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77系

ななじゅうななけい

JR九州の裕福層向け団体列車『ななつ星in九州』専用客車。
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概要編集

JR九州が裕福層向け団体列車ななつ星in九州』専用客車として製造・配属した客車。寝台特急カシオペア専用のE26系客車以来2形式目の、JRグループ新造客車でもある。

コンセプトとなっている7にこだわり製造番号は7000番台が基本番台となっている。高級ホテル同様ドレスコードが指定されている(ジーパンサンダルなどの普段着的な服装不可)車両があり、また「大人の空間」という位置づけのため乗車年齢も中学生以上となっており、小学生以下の子供を同伴しての乗車は不可となっている。


当初は下のイラストのようなクルーズトレインが企画されていた。

未来予想図~JR九州「クルーズトレイン」


pixiv上では現時点(2014/1/14)においては営業運転開始(2013/10/15)からまだまだ日数が経っていないため2件しか該当イラストがないが、いずれ他の鉄道イラスト同様当該車両のイラスト擬人化イラストなどが投稿され増えていくものと思われる。


仕様編集

大まかな見た目など編集

車体は817系を基に台車787系を基に設計・製造されており、走る豪華ホテルとしてふさわしくすべく振動・動揺抑制の工夫がなされ、豪華な内装に高級感あふれる外装となっている。

「山間部の(線路・駅設備等の)制約が大きく、機関車を入れて8両・約160mが限界」という社内検討の結果、7両固定編成で組成されている。(JR九州・唐池恒二社長から「もう1両増やせないか?」という話があったものの、前述の理由から断念されている。)


行先表示としてツアー中の主な停車駅が書かれた横長タイプのサボを入れるサボ受けが取り付けられている。

各車両装備・寝室割り当てなど編集

車内の電源供給用に床下装荷型ディーゼル発電機がラウンジカー(※1)とダイニングカー(※2)の2両に装備されている。つづく4両が2人個室タイプA寝台車(3号車は車椅子対応)、最後尾がさらに上級の特別A寝台車となっており、最後尾側には大きな展望窓を持つ展望スペースがある。編成内乗車定員は28名(A寝台24名、特別A寝台4名)となっている。

床下機器類編集

床下は台車や連結器などがある車端部を除き、見栄えが悪くならないように化粧板で目隠ししてあり、ディーゼル発電機を装備している1号車と2号車は化粧板にディーゼル発電機用通風口がある。台車は基となった787系の台車と見た目は大差ないが、乗り心地が悪くならないように軸ばねのダンパーは減衰力が変えられるようになっている。連結器は機関車と連結する1号車と7号車の編成端部寄りは密着自動連結器と機関車内のモニタ装置へ車両情報を送るジャンパ連結器、ブレーキ管が取り付けられており、編成内は密着連結器で連結している。

ブレーキ装置編集

主系統に電気指令式空気ブレーキ、予備系統に応荷重装置付自動空気ブレーキが装備されている。主系統は1号車と7号車に空気圧読替装置があり、機関車からは主系統・予備系統ともに自動空気ブレーキとして空気圧制御が行える。そのため、主系統が故障しても即座に予備系統に切り替えて運転継続を可能にしている。

個室編集

各個室には空調トイレシャワーが設置されており、寝台は車両の加減速・連結器付け根の緩衝器の伸縮といったわずかな動揺を乗客に感じさせないように線路方向(進行方向に平行)となっている。

空調ユニット編集

各個室に空調がある関係上、屋根上のエアコンユニットは個室の分だけ多く設置されており1両当たり3部屋あるA寝台車が5基、特別A寝台車は個室が2部屋だが屋根上エアコンユニットはA寝台車同様5基ある。ラウンジカーとダイニングカーは個室がないため一般的な寝台客車同様2基となっている。

形式記号・牽引機編集

形式記号に鉄道省および初期の国鉄以来、等級分け制度の変更により長きに渡って使われていなかった「」が使われた。重量記号は全車42.5t以上47.5t未満となる「」になっている。

牽引にはDF200-7000が専用機として製造され本列車の牽引にあたっている。(注:車両基地から出発駅への回送などの非営業運転や、機関車故障時の代走などでは他形式の機関車による牽引も行われている)

列車設備制限による工夫編集

車両に装備されたタンクから各個室に供給できる水は2日分が限界のため、3泊4日コースでは2日目が霧島温泉郷での温泉地めぐりと同温泉地の旅館宿泊となっており、その間に一旦車両基地まで回送して燃料の補給を済ませるようになっている。

ちなみに、温泉地めぐりに使用されるバスは新規製造車ではなくJR九州バスが所有する既存の貸切観光バスを改造したものが専用バスとして使用されている。


注釈編集

※1・・・ロビーカー。77系ではバーカウンターピアノが設置されており昼間は休憩場所として、夜間はバーとして営業。

※2・・・食堂車

等級について編集

イ・・・旧1等車(1955(昭和30)年に二等級制に格下げ移行したため廃止されていた)

ロ・・・旧2等車→1等車(現:グリーン車、寝台車(分類記号:「ネ」)の場合A寝台)

ハ・・・旧3等車→2等車(現:普通車、寝台車の場合B寝台)


ちなみに編集

形式番号について説明するが、本来10の桁で7戦災復旧車を表す形式である。だがこれは慣例であり、現在のJRではこれに沿わない形式の付け方も多く存在する。(例:JR四国の「4桁型式」、JR北海道のバーベキュー客車「ナハ29000形(肉=29、本来は大型木造三軸ボギー車という区分)」など)


模型化編集

模型化に関してはKATOがNゲージで2018年12月に特別企画品(限定品)として製品化。機関車のDF200も含めて設計元である「ドーンデザイン研究所」監修によりかなり精密に再現されている。その分お値段も高めだが・・・

公式サイトリンク

関連タグ編集

JR九州 客車 DF200 ななつ星in九州

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