第6回(1999年)電撃ゲーム小説大賞金賞受賞作品にして、著者である中村恵里加のデビュー作品。
全10巻+外伝1巻。
「怪(アヤカシ)」と呼ばれる、特異な遺伝子を持ち、様々な点で常識を覆す特徴を持った生物が各地で発見された世界を物語の舞台とする。その「怪」とヒトの間に生まれた”ダブルブリッド”と呼ばれる主人公・片倉優樹と危険な「怪」の捕縛を専門とする緊急捕縛部隊の隊員・山崎太一郎との交流を描く。
登場人物
片倉優樹(かたくらゆうき)
「怪」のみで構成される特殊警察、通称「第六課」に勤務する女性。階級は巡査部長。「ダブルブリッド」と呼称される「怪」とヒトとのハーフでもある。内閣公認のアヤカシ。
実年齢25歳だが成長(老化)自体は16,7歳で止まっており、愛嬌のある顔立ちと小さい身長が相まって、見た目は10代半ばの少女である。鮮やかな白髪が特徴。
出自故、身体能力は常人離れしている。強い精神力と怜悧さとを併せ持ち、鷹揚とした性格もあってカリスマ的と評される事も。また無類の酒好き。
山崎太一朗(やまざきたいちろう)
「怪」の捕縛・捕殺を目的に結成された特殊部隊、緊急捕縛部隊(EAT)の若き隊員。階級は巡査。
若年ながら優秀であり、中でも射撃の腕は隊でも随一。直情的で自分が正しいと思えば命令に反した行動を取ることもしばしば。「行動に反省はするが後悔はしない」を信条とする。
とある「怪」の捕縛現場で優樹と居合わせ、その縁もあってか「第六課」に出向することとなる。優樹と行動を共にしその孤独や強さに触れ、精神的に少しずつ成長していく。