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1. JR貨物およびJR九州に所属するDF200形ディーゼル機関車。本項目で説明。

2. スズキがかつて製造・販売していたオートバイ


JR貨物DF200形ディーゼル機関車編集

1992年から計50両が製造された電気式ディーゼル機関車。製造は後述のJR九州所属車も含めて、全車が川崎重工兵庫工場で行われている。

愛称ニックネーム)は「ECO-POWER RED BEAR(エコパワー レッドベア)」。

1994年度鉄道友の会ローレル賞受賞車。2021年現在48両在籍。元々はJR貨物鷲別機関区に所属していたが、鷲別機関区の廃止に伴い、全機が五稜郭機関区に転属した。


幹線電化の割合の低い北海道ではDD51形ディーゼル機関車を主力としてきたが、貨物輸送量の増大と高速化によりDD51形では出力不足となり、重連運用が恒常化してしまっていた。そこで、老朽化も進み効率の上でも問題があったDD51の重連運用を、単機で置き換えるべく設計開発された。

DF200形はDF50形以来の電気式ディーゼル機関車であるが、これはDE50形以来、大容量トルクコンバータの開発が中止されて久しいことと、VVVFインバータ制御など長足の進歩を遂げた電気機器を採用することにより駆動系の小型化と保守の軽減を図るためである。

電気式を採用したことにより、中間台車も含めて全軸駆動を可能とし、DD51と比較して約1.5倍の牽引力を実現した。

(液体式でも、新幹線911形機関車のように中間台車を含む全軸駆動は、理論上は可能ではあるが、その後に続く車両は現在まで現れていない…)


北海道内の貨物列車運行線区のほぼ全域で運用されている。

本州では関西本線のDD51を置き換えるために200番台に改造され、愛知機関区に配属された。


カシオペアクルーズ

北海道内のDF200形は貨物列車オンリーであったが、2016年6月から運転開始となったカシオペアクルーズの牽引機に抜擢され、2016年6月5日に初めて牽引を担当した。(JR北海道所属のDD51が全車運用離脱したため)初担当機は116号機であった。これにより、貨物および九州の両所属機がともに旅客列車牽引を経験するようになった。なお、JR貨物が新製した機関車が旅客列車の牽引を行ったのは、トラブル時の緊急の代走を除けば関門トンネルでの九州ブルートレインの牽引以来と思われる。(寝台特急北斗星やカシオペア、快速海峡などはED79 50番台が走行距離相殺のため多数牽引している。また国鉄機であれば、同じくJR貨物所属のEF64 0番台は客車時代の急行ちくまの定期運用を持っていた。)


北海道及び愛知配置機の全般検査は苗穂で行っているが、エンジンの検査・修繕は0・900番台の搭載するMTU製は北海道三菱ふそうへ、50・100・200番台の搭載するコマツ製は愛知機関区へそれぞれエンジンを送って行っている。なお愛知機関区へのエンジン輸送は専用コンテナを用意し、それを貨物列車に積載して行っている。(愛知機関区の200番台は、機関車ごと一旦苗穂まで回送した後、取り外したエンジン類のみ再び愛知に送り返すかたちになる。整備後の組み立てはこの逆順で行う。一見ムダとも思えるが、効率の上では拠点を集約できるこの方法が良いようである)


区分編集

試作機(901号機)編集

1992年製造。(除籍済)

エンジンはドイツMTU社製(1700馬力×2)。量産機との外観上の違いは、正面デザインが3面構成で、おでこのヘッドライトが4灯であることである(量産機は2面2灯)。このため運転台直下はテールランプのみを装備する。塗装の塗分けも異なるため、量産機との識別は容易である。初期は車体に「INVERTER HIGH-TECH LOCO」のロゴがあったが、後に「JRF」ロゴと「RED BEAR」に変更されている。スカートの色は赤でJRFロゴの色は白。

量産機の登場以降も仕様統一が施されず、1両だけ性能が異なり乗務員訓練が必要であることから、2010年代後半には本線運用を離脱。支線運用や函館貨物駅(旧・青函連絡船有川埠頭に所在)での入換に使用され、2020年以降は苗穂工場に保管されていたが、そのまま除籍された。(ただし2024年現在でも引き続き保管中)

余談だが、すっきりとした前面デザインと太ましいシルエットから、ファンからは「ジュゴン」の通称があった。



0番台編集

1994年から12両製造。全車在籍。

エンジンはドイツMTU社製(1700馬力×2基)を搭載。なお、10号機のみコマツ製エンジン(1800馬力×2)を搭載していたが、現在はMTU社エンジンに換装されている。スカートの色は赤でJRFロゴの色は白(落成時は赤だった)。

4号機は0番台の中で唯一「カシオペア紀行」の牽引を担当した。


50番台編集

1999年から13両製造。2021年現在12両在籍。(1両事故廃車)

エンジンはコマツ製(1800馬力×2基)を搭載。スカートの色は灰色でJRFロゴの色は白。

この番台より「ECO-POWER RED BEAR」の愛称が決まり、車体にロゴが描かれるようになった(以前の番台にも後に描かれる)。

なお、56号機は2012年に石勝線で発生した脱線事故により廃車となった。


100番台編集

2005年から23両製造。2021年現在15両在籍。(理由後述)

エンジンはコマツ製(1800馬力×2基)を搭載。VVVFインバータの素子がGTOからIGBTに変更された。スカートの色は灰色でJRFロゴの色は白。

116号機は「カシオペアクルーズ」運転初日牽引機である

(101・105〜107・116・120・122・123号機は200番台に改造され愛知機関区へ転出したため欠番となった)


200番台編集

2016年7月から登場した本州向けの改造区分。全車100番台からの改造で、元番号+100で付番しているため、最初から欠番が存在する。まず100番台のラストナンバーである123号機を、製造した川崎重工兵庫工場で改造し、223号機に改番して登場した。その後も追加改造され、2021年現在8両が愛知機関区に所属。

(100番台の約3分の1が改造されたことになる)

(201・205〜207・216・220・222・223号機)

JR貨物所属機では唯一道外に配属されている。

216号機(元116号機)など、改造前の北海道時代にカシオペアを牽引した実績のある車両も何両か含まれている。

全般検査の際は貨物列車に繋がれ、古巣である北海道の苗穂工場まで遠路はるばる回送される。ただし、外したエンジンなどは再び愛知まで専用コンテナで送られる。

変更点は防音強化や保安装置など内部が主で、外観に大きな変化はない。(ただし正面のナンバープレートが若干大型化された)

2023年1月16日から、201号機に名古屋の町並みと四日市の工業地帯をイメージしたラッピングが施され、一般公募による「Ai-Me(アイミー)」の愛称で運行を開始した。

※ちなみに某声優とは無関係です。

愛知機関区所属のDD51を置き換え、関西本線で運用されている。これによりJR貨物所属のDD51は全車が引退となった。


JR九州DF200形ディーゼル機関車編集

JR九州が富裕層をメインターゲットとした豪華観光列車「ななつ星in九州」の牽引機としてJR貨物所属機を基に旅客牽引仕様に設計とデザインを変更して製造を発注、現在「ななつ星in九州」用寝台客車である77系客車の牽引に就いている。牽引される客車の形式番号だけではなく機関車の区分も列車名のコンセプトにちなんで7000番台が割り当てられて、客車の個々の番号が7001~7007のためか固有番号は7000番とされた。

所属は大分鉄道事業部大分車両センターである。

ちなみに、車両価格はJR貨物所属機(約4億円)より1億円ほど高い約5億円。


SEVEN STARS in RailSim

2013年に1両製造。エンジンは貨物の50番台以降と同じくコマツ製(1800馬力×2)を搭載。団体専用寝台列車「ななつ星in九州」の専用牽引機で製造区分は上記のとおり列車のコンセプトから7000番台が割り当てられている。旅客列車牽引専用のため連結器が密着自動連結器になっていることと、騒音抑制の工夫がなされている点が機関車としての大きな相違点。

特に駅出発時の騒音抑制は独特の方法で、駅出発時はまだ高い出力がいらない地点であることから2つあるエンジンの片方を止めてしまう、一種のアイドリングストップ()をしている。

台車まわりや連結器などを除き、茶色い漆塗りの様な塗装(排障器含む)が施されており、装飾の縁取りや手すりは金色と牽引する列車にあわせた外見となっている。また前照灯は基本番台以降の配置(おでこ2灯、運転台窓下2灯)のものに加えて、おでこに装飾を兼ねたLEDヘッドランプが追加されている。唯一の「ゼロ起番車」である。



注釈編集

・・・俗に「片肺運転」と呼ばれる運転で、目的こそ異なれど専用線などのディーゼル機関車も片方のエンジンを止めて運転を行うことがある。


関連タグ編集

1.函館本線 室蘭本線 千歳線 石勝線 根室本線

2.DJEBEL TW200

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