テスタメントシュピーゲル
てすためんとしゅぴーげる
冲方丁によるライトノベル作品。角川スニーカー文庫より刊行。
イラストは島田フミカネが担当している。
『オイレンシュピーゲル』『スプライトシュピーゲル』の続編にあたる。
上記二作の登場人物が互いに関わり合い、語られなかった物語の核に迫っていく、完成系にしてシリーズ完結作である。
同シリーズ特有のクランチ(バラバラ)文体はそのままに、オイレンシュピーゲルと同等かそれ以上に凄惨な描写が多く、更には社会問題、国際紛争など、ストーリーそのものが深い部分にまで踏み込んでいることが特徴。
また、ライトノベルにしては挿絵が少ないことも特徴で、第一巻は、カバーと見開きのカラーページ以外にはイラストが存在しなかった。
さらには、あまりにも登場人物が多いため、登場人物紹介に2ページ、舞台設定や専門用語の解説にも2ページ分が割かれている。こちらは実際に見て確認して欲しい。
2009年12月に1巻が発売されて以来、数年間続刊の情報が無かったものの、約4年後の2014年に企画の再始動が発表され、kindleにて連載が開始。翌2015年に2巻が発売された。
現在、既刊2巻。3巻は2015年6月発売予定。
本作は『冲方丁最後のライトノベル』と称されており、冲方丁氏は、このシリーズの完結を持ってライトノベル作家からの引退を示唆している。