ワキ10000
わきいちまん
ワキ10000形貨車は日本国有鉄道が高速貨物列車用として1965年から1968年にかけて191両が製造された30t積の有蓋車である。
概要
いわゆる「10000系貨車」の一員。
空気バネ台車TR203を装備し、ブレーキは電磁弁の付いた自動空気ブレーキ(CLE方式)となっている。これにより国鉄で初めて100km/h走行を実現した。
その特殊性故に、牽引可能な機関車がMR管を装備した車種(例:EF65形500番台)に限定されており、従来の他形式貨車(ワキ5000等々)と連結した場合、本形式の空気ばね台車に空気圧を持っていかれてブレーキ管の圧力が低下してブレーキが掛かる問題があった。
後年登場したコンテナ車のコキ50000は足回りの抜本的な見直しで5km/h低い95km/hとなった代わりに前述の問題点が一掃されている。
晩年はカートレインで自動車を積載する車両に使われた。この時併結した客車は20系で、牽引機関車がMR管装備車に限定される形式同士の併結だった。