概要
「ふん」とも読む。
消化管から排泄される固体状の排泄物。
主成分は食物の残りカス、腸から出た垢、大腸菌の死骸。
消化不能な食物繊維や人間の消化酵素では消化できなかったものは食べた時のまま出てくる。
排泄される際に排泄が楽になるように潤滑性のある腸液が塗られている。
腸液はアルカリ性なので苦い。
便は腸のバロメーターと言われており、便の状態で健康状態がわかるほどである。
ここでの健康状態は、「正常か異常か」であって「健康か不健康か」を言うものではない。
便で異常だとはっきりわかるならば直ちに病院に行くべきである。
消化された食物によって臭いが変わるのも特徴。
野菜を多く摂取する人の糞便はほぼ無臭(故意に嗅がなければわからない程度)
肉(とくに牛肉)を多く摂取する人は臭くなる。
草食獣(ゾウとか)は草を多く食すので糞便とはおもえないほど草のよい香りがする。
逆に、肉食獣の糞便は大変臭い。
これらは人間も同じである。
ちなみに鼻の構造上、粒子が入らなければにおいを感じ取れないので「うんこの臭いがする」ということは「うんこの粒子が鼻に入った」、つまり「うんこが鼻に入った」のと等価である。
医学的には便の名称を使う。
昔、農業用の肥やしとして使われていた。
ただしそれらは糞尿を数ヶ月かけて発酵させたものであり、糞尿を直接農地へ撒くわけではない。
なお直接糞尿を撒くと中途半端な分解のせいでアンモニアを撒くことになり土壌汚染の原因になると思われる。
当然だが食べられるようなものではない。
ウサギやコアラのように糞を食べる動物もいるが、ビタミン欠乏を防ぐため腸内細菌で発酵させて再摂取したり(ウサギ)ユーカリを消化できるように親から細菌を貰うために半消化状態の糞を子供は摂取する(コアラ)など完全な糞ではない。
腸閉塞などにより便が排泄できなくなると口から糞を吐くことになる。
腸閉塞は放置すると腸が壊死し内容物が漏れ出して腹膜炎を引き起こし死亡する。