概要
1882年、後に手宮線、函館本線となる路線の一部として官営幌内鉄道によって開通。
本線にあたる岩見沢駅-幾春別駅を結ぶ路線と途中の三笠駅から分岐して幌内駅までを結ぶ支線で構成され、幌内支線は晩年は貨物列車のみ運行していた。
幌内炭鉱で産出される石炭を小樽、苫小牧、室蘭といった港湾へ運ぶ運炭鉄道としての役割があったが、炭鉱の衰退で客貨共に輸送量が年々減少したことで特定地方交通線へと指定され、1987年7月に廃線となった。このため3ヶ月ほどながらJR北海道が運行していた時期がある。
廃線後、旧幌内駅構内と三笠駅構内は三笠鉄道村・クロフォード公園として活用され、多数の貴重な車両が保存・展示されている。
廃線後の代替交通は北海道中央バスが既存の路線バスである新東町線の鉄道栄町駅付近への延伸、幾春別線の岩見沢駅前乗り入れ、最終バス繰り下げ増便を行い、鉄道代替バスとした他、これらの路線の経路から外れる萱野駅周辺は岩見沢・桂沢線(後の岩桂線)を新設して対処した。なお幌内支線の鉄道代替バスは既存路線バスの三笠・幌内線が代替となっている。
これらの路線バスは利用者数が伸び悩んだために減便が相次ぎ、2005年には岩桂線と三笠・幌内線を三笠市営バスへ移管。市営バス移管後は三笠と幌内を結ぶ幌内線、三笠から萱野を経由して岡山までを結ぶ萱野線へと再編されるも2009年には市営バス萱野線も廃止され、三笠-萱野間は高速バスみかさ号が代替となっている。
廃線跡の活用
前述の通り、かつての駅跡は博物館として保存されているが、その間の幌内支線区間(三笠鉄道村~クロフォード公園)は線路が残っていたため、これを活用して、トロッコ列車などを走らせるプロジェクトが発足。
北海道管内で鉄道部品の中古品の販売を行っていた「カラマツトレイン」が主導して整備が行われ、現在は自走式トロッコによる運転体験のほか、三笠鉄道村~クロフォード公園付近までの体験乗車などを行っている。