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ニミッツ級の編集履歴

2017-12-05 22:21:59 バージョン

ニミッツ級

にみっつくらす

ニミッツ級とは、アメリカ合衆国海軍の原子力空母の艦級である。

概要

ニミッツ級空母は、エンタープライズに次ぐ二世代目の米原子力空母であり、フォレスタル級から続く、四世代目のスーパーキャリアでもある。1975年に一番艦ニミッツが就役し、2009年に十番艦であるジョージ・H・W・ブッシュが就役したが、実に30年以上の長きにわたって建造された艦級であるということになる。

満載排水量は10万tに達し、これをもって世界最大の軍艦とされる。


基本設計

設計は基本的にフォレスタル級の発展版といえる。このため、設計面で大きな差異は見受けられないものの、水中防御改善を目的とした区画の配置や、飛行甲板の形状など、直前に建造されたジョン・F・ケネディに基づいた様々な改良が施されている。

また、ベトナム戦争の戦訓から継戦能力に重点が置かれ、航空燃料および航空機弾薬搭載量はエンタープライズを上回っている。


長期間にわたって建造されたことから、改装や設計の変更などによって、各艦ごとに差異が存在するため、ある意味で変化に富んだ艦級といえる。特に九番艦および十番艦においては、改設計された艦橋構造物に、大型になった艦首の膨らみ(シリンドリカル・バウ)など外見でも大きな変化がある。


機関・推進器

本艦級では、ウェスティングハウス社製の加圧水型原子炉であるA4Wを二基搭載している。エンタープライズではより小出力のものが八基搭載されていたが、大出力の原子炉を搭載したことで艦内の空間が節約され、それを前述の搭載量向上に充てたとされる。

一基あたりの公称出力は13万馬力であるから、総出力は26万馬力であるが、資料によっては定格上げにより28万馬力を発揮するともいわれており、詳細は不明である。

なお、燃料棒のウラニウム濃度については、腐食の関係から、90%以上の高濃縮燃料は採用を見送られ、それ未満の濃度のものが装填されていると思われる。


シフト配置を採用しており、弾薬庫を間にはさみ、二つの原子炉区画が配置されている。


また、原子炉の停止などの緊急事態に備え、2000kw級のディーゼルエンジンを四基搭載しており、その出力は10720馬力である。

推進器については、蒸気タービンを四基搭載し、五枚羽根のスクリュープロペラを四基装備する。

プロペラは青銅製で、直径23ft~26ft(資料により異なる)、重量約30tである。


兵装

兵装は、艦による差異はあるが、基本的に自衛用の兵装を搭載している。

中距離の対空・対艦火力としてシースパローまたはESSMがあり、

短距離の対空火力としてはRAMとファランクスCIWSが装備されることがほとんどで、そのほかにはチャフ発射機や電子戦機器、デコイを搭載するくらいである。

近年は、テロ対策の観点から、低速の空中・水上目標に対応するため遠隔操作式のMk38機関砲を装備したり、M2などの重機関銃を搭載したりすることがある。

また、魚雷への対策として、直撃破壊方式の対魚雷システムを搭載することが考えられており、実際に、艦に搭載しての試験が行われている。


航空艤装・搭載機

本艦級は、いわゆるアングルドデッキ、舷側エレベータ、光学着艦システム、蒸気カタパルト、アレスティングワイアなど、充実した航空艤装を備えており、高い航空機運用能力を誇る。

格納庫のサイズは684ft×108ft×25~27ftであり、この規模の空母としては、それほど広いわけではない。搭載機すべてを収容する能力は無く、主に整備のために使用されており、搭載機の多くは飛行甲板に露天繋留されている。ダメージコントロールのため、格納庫は二基の可動式扉によって仕切ることができる。また、エレベータの開口部についても、可動式のドアが装備されており、密閉することが可能である。そのため、見た目からは分かりにくいが、閉鎖式格納庫である。


性能諸元

満載排水量約10万t
軽荷排水量73000t~82000t
全長1092ft
全幅252ft
水線長1040ft
水線幅134ft
飛行甲板面積約18200㎡
機関出力260000shp
速度30ノット強
搭載機定数67機;最大90機





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