西宮結絃
にしみやゆづる
人物
聲の形のヒロイン・西宮硝子の妹。姉とは正反対の性格で、男勝りな言動や粗暴さが目立ち、一人称も「オレ」である。外見はショートヘアでボーイッシュ。ジャージをよく着用する。なお、小学校時代はロン毛だった。劇中では彼女のモノローグで語られることも多く、本作のもう1人の主人公という位置づけでもある。写真を撮るのが趣味でいつもカメラを所持している、いわゆる「カメラ小僧」…もとい「カメラ小娘」であるが、悪用していることがしばしば。
名前について
漢字変換で、「結弦」と表記されることが多いが、これは『マガジン』掲載当時にて、将也と和解した際に正体を明かし名乗った名前が「結弦(「弓」へんに「玄」つくり)」になっていたためであり、その後の掲載および単行本では「結絃」に修正・統一された。なお、「絃」は「糸」へんに「玄」つくりであり、常用外の漢字で「げん」と読む。
経緯
小学時代に姉をいじめていた将也を憎悪しており、復讐を望まない姉に代わって復讐を企てていた。姉と和解した将也の姉への行く手を阻むなど横暴に振る舞い、上記の容姿を生かして「オレは硝子の彼氏だ」などと大嘘をつき、挙句の果てには姉の為に身体を張った将也の行動の写真をネットに、将也の社会的信用を失わせる捏造記事としてリークして将也を停学に追いやるという卑劣な手段を実行したが、それが仇となって逆に硝子を怒らせ、将也に謝りに行くことを姉から言われても反省しないその態度が姉の火に油を注ぐことになってしまい、姉から「私の妹じゃない!!」という旨を突きつけられ、ついに泣いて家を飛び出した。
その後、数日間公園の土管で浮浪者同然の有様となり倒れていたところを将也と将也の姪・マリアに発見され、捏造記事を自白した。だが、将也自身は「川ヘの飛び込み事態が条例違反であった」ことから自分が悪いと許された。その成り行きで将也の家で食事・宿泊したことや自分を探しにきた姉が行方不明になり、将也と共に探したことから将也とついに和解し、自らの正体を明かした。上記の通り、男勝りな振る舞いが仇となって、永束と接触した際に銭湯で男湯に入れられそうになった。それ以降、永束とも親しくなる。
その後は、石田家にしばしば遊びに来るようになり、母の所為で硝子以外居場所のない自分にとって、石田家は自身の居場所の1つとなった。将也と完全に和解して以降、姉の悪口が書かれた筆談ノートを見て、将也以外自分が知らない姉をいじめた人物たちについて調べようとしている姿勢を見せる。
家族関係
姉妹仲は良好だが、姉の考えに対して理解し兼ねる感情を抱く。また、姉が聴覚障害を持っていることから「ミミナシの妹」と呼ばれ、姉妹共々嫌がらせを受け、姉が四面楚歌に陥っても報復しないことに苛立っている。
母とは硝子同様、顔も性格も似ておらず、関係も非常に劣悪であり、手話ができない母から硝子の通訳を任せられっきりであり、さらに母は硝子の気持ちも無理解であることもあってか、「バカ親」と陰口を叩いているほどである。さらに、「家出しても、(硝子とは違い)心配されない」とは本人の弁であり、将也への捏造記事で姉に怒られ家出しても探されなかった。