洵
じゅん
ゲーム「ヴァルキリープロファイル」に登場するエインフェリアの一人。
ストーリー
阿衣の目を治す手段を探していた洵はある日、魔鏡窟と呼ばれる洞窟に住まう鬼が持つ「魂玉石」が万病に効くという噂を聞き、それを頼りについに魔鏡窟へとたどり着き鬼と対峙する。
鬼は「自分が死んで妹が生き永らえるのと、妹が死ぬまでお前がそばにいてやるのでは、どちらが妹にとって幸せなのだ?」「この世に十が千になる話は存在せぬ」と、洵の強欲さと愚かさを説き、洵の命と魂玉石を引き換えにする取引を持ち掛ける。
当然というべきか洵はその取引を拒否し、鬼に斬りかかる。しかしこれによって己の欲に飲み込まれた洵自身が鬼へと変貌してしまう。
その後は鬼として魔鏡窟を訪れる人間から眼を奪い続けていたところをヴァルキリーに発見され、彼女の刃を受けて倒される。鬼の心から解放された洵はヴァルキリーによって真実を知らされる。
洵は阿衣に対して兄弟愛を超えた歪んだ愛情を抱いていた。双子は魂を共有し互いに影響しあう存在。阿衣の目から光を奪っていたのは他ならぬ洵自身の盲目的な想いだったのである。
魔鏡窟とは「己の心」を映し出す魔窟。洵の前に姿を現した鬼は洵自身の心の迷いが生み出したものであり、鬼からの問いかけも全ては自身による自問自答に過ぎなかった。だが、阿衣に対する想いから洵はそれすらも見失ってしまい、ついには自らが鬼と化してしまったのだ。
全てを知った洵は阿衣のために自らの命をヴァルキリーに捧げエインフェリアとなる。これにより阿衣の目は治ったが、同時に阿衣は兄が死んだことを悟る。例え目が見えなくとも、兄が傍にいてくれることが何よりの望みだった彼女にとっては辛い結末となった。