概要
北派武術に属する拳法で太極拳、形意拳に並ぶ内家拳の1つ。
特徴
名の通り拳よりも掌を使った攻撃を多く使って戦う拳法。その理由は複数あり、掌を開いておくことにより敵の攻撃(掴み)から抜け出しやすくする為、逆に敵の拳を掴みやすくする為、敵の急所を正確に狙うためと言われている。その他にも敵の攻撃(勢い)をうまく利用し受け流すことで技の威力を殺したりもできれば、時に相手を自爆に追いやることもできる。八卦に基づいた技術理論を持った拳法で弧を描くように歩きながら戦うことを基本としている。
しかし同じ八卦掌でも流派によっては全く違った戦い方をするなど未だに謎が多い拳法である。おそらく創立者の董海川が各地から集まった門下生に対し、これまでその門下生が学んできた武術に合わせて教授したからだと言われている。
これにより打撃が主体の門派や投げが主体の門派などといったそれぞれ個性的な八卦掌が多くなったのだろう。その動きは可憐に見えて実は攻撃的で、太極拳を柔とし形意拳を剛とするならば八卦掌はその両方と言われているほど。64の変化を持つまさに変幻自在の拳法で奇襲攻撃に優れている。