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主燃焼剤のナフサ(粗製ガソリン)に増粘剤を混合したものをタンクにいれて信管をつけた焼夷弾。

ちなみに「ナパーム」(Napalm) とは増粘剤の成分である、ナフテン酸 (naphthenic acid) とパルミチン酸 (palmitic acid) のアルミニウム塩 (Aluminum Salts) の略語。初期のものから改良は続けられているが、基本的な組成はナフサにアルミニウムと脂肪酸の塩を加え、ゲル状にしたものである。

着弾すると・・・

900℃~1300℃というきわめて高温で燃え、しかも親油性があるため木材や人体に付着すると落ちにくく、水をかけても消火が困難である。消火する為にはガソリン用消火器か界面活性剤を含む水が必要である。また、周囲では燃焼剤の燃焼に大量の酸素が消費されるため着弾点から離れていても酸欠で窒息死したり、一酸化炭素中毒死することがある。

ベトナム戦争で用いられたものは広範囲に拡散するために粘度を低くしてあることと、燃焼時間が長くなるように作られた「ナパームB」(特殊焼夷弾用燃焼剤)というものである。そのため、組成がポリスチレン、ベンゼン、ガソリンと一般的な焼夷剤と異なる。この焼夷弾についてはあまりにも残酷で非人道的と批判され、米軍が公式に廃棄処分されたため保有していないはずである。アフガニスタンで使用されたという証言があるが、公式に確認されていない。

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