車両概要
JR北海道が1990(平成2)年に製造、同年に営業運転に配属した特急形電車。JRグループの量産車では初のVVVF車となった。編成組み換え工事などが行われていたため、魔改造の香りがする特急列車となっている。
北海道新幹線開業の2016年3月のダイヤ改正にて300番台が引退し、さらに789系転属に伴う2017年3月のダイヤ改正により、0番台の特急運用は「すずらん」のみとなる。
さらにその後、0番台編成は順次廃車され、2017年以降は下記のNE-501、502編成の2本のみが運用されている(789系1000番台と共通運用)。
pixiv内では当該形式の車両を描いたイラストや擬人化イラストなど他の形式の鉄道車両と同じ傾向のイラストが投稿されている。
番台区分
0番台
主変換機の素子にGTOサイリスタを採用し、電制は発電ブレーキとなっている。集電器は下枠交差型パンタグラフが取り付けられており、781系と同様に電動車と付随車に電力機器を分けて積む方式をとっている。4両の基本編成と2両の付属編成があり、4両または6両(基本+付属)編成で運行していたが、臨時増発列車として付属編成2両のみで運行することもあった。
後に500番台組み込みに伴う編成組み換え工事が行われ、走行器機を500番台の仕様にあわせて主変換機の素子をIGBTに、電制を回生ブレーキに、集電器をシングルアーム型パンタグラフに換装している。また、編成組み換え工事の際に付属編成同士を繋げた編成では先頭車として使用しない車両が出たため中間車化工事が施された。運転機器などを撤去しており運転室の窓や扉を封鎖してはいるものの、車体そのものの加工や形式変更は実施しなかった。
500番台
2002年に5両編成に編成組み換えする際に追加生産した車両。中間電動車のみであり、パンタグラフや主変圧器、主変換機といった走行器機をすべて搭載したモハ784形500番台と、隣の車両から電力供給を受けるモハ785形500番台の2形式が製造された。この500番台車はグレードアップ指定席(Uシート車)となっている。車掌室を備える。
300番台
編成組み換え工事後、残っていた2両(NE-105編成)を2010年に789系0番台用増結編成として改造。789系最後尾に連結する側は車体そのものを加工し中間車化改造、形式を「クモハ」から「モハ」にした。もう一方は貫通路を使わないため貫通扉を閉鎖してあり、前面を黄緑1色にしたことから、「バッタ」と呼ばれることも。また、海峡線通過に対応するため保安装置にはATC-L型を装備し、走行機器や内装は789系に揃えられた。2016年の特急「スーパー白鳥」の運行終了まで青函特急として活躍。同年廃車。
編成図
2019年現在
0番台・500番台
←札幌 旭川→
NE-1~5編成(2017年運行終了、廃車)
クモハ785-モハ784(500番台)-サハ784-モハ785-クハ785
NE-501、502編成
クモハ785-モハ785(500番台)-クハ784+クモハ785-クハ784
300番台(2016年運行終了、廃車)
←函館・新青森 青森→
(789系)+モハ785-クハ784
使用列車
- 特急スーパーホワイトアロー(1990年~2007年)
- L特急ライラック(1990年~1998年)
- L特急スーパーカムイ(2007年~2017年)
- L特急すずらん(1992年~、2017年より特急)
- 快速エアポート(2002年~2016年)
- ホームライナーや普通列車の一部