概要
幌内(三笠市)の炭山から、港のある小樽市内への石炭輸送を目的として、当時の「官営幌内鉄道」として1880年11月28日に開業した。北海道初の鉄道路線。
1889年に「北海道炭礦鉄道」として一時民間の手に渡ったが、1906年の鉄道国有法により買収され鉄道省→国鉄の路線に。函館本線・南小樽駅から分岐し、小樽市手宮町の手宮駅までの2.8kmを結んでいた。全線単線非電化。
石炭をはじめ様々な物資の輸送だけでなく旅客営業も行われ、近代日本の産業発展に貢献していたが、取り扱いの減少のため1962年5月14日付けで旅客輸送が、1985年11月5日付けで貨物輸送がそれぞれ廃止されて廃線に至った。
- 廃止前の11月3・4日には手宮~幌内間の特別列車(旅客列車)が運行された。
- 廃線区間のうち、小樽市中心部の地域を起点に、北海道鉄道の発祥の地である小樽市総合博物館(旧手宮駅の構内施設を転換)までの約1.6kmの区間が、線路・踏切を残したまま散策路として整備されている。2018年には北海道遺産「小樽の鉄道遺産」に選定。