も建造が進行中
ズムウォルト級/2019年7月末現在2隻就役、1隻建造予定。
こんごう型/「こんごう」-「きりしま」-「みょうこう」-「ちょうかい」
アルバロ・デ・バザン級/5隻
ボニファス級(現在建造中)/5隻予定
フリチョフ・ナンセン級/5隻⇒2018年11月8日、4番艦「ヘルゲ・イングスタッド」がタンカーと衝突、1隻事故により喪失。
世宗大王級/3隻
ホバート級/3隻
ちなみに日本のイージス艦は日本海軍の艦の名をひらがなに置き換えたうえで受け継いだ(「自衛艦これ」または「改自」も参照)。