概要
アルゼル共和国の六大貴族の一つ「ラウルト家」の跡取り。2作目の攻略対象の1人。
書籍版では養子という設定。二つ名は「仇敵」。
学院そっちのけで冒険者としてダンジョンに挑んでおり、聖樹頼りの共和国の貴族の中ではまともな実力と飛び抜けた強さを持つ。2作目主人公のノエルでは無くレリアに惹かれており、彼女の婚約者であるエミールとは対立関係。家族となったラウルト家とはある理由から上手くいっておらず、姉となったルイーゼとも複雑な確執がある。
web版では実子で転生者。しかし、こちらも父アルベルクとは上手くいっていない。
同じ転生者であるレリアからの情報を頼りにイデアルを探し出し、マスターになる。
リオンとは違いアルゼル共和国を統一するという野望を持つが、それは所謂チートアイテムを手にした事から来る慢心で、本人はゲーム感覚で動いている節があり、武力を使った戦いの代償と責任の重大さに気付かず、漫画アニメで描かれる様な強大な力が現実化する事の危険性も正しく理解していない。
また、劇中に登場した転生者の多くがアルトリーベシリーズを知っていた中で、珍しくシリーズを知らない側の人間であり、2作目を未プレイのリオンでも気づいた補給艦の役割についても把握してないなど、そちらに関する知識にも疎い。
ネタバレ注意
そうした浅慮さが災いし、独自の目的を持つイデアルに巧みに誘導される形で増長。同じようにイデアルによって増長していたレリアと共にリオンと敵対する。
ノエル救出を理由に、リオン達を民間人も生活している場所で襲撃する暴挙に出て国際問題を起こす。その際に周りへの被害を懸念して防戦一方のリオンのアロガンツを一方的に負かしたことで増長がさらに強まった。リビアを誘拐した事でバルトファルトを本気で怒らせてしまったのも軽く見て、共和国内でロストアイテム同士が全力で衝突する最悪の事態『戦争』を起こしてしまう。セルジュ自身は鍛えた能力とイデアルが用意したアロガンツの性能を越える鎧「ギーア」でリオンたちを追い詰めるものの、戦闘していたのはルクシオンによって遠隔操作されていたアロガンツであった。その上、リビアを救出し終えて戦場に戻ってきたリオンがルクシオンに操縦を預けて戦っていることにも批難をしながら戦うが、そもそも決闘を仕掛けたわけでもなく、戦争に発展している状態では力比べをする道理もない。終いには、リオンに命を取られると気付いた時には、戦時前に見逃した件を理由に命乞いをしている。
この時点でも戦争状態に陥っている自覚が無かったのか、あるいは戦況が優勢だと思ってたのかは不明。
更にセルジュが敗北した直後に駄目押しとばかりに聖樹の暴走が発生し、壊滅状態となった共和国は没落。
責任を負ったアルベルクが自身の命を引き替えにした事で助命されるも、その後を継いだ本人は死よりも重い2度目の人生を歩む事が確定。自分の愚かさを後悔し、国を狙う空賊の相手をしながら死に場所を探す日々を過ごす様になる。
最後までイデアルの道具として利用されており、また日本語が読めるリオンに興味を持ったルクシオンとは違い、新人類の排除に傾倒していたイデアルだったことに関しては不幸でしかない。しかし、この姿はある意味で言えば。リビアがルクシオンを手にした場合の末路に近い状態であり、ホルファート王国も同じ道を歩んでいた可能性があった。