リムジンとは一般に運転手付の豪華な大型乗用車を差す。主に空港~ホテル間の送迎や、また王侯貴族や大富豪などの上流階級の自家用車の定番でもある。
語源の由来は馬車の一形式でフランスのリモージュ地方風の馬車というのが本来の意味である。この形式は御者の乗る席が外側にあり客室は完全に密閉された個室となっていた。その構造が自動車にも受け継がれて現在に至っている。
運転席と客室の間にパーテーションと呼ばれる仕切りが設けられてあり、大抵はガラスがあって客室の会話が聞こえないようにしてあるが、中には普通のセダンを改造してパーテーションを設けただけの形式もある。 内装は豪華なのが普通で、ワインセラーやカクテルキャビネットといったミニバーを備えているのは当たり前、通常では考えられないような装備を設けていることも珍しくない。
リムジンは原則的に特注であるためオーナーの好みで如何様にもできるのが普通で、このため同じ外形でも同じ内装のものは2台としてないと言われる。
かつては最初からリムジンとして造られた乗用車も多かったが、もともとが特注で生産台数も非常に少ない(せいぜい十数台~数百台)ため自動車メーカーも採算が合わないせいか現在では大型の高級セダンを中央で切断して伸ばす改造が一般的で、このためリムジンは法的には改造車の扱いとなり車検証にもその旨が記されている。
興味深いのが、最近ではベース車輌に高級セダンのみならずハマーなどのSUVやフェラーリなどの高級スポーツカーをベースとしたリムジンもある。
尚、空港と主要駅間などの送迎を行うバスをリムジンバスというが、これは欧米などで乗用車のリムジンが空港との送迎を担っていることから空港とを行き来する送迎車輌をリムジンと呼称していることに由来している。
我々一般人にはあまり縁のないクルマでもある。