記事概要
元記事の読み込みが非常に重くなっているため、本記事にて漫画『戦隊レッド 異世界で冒険者になる』の登場キャラクターを纏めています。
登場キャラクター一覧
主要登場人物
CV:井藤智哉
本作の主人公。元いた世界では高校生ながら「絆創戦隊キズナファイブ」のレッドをやっていたが、敵の首領との最終決戦の際に生じた爆発に巻き込まれて異世界転移。冒険者として身を投じる。
正義感が強い熱血漢で、人の夢を嗤う者や、暴力で自由を奪おうとする者は大嫌い。一方天然でもあり、敬語や加減ができない。そのため騒動を引き起こすことも多く、また倒した魔物を爆散させるため金がなく誰ともパーティーを組んでもらえなかった。
しかし決して馬鹿なだけではなく、イドラとB級冒険者の喧嘩を仲裁しクエストの形に整える、剣が当たらない相手に即座に対応するなど、戦隊レッドとしての能力が垣間見える瞬間もある。
相棒のキズナビーストは赤いドラゴン…ではなくティラノサウルス型のフレンD。やんちゃな末っ子タイプ。
CV:稲垣好
本作のメインヒロイン。16歳とは思えないほどの巨乳。魔導士の名門貴族・アーヴォルン家の若き当主。父親は「王の杖」だったが没落しており、一族復興のため、強力な冒険者を探していたところ灯悟と出会う。四大精霊の魔法を得意とする。
灯悟の戦隊のアイテムなどに驚かされっ放しだが、魔法に関しては研究者としても使い手としても一流であり、仲間の危機を救うことも多い。エルフ達との交流で刻印による魔法も使うことができる。
後に灯悟への好意を自覚した。太陽の森で怪我した時に灯悟に左手薬指に絆創膏を貼られ、以降その絆創膏を大事にしている。なお、異世界での結婚指輪は草の茎みたいな指に巻けるものなら成立するらしく、それを知った灯悟は慌てる羽目になった。
腹部を大きく露出したセクシーな衣装が特徴。
CV:田中美海
灯悟達が住むアヴァルロスト皇国の第三王女。危険な魔導具「魔力の種」の分析と回収を依頼しにイドラの元を訪れ、二人の仲間となる。
王女というやんごとなき身でありながらなんらかの覚悟を元に危険に躊躇なく踏み込む度胸を持ち、世界を救おうとしている。実は自身も魔力の種を宿し、他者の魔力の種を取り除く特権魔法「簒奪の銀狼」を使う。ロゥジーのことは「私の勇者」として大切に想っている。
灯悟とイドラの恋路に興味津々で、水浴び場にイドラが残っていることを知りつつ灯悟を向かわせたり、気まずそうな2人の様子を見て「もしかして“絆創合体”したんですか?」と訊いたりするなど、ときおりエロ親父のような発言をする。
現在は王族の責務を第一に考えるしっかり者の性格だが、これは数年前に兄の死をキッカケに精神的に成長したためであり、それまでは典型的な甘ったれのワガママ姫であった。
CV:大野智敬
テルティナの従者にして勇者。"孤高の剣鬼"の異名を持つS級冒険者であり、かつて魔王を倒した勇者が振るったとされる、魔力を吸収し意思に呼応して変形する神器"王家の聖剣"の使い手。灯悟をして「幹部怪人以上」と評されるほどの実力を持つ。
生まれながらに魔力を持たない体質から幼少期迫害を受けた経験を持ち、彼の心に寄り添い孤独を癒してくれたテルティナに忠誠を誓っているが、彼女との絆への強い執着心によりトラブルを起こすこともしばしば。
灯悟に関してはその無礼さだけでなく、勇敢で強く自身と同じように魔力を持たない体質を持つことから隔意を持っていたが、後に和解。仲良くはしないものの、「マキシマム・キズナカイザー」に乗れるほどの絆を感じるようになった。
一時期、仲間ができたことで弱くなったと思い込んだが、孤児院でのエルマリオ卿との戦いで無意識に孤児達を護ろうとし、灯悟のおかげで孤児達を見捨てずに済んだこともあり、護りたい者が増えるのも悪くないと思うようになった。
マキシマム・キズナカイザーで初めて宇宙を見た時、感動を覚えた。
実は灯悟にとっては因縁深いある者の転生体であり、その事が魔王を倒すのに灯悟の力が必要な理由となっている。
王家の聖剣の名称は七つの大罪と西洋の精霊・怪物の伝承から取られている。
第5巻では複数の形態の融合が行われた。
番号 | 銘 | 特記事項 |
---|---|---|
一 | 永求希環(アングリード) | 通常形態。対応する大精霊は、体育座りの体勢をした顔がない人型精霊・無限精アン。 |
二 | 核熱怒号(ドラグラース) | 炎を吹き出す片刃大剣。峰にスラスターが付属。対応する大精霊は、肩と肘が火山になっている筋肉質の竜人・炎龍精ドラグマ。 |
三 | 羨姫絶響(エンヴィーネ) | 無数のワイヤーを展開し、突き刺した相手を内部から伝播した衝撃で破壊するサーベル。対応する大精霊は、ハープを携えた人魚・水姫精アディーネ。 |
四 | 冥休楽土(スロウスノーム) | 重力場を展開する幅広の両刃大剣。20秒しか使用できない。対応する大精霊は、ヒゲを蓄えた肥満体型の鬼・土轟精ノーム。 |
五 | 餓生疾風(グラドシルフ) | 鎌鼬を生み出す鱗で覆われた鉄扇。対応する大精霊は、扇を持った妖精・風天精シルフ。 |
六 | 星蝕浄咬(ラストノワール) | 巨大な闇の竜巻を発生させる突撃槍。使用時には眼が黒白目になる。対応する大精霊は、扇情的な姿の女悪魔・闇堕精ノワール。 |
七 | 王輝金轟(ソルプライド) | 両刃大剣二刀流+背中の五本をフィン・ファンネルのように動かし戦う。対応する大精霊は、同じく5本の剣を背中に浮かばせた筋骨隆々な大男・光覇精ソル。 |
ラーニヤ/七代目「アメン」
CV:白石晴香
砂漠の中の巨大サボテン群生地「太陽の森」に隠された「エルフの里ルグラン」に住まうエルフの次期族長。
まさに「女戦士」というべき苛烈な性格、言動であるが、これは戦闘時のマインドセットによるものであり、本来は弱気でおしとやかな性格。
幼い頃はそれを強制するために仮面をかぶって性格を変えており、今でも心中で「仮面をかぶる」ことをして勢いをつけないと自信を持てない。
おなじ砂漠にある人間の街の首長の息子アジールとは幼馴染。幼い頃から想いを寄せ合う関係であり、共に人間とエルフが協力する未来を語り合っていた。
しかし、エルフとの協力体制に不満を持つ人間達の暴動によってアジールの父が殺害されたことで、アジールが強権的な考え方に傾倒。彼の考えに賛同できなくなり袂を分かつことになる。
が、レッドたちの活躍によって実はそれら一連の事件は魔王族の暗躍によるものだと判明。事件解決後、正気を取り戻したアジールと和解し、レッド達の仲間となった。
ちなみに、引っ込み思案の割にもともとアジールとの仲はかなり進んでいたようであり、事件解決後に”大婆様“ことワアド(後述)に修行不足を問い詰められた際、それが一因であることをしぶしぶ認めている。
アヴァルロスト皇国王家関係者
ゴーティス
アヴァルロスト皇国の皇帝にしてテルティナ達の父。
タカ派なダリエルと違って話が分かる人物であり、魔力の種と復活した魔王族の報告を受けて魔力の種の破棄を厳命し、テルティナに危険な旅に出る必要はないと優しく諭すが、テルティナの意志を尊重して旅の続行を許可した。
一方で武力による統合を狙うダリエルの意志にも苦々しくだが尊重をし(一応シャウハから研究中だがコントロールは可能と聞いた上でだが)、両者の意見を取り入れて無難な案を出すという采配を行った。
その後、王国の地下に保管していたはずの魔力の種が暴走して王国を襲う中、錯乱してシャウハを探すダリエルが隆起する巨大な根の向こうへ消えていくのをレグルスと共に目撃し、彼もまた王国騎士団とともに安否不明になる。
ダリエル
アヴァルロスト皇国の第一王子。
亜人連合に戦争を仕掛けようとするタカ派であり、ティルティナを「放蕩娘」と呼んで見下している。今まで接収された魔力の種を利用した新兵器を携え、亜人連合を侵攻しようと企てる。
25年前の人間と亜人の和平を結ぶための式典で起こった暴動でトラウマを植え付けられており、亜人への敵愾心もその時の恐怖心から来たものである。
現「王家の杖」であるシャウハをどこかから連れて来たのも彼である。
ティルティナに対しても、実は心の底では大事な妹として見ていたが、メカモの戦いで魔力の種の暴走を抑えて獣人化した彼女を見て錯乱し、それをヴィダンに利用されて操られてしまう。
その後、亜人連合に戦争を仕掛けるためにシャウハを探すが、その矢先に集めさせた魔力の種が一斉に暴走して王国が窮地に陥った事に愕然し、錯乱してシャウハを探しながら種の根に飲まれて消息不明になる。
アルテオ
アヴァルロスト王国の第二王子。故人。
テルティナが「兄貴」と呼んで慕っていた人物であり、不自由な境遇のテルティナの我儘を優しく受け入れていた。
実はイドラの父で元「王家の杖」のハウディの協力の元、誰よりも早く魔力の種の危険性を知り、それが出回ることを防ごうとした。
その時の事件により亡くなり、テルティナが深く後悔し魔力の種の排除に奔走する切っ掛けとなった。
レグルス・マッハヴォルト
皇国騎士団団長にして、テルティナの許嫁。前髪が長く左目が隠れている面長の男性。
歴代騎士団長の中でも最強と謳われ、魔法剣の腕前は勇者に並ぶと謂われるほどの天才。
お節介焼きで説教臭く、キャンディを持ち歩いて他人に分け与えるという、親戚のおばちゃんのような性格をしている。ティルティナを敬愛するロゥジーから灯悟以上に突き放されているが、灯悟曰くレグルスはロゥジーのことを気にかけている感じがするらしい。
指揮能力も高く、メカモの戦いで的確な指示で避難誘導を行った。
ダリエルと皇国騎士団と共にヴィダンに操られてしまうが、洗脳に耐え、皇国騎士団を抑えつけて灯悟達を庇った。後にその行動を不問にされたようで、国王と共に魔力の種の暴走に巻き込まれるダリエルを目撃し、彼もまた安否不明になる。
CV:白石涼子
アヴァルロスト最高の魔導士「王家の杖」。リアリストだが高圧的であり、空中楼閣には手厳しい態度を取る。ヨドンナではない。
出自は不明で、10年前にダリエルによって何処かから連れてこられた。人類には制御不能と言われる神格魔法を操る天才(なお、神格魔法はクトゥルフ神話関連の名称が元ネタが多い)。
イドラの父ハウディを負かして追放し、アーヴォルン家を没落させた張本人であり、イドラに対して威圧的なのはそのため。
ただ、褒められ慣れていないのか、イドラに「ズバズバはっきりモノを言うアンタの性格、わりと好きよ」と言われると赤面して慌てふためいた。
今まで接収した魔力の種を使い、新型魔導具ヴルトゥームを開発するが、その威力は人間の手に余るくらいの威力を持ち、イドラは再びシャウハに対して疑念を持つようになった。
ダリエルが亜人連合に戦争を仕掛けようとした際、王国内から姿を消すが……。
ハウディ・アーヴォルン
イドラの父であり、元「王家の杖」。故人。
友達も作らず研究三昧なイドラを心配しているが、その一方で悪い虫が付いたら去勢しようと考えているほどの親馬鹿であり、後述の執事のポセイドンも同じことをしている。
かつてのエルフの族長にして先代アメンのラーヴァンとは「ハウっち」と呼ばれるほど親しい間柄である。
「王家の杖」から失脚後もアルテオに協力しており、失脚についても自分の実力不足としてシャウハを恨んでいなかった。
実はアルテオからの依頼で魔力の種とその危険性を調査しており、魔導塔にもその事を報告したが噂程度だと一蹴された。
その後、ある事件によって命を蝕まれ、亡くなってしまう。
余談だが、第7巻のキャプションでは「ハルディ・アーヴォルン」と表記されている。
冒険者・市井の人々
ポセイドン
アーヴォルン家に代々仕える老執事。イドラの事になると過保護になり、灯悟を警戒している。当初は灯悟からはセバスドンだのテレスドンだのまともに名前を覚えてもらえなかった。
元冒険者であり、若い頃は筋骨隆々な大男だった。イドラの祖母やギルドマスターと組んで冒険していたとのこと。その時の武器はトライデント(名の由来と思われるポセイドンと同じ武器)。
トビー、フォウ、トパーズ、バリー
灯悟が異世界で最初に出会った冒険者パーティ。メンバーは、リーダーの剣士のトビー、金儲けに敏感な女神官のフォウ、ビキニのような衣装の弓使いのトパーズ、そして斧が武器で女好きな戦士のバリー。
女関係でトパーズとバリーが喧嘩した事でバリーが追い出され、偶然出会った灯悟(当時、絆不足で変身できなかった)をパーティに迎えた。
後にトパーズが心配になったバリーが戻って来たことにより、彼らの絆の深さに感化された灯悟がキズナレッドとして大事なことを思い出したことで変身することが可能となった。
トビーは灯悟が他人のために自分の都合を後回しにする性格であることを考えて灯悟と別れ、後にイドラとパーティを組んだ灯悟と再会し、灯悟が「自分を助けられる仲間」に出会えたことに喜んだ。
ステラ孤児院の皆さん
マム・ステラ(巨乳)の経営する、海辺の孤児院に住む子供たち(最初に出会った額に傷があるマクス、褐色肌のウルート、大人びているが根は年相応のオーレイ、お下げ髪で勝ち気な少女クリミナ、お姫様に憧れる絵本好きのゾフィアの5人)。上述のトビーのパーティとも面識がある。
平民ながら高い魔力を有しており、孤児院の畑で育てた野菜をルイーグの町に売りに行くため、町の人達からの印象は悪くない(孤児とはいえ、子供に暴力を振るうことを厭わないガラの悪い宝石店を除く)。勇者や大魔導士、王女というパーティーには興味津々であったが、『キズナファイブ』世界の子供たちとは異なりキズナレッドはまるでウケなかった(もっとも、知名度がある称号を持つ他3人はともかく、灯悟は異世界ではほぼ無名なので致し方ないことである)。おまけ漫画でも、戦隊ヒーローや特撮ヒーローにおけるツッコミどころを容赦なく指摘している。
その孤児院の立地条件だけでエルマリオの地上げ被害を受けることになってしまうが、灯悟たちにより難を逃れ、破壊された孤児院も無事に再建された。
太陽の森ルグシム
ラーヴァン
ラーニヤの父親にして先代のアメン。故人。最初から最強形態のファラオフォームに変身できていた。
良く言えばどんなときも明るく話の中心にいるリーダー的存在、悪く言えばちゃらんぽらんなチャラ男な性格。そして女好きでナンパ癖があるという、先祖の雨沼太陽の血を最も濃く受け継いでいる。
出張する度に「ラーニヤの新しいお母さんを見つけてくる」とか言い出すデリカシーに欠けた人物だが、ラーニヤの事は深く愛しており、彼女が戦えないなら自分が孫の世代まで現役を貫くと宣言し、修行から逃げる彼女をいつも味方してくれていた。なお、ラーニヤとアジールの恋路を認めている。
ある事件により、孫の顔を見られなくなる事を悔やみながら亡くなった。
ワアド
大婆様と呼ばれる1000年以上生きているエルフで、刻印魔法を生み出した天才魔導師。
独自の時間停止魔法で老化を抑えているため幼女のような姿をしており、長い間屋内で眠る事が多いため他のエルフ族と違って日焼けしていない。
1000年前の勇者パーティのことをよく知っており、溺愛していた妹を娶った初代アメンこと雨沼太陽への印象は最悪。しかし、生涯をかけてエルフの里の復興に尽力した事には感謝しており、妹の子孫であるラーニヤ達をかなり厳しくもしっかり導いている。
趣味は若者いびりと温泉。
モンジャバティ
アフロヘアーのエルフの男で、未だ未熟なラーニヤのために族長代理を務めている。里一番の俊足の持ち主で、歌と音楽を愛するファンキーな性格。
太陽の森に入った灯悟達をターザンよろしく襲撃してイドラを攫うが、キズナレッドに見事返り討ちにあう。その時のイドラの尻の叩き心地を気に入って告白するが、見事玉砕したとのこと。
ファナン
もう一人の族長代理で、ラーニヤの姉のような存在。
面倒見がよく里の民からの信頼が厚く、恋愛相談もよく受けている。
なお、本人には恋愛経験はない。
ザフラ
モンジャバティの妹でラーニヤの友人。
魔法の研究が好きで、イドラと仲良くなり彼女に刻印魔法を教える代わりに人間族の魔法を教えてもらった。
いつか兄のアフロヘアーを魔法でサラサラヘアーに変えようと目論んでいる。
亜人連合
ピナス・モネ
亜人連合の海上警備隊「武装人魚隊(マーメイドネイビー)」の部隊長。現代の軍服を着た人魚であり、歌いながら喋る。
亜人連合の領海を侵犯する船を、ロケットランチャーで撃沈する。
かつては歌を歌うしか能がない種族として虐げられていたが、連合を掌握することで現在のような楽園にしてくれたウラギリスことツギハギ博士に感謝している。博士の開発した変身ベルトにより、陸上では尾びれを人間の足にして生活できるようになった。
ラーニヤの父・ラーヴァンに口説かれた経験がある。
ヘラクレスオオトカゲ
ツギハギ博士によってレールガンと融合改造されたリザードマン。頭にヘラクレスオオカブトの角ようなレールガン装置があり、そこから電磁砲を発射する。
ガトリング砲と融合改造されたハーピィのトリガーハーピィ、戦車と融合改造されたデュラハンのデュラパンツァーと共にツギハギラボに侵入した灯悟達を追い出そうとするが、僅か数コマで返り討ちにあった。
元々は迫害や負傷で路頭に迷っていたが、ツギハギ博士に拾われて失った四肢や居場所を与えられ、その恩を返すため自ら改造手術に志願した。
ヨルテ
天狗の様な印象が強い翼人族の代表。若々しい見た目だが実は1000年前の魔王との戦いを経験した長命な人物で、その経験から魔王族との対決のために人間と協力する必要があると思っている「共存派」の筆頭である。若い頃は自身の強大な力を誇り「漆黒の不死鳥」の二つ名を名乗っていたが、それから千年も経ち、曾孫までいる現在では完全に黒歴史化している。
京都弁風な口調で、ツギハギ博士は「先祖に京都人の転生者でもいた」と考えている。1000年前には太陽、現代ではラーニャの父・ラーヴァンから口説かれたことがあるが、その一方でラーヴァンを戦士としても族長としても一目を置いており、彼が亡くなったことを惜しんでいた。
実は25年前の和平会議は彼女が主導していたのだが、ヴィダンに操られ暴走したタカ派の亜人達によって失敗してしまった苦い経験を持つ。
魔王族の襲撃から自分の曾孫を救ってくれた灯悟達には恩義を感じており、王国を救うために助力を求める彼らを最初から協力的であり、人間を弱者と侮る他種族の代表に、人間側にたまに現れる天才のこと、現状の亜人連合側が平和ボケしている物が多いこと、そして1000年前の苦い体験を元にした確かなデータを持ち出し、人類との協力を渋る他種族の代表をまとめ上げた。
だが、一方で「相手の過去を見抜く能力」でテルティナが灯悟達に隠し事をしていると見抜いており、厳格な態度でテルティナに自分の罪を告白する様に迫った。
というのも、その能力をブイダラにコピーされているため、過去を暴かれて灯悟達が仲違いする危険性があるゆえに、これからの魔王族との戦いのためにそのリスクを無くすためであり決して意地悪しているわけではなく、結果的により結束を固めた灯悟達を見せることで人類に懐疑的な亜人族を懐柔させることに成功する。
「魔力の種」被験者
魔力の種により暴走した人間達。要するに戦隊ものにおける怪人枠。
ノイゼル卿
最初に灯悟一行が戦った魔力の種の暴走体。
元は普通の田舎貴族であったが、「財産を守る」という願いから魔力の種を暴走させ、ダンジョンのボスに成り果てていた。
一度はビクトリーキズナバスターにより倒され、ギルドに救助されるも、夜なかに脱走し再び暴走。しかし通りかかったロゥジーにより瞬殺され、「種」を抜かれた。
ルルグアット
「喧噪の街」アカリナの領主。
「町の秩序と静寂を守る」という願いから魔力の種に手を出し、魔物を使役して圧政を敷く独裁者になってしまった。視界をジャックし、様々な禁則事項を規定し違反したものの所に使い魔の巨人をワープさせる。
一度は灯悟とロゥジーに倒されたかに見えたが「種」に取り込まれて大首の姿となるが、マキシマムキズナカイザーにより宇宙空間に運ばれて処理され、「種」を抜かれた。
グロッサ
アカリナの領民であり、反ルルグアット軍の総督を務める女性。姉御肌で巨乳。元々は食堂の女将である。
当初は灯悟一行に協力していたが、ルルグアットの圧政から「町を取り返す」という願いをアブダビに利用され、同士と共に「種」(しかも失敗作として破棄予定だったすぐ暴走する欠陥品)を埋め込んだ為に暴走してしまう。
シャウハの加勢により同士たちと共に制圧され、無事に「種」を抜かれる。自分達のしたことを自業自得だと受け止めており、自分達を助けてくれた灯悟達に感謝し、再会した際は自分の手料理を振る舞うと約束した。
アジール・アヌマ・ククジャ
CV:古川慎
太陽の森の近くのオアシス都市ククジャの領主。砂を操る特権魔法の使い手で、触れた物体(生物は無効)を一瞬にして砂に変えてしまう他、砂漠の地形を操ったりできる。時間を止める砂を撒き散らす巨人「ウアス」を作り出し、操る。
元々はラーニヤの幼馴染にしてボーイフレンドであったが、エルフとの共存を進めるうちに領民の不満を抑えきれなくなり父を眼前で殺され、そのトラウマから力で無理矢理平穏を作り出すという歪んだ考えにとらわれるようになる。後にこれは、魔王族のヴィダンの精神操作によるものであると発覚した。
ラーニヤを倒して自らアメンとなり、新フォーム「クロコダイル」や「ファラオ」、特権魔法との併用で灯悟一行を苦しめたが、その特性を見抜いたイドラにより突破口を見出され、逆転される。「種」に取り込まれ砂嵐そのものと融合して暴走するも、ラーニヤの持つ絆の力で無事に砂嵐から切り離され、「種」を抜かれる。
太陽の森を襲ったことは許されなかったものの、ヴィダンに操られていたことと、アジール自身の悲劇から情状酌量の余地によりエルフたちと和解した。
なお、ラーニヤとはしっかり“PATCH UP”なことを経験済みである。
ユーゲス
アジールの側近だが、内心ではアジールを倒してエルフのハーレムを横取りすることを考えている。
触れたものをカードに封印する特権魔法の使い手。願いは「美女をコレクションする」という下劣な物。イドラの策に嵌り敗北し、「種」を抜かれる(変態的な態度を取ったことが仇となって、本来なら丸呑みされるところを、テルティナの命令で簒奪の銀狼に噛み砕かれる羽目になった)。
目的が目的なので、ギミックと違い再登場しなかった。
ギミック
アジールの側近。様々な魔物を接収して変身する特権魔法の使い手。普段はアジールのアッシー。
すごくあっさりやられたので願いは不明。暴走形態になるもコマの外でテルティナに「種」を抜かれ拘束される。
その後は改心したらしく、戦地に向かうラーニヤをアジールやエルフたちと共に見送った。
コナー・ヴァンダイン
ニヅベルの街の領主エドガーの息子。「子供の頃に戻りたい」という想いを持っている者を子供化させる特権魔法の使い手(灯悟のように、「過去をやり直したい」という願いを持っている者も対象である)。子供に戻された人間は人格が子供の頃まで戻ってしまい、尚且つ周りに大人がいないなどの不都合・辛い現実から目を背けるようになる。また、「子供に戻りたい」と思っていない相手でも強制的に子供にしてしまうことも可能であるが、こちらは人格は大人のままになる。
灯悟達と会った当初は子供の姿だったが、これは自身の特権魔法によるものであり、実際は25歳の大人である。
願いは「玩具で遊んでも咎められない、子供だけの世界」。英才教育でろくに遊べなかった子供の頃に、街の子供たちが持っている聖剣の勇者の人形に興味を持ち、執事のハデスに頼んで買ってもらい、それがエスカレートしていろんな玩具を密かにコレクションルームに飾るマニアと化した。しかし、縁談相手にそれを知られてから他の貴族に嘲笑われ、恥を晒したとして父親に否定されたことで、帝都から逃亡した男が持っていた魔力の種を奪って使用した。
魔王族のブイダラと手を組み、灯悟達を子供化させ、人形を操って襲いかかった(精神も子供化した灯悟とテルティナは友達として引き入れた)。しかし、仲間への想いで自分を取り戻した灯悟が変身した余波でコレクションが粉砕されたことに激怒してキズナレッドと戦うが、元の世界における玩具への理解と、それによる絆を教えられて和解し、自分の特権魔法を灯悟達を助けるために使用した。
刑期を終えた後は玩具商人として更生すると約束し、父親とも一応は和解する。
エルマリオ卿
ボサボサ髪の半裸の男。魔力の種の接収を拒み、帝都から逃げた貴族の1人。
魔力の種を接収しにきたはずの魔術の塔の上級魔導師・オレガノを従え、亜人連合へ亡命するためにメカモに向かっていたが、その途中で自分の別荘にピッタリな場所を見つけ、その場にあった孤児院を破壊したが、灯悟達がたまたまその孤児院に世話になっていたため、彼らと交戦する羽目になった。
「いつでも、どこでも泳ぎたい」という願いを持ち、物質を透過して泳ぐことができる特権魔法を使える。これにより地面の中を泳ぐことができ、相手の攻撃をすり抜けて無効化したり、相手を地面の中に引きずり込んで生き埋めにしたりできる。深海の強い水圧をものともしないため重力攻撃も効かないが、高熱は透過できないという弱点を持つ。
魔力の種の影響で黒目になり、信頼や尊敬などといった「正の魔力」を嫌い、失望や憎悪などの「負の魔力」に変えようとするなど様子がおかしくなっている(魔力の種も、魔王族の角のように変異している)。
上述の能力で灯悟達を苦しめるが、オレガノをキズナレッドに倒され、自分の弱点が発覚されたため逃走する。しかし、ロゥジーが第二の聖剣と第五の聖剣を合体させて生み出した暴餓憤竜嵐(ドラグラースィルフ)による高熱の竜巻に巻き込まれ、成敗された。
なお、彼らが破壊した孤児院はマキシマム・キズナカイザーの力もあって一晩で元通りに修復した。
アライヤ・クライガン
元・皇国騎士団の上級騎士である、筋骨隆々・巨体の中年女騎士。魔力の種の接収を拒んで帝都から逃亡した貴族の1人。一人称は「儂」。
騎士団長候補になるほどの実力を持っていたが、無茶な訓練で多くの新人騎士を再起不能にしたことで騎士団から追放された。その事を逆恨みし、ダリエル達を追ってメカモを襲撃した。
「誰も自分に着いて来ないなら自分一人で騎士団になればいい」という考えから、分裂し増殖する特権魔法を習得した。分身はすべて本体のため、1人でも分身体が残っているとそこからさらに分裂して数を増やし、しかも倒すと分身体も暴走する。さらに、念のために街の外に分身体を待機させておくなど、抜け目のなさを見せる。
キズナブラックやアメンの活躍で1つにまとまって暴走体になるが、そこからさらに分裂しティルティナに襲いかかる。しかし、ダリエルが持ち出した新型魔導具ヴルトゥームによって倒され、拘束された。
レヴリー一座
元雑技団の盗賊。シャウハの魔導具規制の煽りを受けて廃業し、魔導具を独占する貴族に復讐するために盗賊となった。
雑技団に返り咲くための後ろ盾を得るためにアルテオに取引を迫るが、ブイダラに唆されて魔力の種を使用して暴走した。
実は上述のユーゲスとギミックは元レヴリー一座の団員だったが、団長の暴走のいざこざで脱走していた。
魔王族
1000年前に勇者とその仲間たちに倒された魔王とその子供たち。
魔王の封印を解くために、各地に魔力の種をばら撒いて事件を起こした。
子供たちは、各々がそれぞれの抱える願望を元にした二つ名を持つ。
魔王
1000年前に勇者に倒され、5体の巨像によって封印された。絶縁王や不死王と同じ、ラスボス族と呼称される怪物。
女性であり、子供達から母親として慕われている。彼女を解放するために、子供たち五兄妹「愛し子」が各地で暗躍する。
肉体が滅んでも、自らの「輪廻転生の輪から魂を切り離す力」を応用して魂だけで現世に留まり、力を分け与えた者の体に乗り移って何度でも復活するため、1000年前の勇者たちは封印するしかなかった(並行世界であるバッドエンドの世界では、魔力の種を宿したテルティナに憑依して復活した)。
彼女を完全に倒すためには、ラスボス族の魂を輪廻転生の輪に繋ぎ止める事が出来る灯悟のビッグ絆ソウルが必要である。
アブダビ
CV:吉野裕行
常笑のアブダビの二つ名を持つ、「愛し子」の三男。魔王の事を「ママン」と呼ぶ。灯悟達が最初に遭遇した魔王族。
嘲笑うかのような仮面を被り、宙に浮く6つの手を持つ道化師のような姿をしている。自分の笑い話を聞く魔王の笑顔のために、魔王復活を目論む。
反面、人間の欲望や善意を揺さぶり、魔力の種で暴走する彼等を見て嘲笑い、灯悟の怒りを買っている。まごうかたなき外道である一方、魔王や自分の兄弟達への家族愛は本物で、妹であるブイダラがキズナレッドに追い詰められた時は身の毛がよだつほどの殺気を放った。
ギザ歯の笑みの様な空間ゲートや魔法陣ワープを駆使したトリッキーな戦闘を得意とする。
武器や戦法には「笑い」をテーマとした名前がつけられており、蛇腹剣と鎌を合体させたような武器「挽き笑い(ジャンク・スマイル)」や、手で触れた場所を爆発させる「爆笑」、「挽き笑い」を展開して無数の手を花弁に見立てた花型ハンマー「ビッグ・スマイル」などを繰り出す。
1000年前の勇者達との戦いの経験から「ヒーロー達を下手に追い詰めると理不尽にパワーアップする」と学んでおり、油断せずに一気にトドメを刺そうとしたり、特撮ヒーロー作品の禁じ手である「変身前を攻撃」も行った。
二つ名の由来は「(自分の笑い話で)ママンには常に笑っていて欲しいから」
ヴィダン
CV:鈴村健一
究愛のヴィダンの二つ名を持つ、「愛し子」の次男。人族に近い見た目の悪魔のような怪人。魔王の事を「おかあさま」と呼ぶ。
人間に化けることができ、砂漠の国の暴乱と悲劇を引き起こした。電撃を操る事ができ、その応用で人間の思考を操る事ができ、これによって労働者を操って暴動を起こし、アジールの執事に化けて彼の傷心をつけ込んだ。
体が吹っ飛んで首だけになっても生きる事ができる魔王族随一のタフさを誇るが、体が修復するまで二頭身になるという欠点を持つ。メカモでの戦いで体が完全に修復し、ダリエルや皇国騎士団の疑心を操って暴走させた。
必殺技は、ブーケ型の巨大な電撃の剣「ブライダル・ブレイド」。
魔王復活の暁には母親と結婚すると公言するほどの重度のマザコンで、二つ名の「究愛」もそれに由来する(=求愛)
ドマド
「愛し子」の第一子であり長男。巨躯を有する、角と多腕を生やした筋肉質な体格の青年の姿をしている。魔王の事を「ははうえ」と呼ぶ。
母なる魔王の手料理が好物であり、彼女を封印されてからは絶え間ない空腹に苛まれている。(普通の食物を摂取出来ない事もないが、『食べても追いつかない状況』)
常に飄々としているが、怒らせると弟妹たちの手に負えないほど強いらしい(一瞬、彼と対面した灯悟が「絶縁王以上の恐怖」を抱いたほど)。
負の感情を抱いた人間が放つ負の魔力を無限に吸収し、際限無くパワーアップできる能力を持ち、唯一魔王の封印である巨人像を破壊できる力を有している。魔王復活の要である事から、魔王への願いの順番は、彼が最初だと決まっている。
現状では二つ名は不明だが、弟妹達の二つ名の法則を鑑みれば「ははうえの手料理」にちなんだ二つ名がある事は想像に難くない。
ブイダラ
悠戯のブイダラの二つ名を持つ、「愛し子」の第四子であり長女。自分のことは「ブイ」、魔王の事を「マミー」と呼ぶ。
ゴスロリ服を着たメカクレの髪型に髪飾りのような装飾の付いた単眼を据えた少女。
一度単眼で見た武道・術技・能力をコピーすることができ、1000年前の勇者パーティーの力をコピーし、キズナシルバーの予知能力を使って策謀を巡らせていた。単眼は複数所持しており、コピーできる能力は眼1つにつき1つ。能力を使うときは「〇〇ごっこ」と称する(聖剣を使う「勇者ごっこ」、アメンの技を使う「アメンごっこ」など)。その他、1000年間ありとあらゆる冒険者や英雄の能力もコピーしてきたと語っている。
ただしそのせいでブイダラ本人の戦闘経験値は低く、大抵はコピーした技が超強力であることから圧倒できるものの、相手がそれに対応できるほどの実力者だと打つ手がなくなる脆さがある。
また、魔力の種による特権魔法は(恐らくは、親である魔王の力を元にするため)コピーできず、そのため特権魔法の使い手を手駒として用いる事もある。
「人間が大好き」と豪語するが、それは人間を素材とした芸術や標本を作るのが好きという外道極まりない理由によるもの(前者はあまりにヤバすぎるためかモザイクがかかっていた)。
なお、この時ロゥジーから「悪趣味なバケモノが」と罵られたが、「あんたたちだって虫からはそう思われてるわよ」と煽り返している。
コピーした能力の中でも「キズナシルバーの予知能力」は際立って厄介であり、本家と同様に原則として外れることが無く、千年間の魔王族の暗躍を支え続けたほか、戦闘においても「一手先を読む」ことで相手の攻撃を無効化するなどのチート能力として活用している。
しかし、唯一にして致命的な弱点として元の能力者であるキズナシルバーによって灯悟に関する予知ができなくなっている。このため灯悟の行動が全く読めないことで、彼が登場してからは予知した運命を幾度となく覆されている。
二つ名の由来は「マミーに一緒に遊んで欲しいから(悠戯⇒遊戯)」
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惨美の二つ名を持つ、「愛し子」の末子であり次女。魔王の事を「かかさま」と呼ぶ。
魔法詠唱をサポートする使い魔を従えており、人間を遥かに超えるレベルで魔法を操れる。
詳細はネタバレのため伏せる。
二つ名の由来は「かかさまに褒めて欲しいから(惨美⇒賛美)」
1000年前の勇者パーティ
本編の1000前に魔王族と戦い、魔王を封印した勇者とその仲間。後の伝承では勇者が異世界人であると伝わっているが、実際は異世界人は勇者の仲間の3人であり、勇者自身は本作の世界の人間である。
なお、魔王封印の偉業を成し遂げる前は、勇者一行を自称する超危険変人集団という扱いだったという。
聖剣の勇者
王家の聖剣を駆使し、魔王を封印したという勇者の青年。上述の通り、本作の世界の人間。
名前については、かつての仲間であるツギハギ博士が回想にて「サビ……」と呼んでいるが、それがフルネームなのか愛称なのか、名前の一部なのかは判明していない。
自分を捨てた家を見返すのに躍起になっていたらしく、ワアド曰く「根暗勇者」。
また「王家の聖剣」は、彼のアイディアを元に博士が作成したものであるが、そのアイディアの内容とそれを書いたメモが「中学生が授業中に考えた最強武器」のようだと初代アメンに爆笑されてしまい、とんでもない名前をつけられてしまった。
魔王封印後の消息は不明。
二階堂天理(にかいどう てんり)/キズナシルバー
美人な巨乳のボクっ子。灯悟のかつての想い人。
生まれつき強い予知能力を持っており、当初は「キズナファイブに入ると死ぬ」という予知から、キズナ戦士になりつつもキズナファイブとは別行動を取っていた。自分を気に掛ける灯悟に心を開いたが、灯悟を庇って絶縁王に殺されてしまう。
その後は、灯悟が転移するより1000年前の異世界に転生し、勇者の仲間として戦っていた事が判明する。1000年後に灯悟が転移してくることを予知し、彼に向けたメッセージを残していた。
更には、自分の予知能力をコピーしたブイダラに対し、方法は不明だが灯悟に対する予知ができないように妨害している。魔王封印後の消息は不明だが、メッセージに「これを見ている頃にはもう、この世にはいない」と残している。
なお、当時は予知能力を悪用し、相手の言いたいことを先読みして会話するという問題行動をしていたらしい。
実は別の並行世界では彼女は存在せず、彼女の働きかけによって本編の世界は比較的希望がある状況になったという重要人物であったことが6巻で判明した。
あまりにも本家スーパー戦隊における戦隊金銀のイメージとかけ離れていると思われるかもしれないが、本家唯一の女性シルバー及びその変身者は生れつき強力な第六感を持ち、兄と結成している戦隊としては考え方の違いから当初はレッド達と険悪な関係で別行動をとっていたが早い段階でレッド個人への強い興味(本人は否定)を持つようになり尚且つ歴代ヒロイン屈指の巨乳という天理と共通点と真逆な部分が凄まじい勢いで混在しているためモチーフ疑惑がある(こちらの死亡回数は赤銀二人とも1回ずつで後に復活している)。
また、本編中に戦死し復活しなかった戦隊シルバーも前例がある(もっとも、こちらは男性であり、2代目がいる)。更に、あまりに有能すぎて、いなかったら話的に詰みになるくらい重要人物な追加戦士も、やはり前例がいる。
雨沼太陽(あぬま たいよう)/初代アメン
新進気鋭の考古学者の青年。仮面の戦士「アメン」に変身するスーパーヒーローであり、キズナファイブよりはるか未来の時代の異世界人。ラーニヤの先祖。
元々は不滅の怪人マミーラの王によって妹にかけられた呪いを解くためにアメンとしてマミーラと戦っていた。彼が変身するアメンは、本来はマミーラの王が歯向かう同族を抹殺するために使用していたものである。
女癖が悪く、妹や助手からいつも注意され、ワアドから「ナンパ男」と呼ばれており、ワアドの妹を娶った事で彼女から恨まれている。
しかし、魔王によって砂漠化したエルフの森のことを憂い、砂漠の植物と魔鉱石を融合させた「矢筒の木」なる巨大サボテンを作り出し、エルフの森の復興に生涯を捧げた。「太陽の森」という名前も、彼の名前から名付けられたものである。
その後は元の世界に帰らず、遺体は遺跡の奥に安置された。
ラーニヤの父・ラーヴァンはかつてピナスやヨルテを口説いていたらしく、先祖の血の繋がりの濃さを感じられた。
ちなみに、アメンが未来の存在であることが明かされたコマではベルトを装着した仲間らしきヒーローが書き込まれており、アメンの変身デバイスが元ネタに反してベルト型でないことから2号疑惑が持ち上がっている。
ツギハギ博士/プロフェッサー・ウラギリス
キズナファイブの宿敵・ゼツエンダーの幹部。元々はペタゴラス博士と同じ研究機関の科学者だったが、ゼツエンダーのテクノロジーに魅せられて人類を裏切った。彼が作ったゼツエンダーの兵器や、改造絶縁魔(怪人)はキズナファイブを苦しめ、特に灯悟の親友・進藤清弘を、怪人・バンソウキラーに怪人化させたことから、灯悟はウラギリスに関して、悪印象を抱いている。
絶縁王に裏切られて斬り捨てられて死亡するが、天理と同じく、1000年前に異世界へ転生しており、勇者パーティとして活躍していた(この時、当時のアヴァルロスト王国の王にしてペタゴラス博士の前世・ペターリンに出会っている)。実は王家の聖剣は、彼が作ったものである。
勇者一行の中では現在も生存しており、「ツギハギ博士」として亜人連合に身を寄せている。元の世界で辛酸を舐めさせられた灯悟との協力を嫌い、種族間抗争で地獄のような国であった亜人連合を掌握し、現代社会のような文明まで発展させた。
亜人連合の外の状況や灯悟達の足取りも、衛星軌道上に打ち上げた監視衛星で把握している(灯悟は「急に世界観を壊すような物を出すんじゃねぇぜ」と激怒したが、仲間から「お前が言うな」と言わんばかりの冷たい視線を向けられた)。そのため連合の亜人達から英雄の如く慕われているが、本人は平和になった世界でスローライフに余生を楽しみたいだけと嘯いている。亜人連合を掌握することで幻の亜人ドッペルゲンガーを探し出し、並行世界の浅垣灯悟をコピーして操ろうとしたが、バッドエンドの並行世界のキズナレッドの暴走もあり、渋々灯悟達に協力することを決めた。
天理がいないバッドエンドの世界では魔王族と結託し、灯悟を騙し討ちして彼の仲間の命を奪った。ツギハギ博士も天理の誘いに乗らなかったら魔王族と結託することはあり得たと語っている。
絶縁王に殺された際の回想から、人類を裏切ったのは自分を認めなかった者達、特に友人だったペタゴラス博士に認められたかったという気持ちが強かったらしい。
キズナファイブ世界の住人
かつて灯悟が所属していた組織。リンク先を参照。
ペタゴラス博士
絆創膏のようなゴーグルを付けた老人。絆エネルギーの無限の可能性を研究している。
キズナファイブの装備やキズナビーストの開発に携わっている。
カサブー
三度笠を被った豚の姿をしたサポートキズナビースト。
スーパー戦隊におけるサポートロボットやマスコットの位置づけ。語尾に「~ブレラ」をつける(笠と豚で瘡蓋、笠=アンブレラから来ていると思われる)。
キズナビースト
呼べば異世界だろうがやってくる頼れる巨大戦力。
ティラノサウルス、鳥、トラ、ゴリラ、イルカに似た姿をしている。
大きさは5~6mくらいと、元ネタより小さめ。
喋れないがAIによって独自の自我を持っている。
なお、シルバーのキズナビーストだけはシルバーしか呼ぶことができない。
マキシマム・キズナカイザー
キズナビーストが5大合体する巨大ロボ。非常に強力だが、乗っている人の絆エネルギーという不確定要素で動いているため、ちょっとでも絆が足りないとすぐエネルギーが切れる。大きさは人間の10倍くらいと、やはり元ネタよりはやや小さめ。
さらに、ゾウ型キズナビースト・エレファンダムと重創合体することで、あらゆる武装を搭載した砲撃特化の重戦車形態ギガンティック・ジュウショウグンとなる。
また、キズナシルバーが所有するキズナビーストによる最終形態があるが、キズナシルバーしか呼び出せないため現在は使用不可能。
代わりにイドラの絆の力で新たに生み出されたキズナビースト「キズナ・エレメンツ」たちと合体することにより、エレメンタル・キズナエンペラー(単行本版では「エレメンタル・キズナマスター」に修正)となる力を得た。
エレメンタル・キズナマスター
レッドへの想いや仲間との絆に応え、彼女が「ライバル」と定めているシャウハにもキズナシルバーにも負けたくないというイドラの心の力から生み出された新たな絆装甲と、それに伴い彼女の得意とする魔法の七属性の精霊(炎のイフリート、氷のセルシウス、水のウンディーネ、風のシルフィー、土のドリルノーム、光のウィスプ、闇のシェイド)をモチーフに生み出された7体の新キズナビースト「キズナ・エレメンツ」を機体の各所にドッキングさせる「精纏合体」を果たすことで完成する、キズナカイザーの新形態。
イドラがメイン操縦者となるこの形態は魔法戦闘力が爆発的に向上しており、イドラの炎、氷、水、風、土、光、闇の七属性の魔法をキズナカイザーの力だけでなくエレメンツの力も合わせて(キズナセプターで魔法戦闘していた時よりもさらに)超極大化しているため、基本的に物理戦闘・大規模火力一辺倒だったキズナカイザーの時に比して、攻防のみならず戦域内の負傷者の治療や救護、防御や戦闘機動も魔法の力で強大かつ繊細にこなすことができ、キズナカイザー通常形態やジュウショウグンをも超えた、全方位に隙のない大幅強化が果たされている。
二階堂天理/キズナシルバー
上記参照。
人々の絆を断ち切り、邪悪の限りを尽くす悪の軍団。キズナファイブによって滅ぼされた。
本家スーパー戦隊ヴィラン同様、灯悟曰く倒されるとしょっちゅう巨大化していたらしい。
ネタバレを含むため、リンク先を参照。