ショウカキグルマー
しょうかきぐるまー
全高/196cm(ギャーソリン大暴走体/46.4m)
重量/268kg(ギャーソリン大暴走体/635.6t)
エンジン/真っ赤な消火器
スピード/カジ判定最速
カスタム/インチキ消火器、カジバーン
ナンバー/2401
ファーストラウンド(コース/市街地~郊外)
ファイナルラウンド(コース/ビル街)
ハシリヤンが、真っ赤な消火器に込められた燃える火災魂をイグニッションし、地球に納車された苦魔獣。
胴体が5つ(左胸に2つ、へその部分に1つ、腰の右側に1つ、背中のホースの先端に1つ)のノズルがあるハシリヤンマーク付きの消火器になっており、噴出レバーを嘴、安全ロックピン2つを横に張り出す事で丸眼鏡風の両目とした、鳥の様に見える頭部が特徴的。更に噴き出した炎が鬣となっており、さながらヒクイドリを連想させる。また腹周りに刺してある小さい消火器2本も、レバー部分が同じレイアウトとなっている。
胴体には後頭部より伸びた消火ホースが襷掛けされていて、左肩に4連放水ノズルが付いた消防士の防火コートを羽織っており、全体的には消防士の服装をした炎の鳥人やドラゴンを思わせる。
腰ベルトのバックルに付いているナンバープレートのナンバーは「2401」。
赤字(火事)やカジ(火事)キマグロ等、地球人が喋る『カジ』が含まれる単語に反応してノズルから消火剤ではなく火を放つ『インチキ消火器』(ショウカキグルマー曰く“可愛い子供達”)を人々の住居や職場へ配布。住人が無意識に作動のキーワードを言ってしまう点を突いて、火の気がないのに不審火を走らせて無差別放火を引き起こし、その際の恐怖や混乱等でギャーソリンを発生・回収する。
戦闘では、口や左肩の放水ノズル等より灼熱の業火を放つ『カジバーン』を使用。単純ながら火炎の弾幕で面制圧力に優れ、炎に巻いた敵を高熱で苦しめスタミナや装備の耐久性を削る搦め手にもなる、文字通り火力の高さが長所の攻撃型苦魔獣でもある。反面攻撃をカジバーンに頼り過ぎてもいて、炎を打ち消されるとほぼなす術無く反撃を貰ってしまう。
総じて、エンジン(製造元)となった道具が火災を防ぐ道具にも拘らず、逆に火災を発生させ惨事を引き起こすという、製造元の器物の存在意義を真っ向から否定するアンチテーゼな生態を有した存在とも評せる。
“消火”器だからなのか「~でショウカ」を口癖に慇懃無礼な話し方をするが、声色が高く喧しさが隠せていないハイテンションな性格で、嬉々として街中に放火の仕掛けを巻き、それが作動して人々の悲鳴が巻き起こる様を安全な場所から俯瞰して楽しむ、下劣な愉快犯にして生粋の放火魔。
一方、そんな性格故に放火の下準備が効率良く行えないと考えたのか、自分より他人への物腰が低くて社会のモラルやルールへ従う妙な律義さのある生み主のサンシーターに、インチキ消火器を地球人の住居へ配布してもらうのを頼み込む知略も見せた。
また度々、羽ばたく様な動きをする癖を持つ。
デコトラーデ「あっち~……。この星はこんなに暑くなんのかよ…」
ヤルカー「暑過ぎて、カーもオーバーヒート気味だカ~……。 あっ、なんか出るカ~!(※マフラーから炎が暴発)」
連日続く夏の酷暑に何処かの物置き場でオーバーヒート気味でバテてるサンシーター。あまりの暑さにヤルカーが本当にオーバーヒートを起こし炎を放って暴走、必死に止めようとしたデコトラーデ達だったが、その最中に道具の山から転がってきた赤い消火器を発見。そこで「色も真っ赤だし、なんだか熱い走りをしてくれそうじゃない?」と興味を持ったイターシャがハシリヤンイグニッションキーを装填し、「消火器~!!お呼びでショウカ!?」と叫んで誕生した。
納車を果たして早速、インチキ消火器を地球人の住居に配置する事前工作を開始。消防署の職員に扮したサンシーター達に配置を頼んでもらうも、顔までは変装しておらず明らかに訪問詐欺を疑われそうなのに、3人の普段からの腰の低さと律義さからか誰にも怪しまれずにあちこちの住宅にインチキ消火器を配布・設置するのに成功。
そしてショウカキグルマー自身は誰にも邪魔されない郊外の平野に居座り、「カジ」の言葉に反応したインチキ消火器が吹き出す炎で市街地への放火を決行。悲鳴を上げ混乱する人々から生成されたギャーソリンを順調に回収していく。
しかし手口を変えないまま放火行為を続けた為、I.S.Aの調に一連の不審火がハシリヤンの仕業と感づかれ、彼女からの依頼で聞き込みをしていた錠とアメ玉探偵…に扮した玄蕃が手口を看破。大也ら残りのブンブンジャーと共に設置されたインチキ消火器を全て回収され、時間をかけて作ったギャーソリン回収の下地を潰されてしまう。
これに「わたくしのかわいい子供達が~っ!」と激昂し、生成されたギャーソリンの飛ぶ先を追って自分のいる平野へ辿り着いたブンブンジャーへ対しネジレッタを召喚、交戦を開始する。
ネジレッタは容易く片付けられてしまうが、「では、そろそろわたくしの出番でショウカ!?」と叫ぶとカジバーンを放射。強烈な火力と熱さでブンブンジャーを苦しめ、カートテクターで炎を吹き散らしつつ身を挺してカジバーンを防ごうとするブンブラックすら吹き飛ばし、「まずはブラックが黒コゲですね!お次は5人まとめていきまショウカ!」と洒落た嘲笑を交えつつ、地面に向かってカジバーンを放射し、脱出困難な火の海でブンブンジャーを動きを封じ、ブンブンスーツの限界を超えるまで灼熱地獄で焼き尽くそうと画策。
迂闊に動けない相手に勝利を確信し下卑た笑いで嘲笑うも、駆け付けた先斗/ブンバイオレットが放ったブンブンコントローラーボウガンモードの一発を不意に喰らってしまう。
そしてバイオレットに続けて駆けつけ、「大也の夢を叶える」為にブンブンが新たに開発したズンズンショウカブラスターの入ったアタッシュケースを投げ渡し、それを受け取ったブンレッドが強化形態・ブンレッド119に灼熱地獄を吹き飛ばしながらズンズンチェンジしたのを目撃した。
「お前は誰なのでショウカ!?」
レッド119 「俺は……、ブーンレッド!119!」
「どうせ見せかけだけでショウカ!カジバーン!」
挑発混じりにカジバーンで火だるまにしようとするが、その火力すら超える『ホースインパクト』で掻き消され、逆に「わたくしの炎が押されて……いや、消されてぇェェェッ!?」と理解が追いつかないまま思い切り後方に吹き飛ばされてしまう。
這々の体で立ち上がり、「な~に、調子こいてるのでショウカ!?」とイラつきながら肩のホースからカジバーンを連射するも次々と直撃前に鎮火されてしまい、地面に向かって放ったズンズンショウカブラスターで発動させた水蒸気爆発に巻き込まれ大ダメージ。自慢の炎を尽く掻き消す相手には分が悪く、攻撃がカジバーン頼りだった事も相まってあっという間に劣勢に追い込まれる。
それでも諦めずにカジバーンを連射して応戦するも、回避からの大ジャンプの流れでレッド119に頭上から押さえ込まれ、ゼロ距離の『ズンズンオーバードライブ』が直撃。「消火器で火を消すなんて……酷過ぎるのではないでショウカ~~~~!!?」とそもそも消火器の存在意義を否定していた自身に突き刺さる叫びを上げて敗北した。
その直後、ヤルカーのハイウェイ光線を浴びてギャーソリン大暴走体と化し、「わたしの命の炎は、まだまだ消えていないというのでショウカ〜ッ!?」と叫びつつビル街に復活。
出撃したブンブンジャーロボモンスター・ビュンビュンマッハーロボを相手取り、「巨大になったわたくしの炎、受けてみては如何でショウカ!? 大カジだ~ッ!!」と宣いながらより強力になったカジバーンを放ち、回避手段が何も無いモンスターを丸焼きにしようとするが、咄嗟に回避したマッハーロボがブーメランの様に投げ付け貸したマッハーウィングを武装し、ウイングブンブンジャーロボモンスターが完成、飛行されて炎の海から脱出を許してしまう。
広がる炎を回避されて棒立ちの所をバクアゲクローで反撃され、そのまま最期は飛行しながらのハイスピードスピンアタックで貫かれ、「わたくしの……命の炎があぁぁぁっ!!!」と悲しくも熱い叫びを上げて爆散しフィニッシュした。
そして、ショウカキグルマーの敗北を見届けたサンシーターはいつも以上に雑かつ淡々としたトーンで「お疲れサンシター」と言ってそそくさ帰っていくのであった。
- プレートのナンバーは「不審火」の語呂合わせ(2(ふ)40(しん)1(び))。
- 消火器モチーフの戦隊怪人は『手裏剣戦隊ニンニンジャー』の妖怪カッパ以来(こちらは実際の消火器同様火を消す薬剤の代わりに吹雪を放つ)。また、製造アイテムによって誕生した事や人々の負の感情の収集を行う点も酷似している。
- ちなみに今回インチキ消火器の被害にあった人達は…