ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

函館本線

はこだてほんせん

北海道の南西部と中北部を結ぶJR北海道の営業路線。道内三大都市の函館市・札幌市・旭川市をつなぐ。
目次 [非表示]

基本データ編集

運営JR北海道
路線距離本線423.1km・支線35.3㎞
本線起点函館北海道函館市
本線終点旭川旭川市
本線主要経由駅長万部長万部町)・倶知安(倶知安町)・小樽小樽市)・札幌(札幌市北区)
軌間1,067mm
電化区間函館 - 新函館北斗間(北斗市)・小樽 - 旭川間(交流20,000V・50Hz)
最高時速120km/h


概要編集

かつては旧国鉄、現在はJR北海道が運営する鉄道路線(幹線)。

上記の地域を経由する本線、大沼駅七飯町)から渡島砂原森町)を経て(森町)までを結ぶ砂原支線七飯→大沼間を新函館北斗を経由しないで連絡する下り列車専用非電化・単線・藤城支線で構成される。

路線としては、道庁所在地・政令指定都市である道内最大都市の札幌市、道北方面の交通の要所である2番目の旭川市、道南の中心都市で本州方面との玄関口である3番目の函館市を結んでいる。

今日では後述の様に区間運行化が進んでいるが、それでも旅貨共に道内及び北日本の人流・物流における重大な大動脈の1つとなっている。

また、路線全体のおおよそで国道5号線国道12号線が並行する。



運行形態編集

函館 - 長万部間・長万部 - 小樽間・小樽 - 旭川間の3線区で全く性格が異なり、それぞれが実態上別路線と化している。


函館 - 長万部間編集

函館駅 - 新函館北斗駅間は電化交流20,000V・50Hz)されており、2024年令和6年)3月16日以降はKitacaエリアに含まれている。それ以外の区間は非電化で、「Kitaca」エリアには含まれていない。全区間が道南 - 道央を結ぶメインルートの一部を担っており、特急「北斗」(函館駅 - 札幌駅間)が運行されている。


電化は函館 - 五稜郭間が1988年昭和63年)3月13日津軽海峡線青函トンネル)開通、五稜郭 - 新函館北斗間が2016年平成28年)3月26日北海道新幹線新青森 - 新函館北斗間)開通によるもので、後者はJRでは平成最後の新規電化区間となった


交流電化区間は函館近郊路線の性格を有する他、北海道新幹線と接続する連絡列車「はこだてライナー」が運行されている。また、函館 - 五稜郭間には道南いさりび鉄道(旧・江差線)列車も乗入れる。


非電化区間は普通列車本数が少なく、特急運行がメインとなっている。七飯 - 森間は通称「8字区間」と呼ばれており、本線・支線の2本に分かれ、それが途中大沼で合流するという変則的な運行形態となっている。ただし、大沼 - 森間支線(通称・砂原支線)は独自営業キロが設定されているのに対し、七飯 - 大沼間(通称・藤城支線)は途中駅がない下り専用で独自の営業キロ設定はない(ここを通る旅客列車は新函館北斗を通らないこととなる)。


五稜郭(函館貨物) - 長万部間は支線部も含めてJR貨物が第2種鉄道事業者として貨物列車を運行している。1987年(昭和62年)4月1日国鉄分割民営化時は函館 - 五稜郭間貨物営業も第2種鉄道事業者として国鉄から承継したが、2002年(平成14年)4月1日に廃止されている。


長万部 - 小樽間編集

この線区は全区間が単線・非電化であり、「Kitacaエ」リアには含まれていない。内陸部を経由しており、「山線」と通称されるように勾配や曲線が多いルートとなっている。


元々は道南 - 道央を結ぶ幹線の一部であり優等列車(特急急行)や貨物列車も経由していたが、徐々に勾配や曲線が少ない室蘭本線千歳線経由運行にシフトして行き、1986年(昭和61年)11月1日に特急「北海」・急行「ニセコ」が廃止されたことで山線経由定期優等列車が消滅した。1987年(昭和62年)4月1日の国鉄分割民営化時に貨物営業が廃止された(JR貨物はこの線区の貨物営業を第2種鉄道事業者として承継していない)。以後、2000年(平成12年)3月31日 - 2001年(平成13年)6月30日に実施された有珠山噴火に伴う迂回運行以外では定期優等列車は愚か、貨物列車すら運行されておらず、事実上ローカル線と化している。


小樽 - 旭川間編集

この線区は全区間が複線化&電化(交流20,000V・50Hz)されており、「Kitaca」エリアに含まれている。このうち、南小樽 - 岩見沢間は1880年明治13年)11月28日から1882年(明治15年)11月13日に掛けて官営幌内鉄道として開通した、北海道最初の鉄道路線(手宮駅 - 幌内駅間)の一部である(手宮 - 南小樽間は後の手宮線、岩見沢 - 幌内間は後の幌内線)。


道央 - 道北方面を連絡する都市間輸送を担う幹線の一部であり、そのうち札幌近郊・小樽 - 岩見沢間においては札幌都市圏通勤通学路線としての役割を担っている。桑園 - 札幌間は札沼線(学園都市線)用線路(単線)が並行している他、札幌 - 白石間は千歳線用線路(複線)が並走する方向別複々線区間となっており、運行系統上は両路線旅客列車が全て札幌まで乗入れる。特快/快速エアポート」など千歳線一部列車が小樽方面に直行を行っている。


苗穂 - 旭川間はJR貨物が第2種鉄道事業者として国鉄から貨物営業を承継し、貨物列車を運行している。1987年(昭和62年)4月1日の国鉄分割民営化時に小樽 - 手稲間貨物営業が廃止され、2006年(平成18年)4月1日にJR貨物が手稲 - 苗穂間第2種鉄道事業を廃止した。


なお、『函館本線』は演歌歌手・山川豊デビュー曲タイトルとしても知られるが、歌詞に「石狩平野」が出て来ることからこの区間について歌ったものと推測される。



使用車両編集

運転系統上、千歳線道南いさりび鉄道(旧・江差線津軽海峡線〉)のみ走行する列車・車両は含まない(それぞれの項目を参照)。


現行編集

気動車編集


電車編集

  • 789系:0番台が特急「ライラック」、1000番台が特急「カムイ」で使用。
  • 721系:3両編成は小樽 - 岩見沢間普通列車で使用。6両編成は特快/快速/区間快速「エアポート」でも使用(733系3000番台と共通運用)。
  • 731系:小樽 - 岩見沢間普通列車で使用。一部列車はキハ201系と併結。
  • 733系:0番台(3両編成)は小樽 - 岩見沢間普通列車で使用。3000・4000番台(6両編成)は特快/快速/区間快速「エアポート」で使用(721系6両編成と共通運用)。1000番台(3両編成)は函館 - 新函館北斗間快速・普通「はこだてライナー」で使用。
  • 735系:小樽 - 岩見沢間普通列車で使用。
  • 737系:岩見沢 - 旭川間普通列車で使用。

ディーゼル機関車

  • DF200形:JR貨物所有。五稜郭(函館貨物) - 長万部間及び苗穂 - 旭川間で貨物列車を牽引。

過去編集

気動車編集


電車編集


客車編集


蒸気機関車編集

  • D51形
  • D52形
  • C62形:急行「まりも」→「ていね」→「ニセコ」などで使用。長万部 - 小樽間は重連で牽引した。

ディーゼル機関車編集

  • DD51形:JR北海道・JR貨物所有。JR北海道所有車は寝台特急や夜行急行牽引(函館駅または五稜郭 - 札幌間)で使用。

電気機関車

  • ED75形500番台:国鉄時代に小樽 - 旭川間貨物列車牽引で使用。
  • ED76形500番台:小樽 - 旭川間客車・貨車牽引で使用。


今後の予定編集

北海道新幹線新函館北斗 - 札幌間は、上記の山線経由にほぼ並行したルートとなる予定であり、並行在来線となる函館 - 小樽間は経営分離される予定である(そうなると「留萌を通らない留萌本線」同様、「函館本線が、函館を通らないこと」となる)。このうち、山線は定期優等列車も貨物列車も走らないローカル線であり(そもそも軸の関係で貨物用DF200形ディーゼル機関車が山線には入線不可)、運行される普通列車本数も極端に少ないことから鉄道路線としての存続自体が困難と見られていた。

そして2022年2月3日、余市 - 小樽間存続を求める余市町と態度を保留とした小樽市を除く全沿線自治体が鉄道路線存続を断念、バス路線への転換を受入れることを表明。

同年3月26日未明に行われた北海道と沿線の小樽市、余市町での3者協議では、余市 - 小樽間をバスに転換する方向で合意した。

結果、長万部 - 小樽間廃止及びバス転換が決定。整備新幹線並行在来線に指定された区間が第3セクター鉄道に移管されることなく廃止されるのは、1997年10月1日に北陸新幹線高崎 - 長野間(通称・長野新幹線)開通に伴い、廃止された信越本線横川 - 軽井沢間(碓氷峠を越える通称・横軽)以来2例目となる。

一方で、現状は余市駅 - 小樽駅間は乗客が多く、需要があること、代替バスも人材不足が深刻でバス運転手の確保が難しいこと、さらには室蘭本線側有珠山が噴火した際の貨物列車迂回路が消滅するためどうするかなど課題も出てきている。


2024年3月29日に公表されたJR北海道が2030年度末に予定する北海道新幹線札幌延伸後に、在来線高速化により札幌 - 旭川間所要時間を25分短縮、最速1時間で結ぶ事業構想が示された。


同年4月1日に公表された『JR北海道グループ中期経営計画2026』では、北海道新幹線札幌延伸後に在来線改良に伴う高速化(軌道強化・線形改良・最高速度の向上・高架化による踏切解消など)を行い、札幌 - 旭川間(136.8km)の所要時間(最速)について1時間25分(2024年3月18日時点)から1時間への短縮を目指す構想が示されている。



主要駅編集

函館駅 五稜郭駅 新函館北斗駅 大沼公園駅 森駅 八雲駅 長万部駅 倶知安駅 余市駅 小樽駅 手稲駅 札幌駅 岩見沢駅 美唄駅 砂川駅 滝川駅 深川駅 旭川駅



駅一覧編集

函館 - 長万部間編集

●:停車 ㇾ:通過


駅番号駅名普通快速乗換路線備考
H75函館函館市電:本線・大森線 …函館駅前停留場(DY17)
函館貨物--
H74五稜郭道南いさりび鉄道-
H73桔梗--
H72大中山--
H71七飯藤城支線-
H70新函館北斗北海道新幹線旧駅名「渡島大野」。ここまで交流電化&函館「Kitaca」エリア
H69仁山---ここから非電化。
H68大沼--砂原支線/藤城支線-
H67大沼公園----
H66赤井川----
H65駒ヶ岳----
(H63)姫川信号場----
H62--砂原支線-
H58石倉----
H57落部----
H56野田生----
H55山越----
H54八雲----
(H53)鷲の巣信号場----
H52山崎----
H51黒岩----
(H50)北豊津信号場----
H49国縫----
H47長万部--小樽方面/室蘭本線-

砂原支線編集

駅番号駅名乗換路線備考
H68大沼函館本線(本線)-
(N69)銚子口信号場--
N68鹿部--
N67渡島沼尻--
N66渡島砂川--
N65掛澗--
N64尾白内--
N63東森--
H62函館本線(本線)-

長万部 - 小樽間編集

駅番号駅名乗換路線備考
H47長万部函館方面/室蘭本線-
S32二股-当駅 - 黒松内に蕨岱駅が存在した(2017年廃止)。50音順で並べた時に最後に来る駅として知られていた
S30黒松内--
S29熱郛--
S28目名--
S27蘭越--
S26昆布--
S25ニセコ--
S24比羅夫--
S23倶知安-新幹線ホーム建設が急ピッチで進んでおり、近年環境が大きく変貌している。
S22小沢-旧岩内線起点。
S21銀山-同駅 - 小沢間は「稲穂峠」と呼ばれる山岳区間で、「SLニセコ号」運行当時は鉄道写真聖地として知られていた。
S20然別--
S19仁木--
S18余市--
S17蘭島--
S16塩谷--
S15小樽函館本線(札幌方面)-

小樽 - 旭川間(交流電化区間)編集

●:停車 ▲:一部停車 ㇾ:通過

※全区間札幌「Kitaca」エリア


駅番号駅名特快「エアポート」快速「エアポート」区間快速「エアポート」快速「ニセコライナー」乗換路線備考
S15小樽-函館本線(長万部方面)-
S14南小樽--旧手宮線起点駅
S13小樽築港---
S12朝里--釧網本線北浜や室蘭本線北舟岡の影に隠れがちであるが、海沿いにある駅。そして簡易「Kitaca」改札機が壁に向けて設置されているとしても有名。
S11銭函
S10ほしみここから特定都市制度の札幌市内エリア
S09星置
S08稲穂札幌運転所が隣接している。
S07手稲
S06稲積公園
S05発寒
S04発寒中央
S03琴似
S02桑園札沼線
01札幌札幌市営地下鉄南北線/東豊線さっぽろ駅
H02苗穂苗穂工場が隣接している。
H03白石千歳線
(貨)札幌貨物ターミナル
A04厚別
A05森林公園特定都市制度札幌市内はここまで
A06大麻
A07野幌
A08高砂
A09江別
A10豊幌
A11幌向
A12上幌向
A13岩見沢室蘭本線
A14峰延
A15光珠内
A16美唄
A17茶志内
A18奈井江
A19豊沼
A20砂川
A21滝川根室本線
A22江部乙
A23妹背牛
A24深川留萌本線
A25納内
A27近文当駅 - 納内間に伊納駅が存在した(2021年廃止)。また、神居古潭を含めた旧線からの線路付替区間でもある。
A28旭川宗谷本線/石北本線/富良野線交通系ICカード最北の対応駅

関連タグ編集

函館 大沼公園 長万部 ニセコ 倶知安 小樽 札幌 岩見沢 滝川 旭川


室蘭本線 千歳線 札沼線(学園都市線) 根室本線 留萌本線 宗谷本線 石北本線 富良野線

道南いさりび鉄道(旧・江差線) 瀬棚線 胆振線 岩内線 手宮線 定山渓鉄道 夕張鉄道 幌内線 美唄鉄道 歌志内線 深名線


北斗 北海(※終了) ニセコ(※臨時) ライラック/カムイ オホーツク 宗谷

はこだてライナー エアポート ニセコライナー いしかりライナー(※終了)

北斗星 トワイライトエクスプレス カシオペア はまなす


外部リンク編集

関連記事

親記事

JR北海道 じぇいあーるほっかいどう

子記事

兄弟記事

pixivに投稿されたイラスト pixivでイラストを見る

pixivに投稿された小説 pixivで小説を見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 85250

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました