「お前たちがあんなものをばら撒いたせいで、どれだけ多くの人が傷ついたと思っている!!」
概要
プロフィール
中吉虎吉(なかよし こよし)の漫画『戦隊レッド 異世界で冒険者になる』(異世界レッド)の登場人物で同作のサブヒロイン。15歳。
舞台となるアヴァルロスト皇国の第三王女(皇国だが皇女ではなく王女と表記されている)。
髪も眉毛もまつ毛まで銀色の美少女(※)。
※アニメ版ではこれらの色はブルーグレー(下記関連イラスト参照)。
マキシマム・キズナカイザーを搭乗する時、定位置はないか、レッド右手側のピンクの席を担当することは多い。
もっとも、本作に限らず漫画作品では登場人物の立ち位置の激変はよくあることなので、立ち位置が変わっていてもいちいち気にするだけ無駄である。
(直前まで灯悟の左隣にいたテルティナが、次のコマでは右隣になっているなど、この手の誤植は本当によくあるのでやはり気にするだけ無駄である)
人物
皇国に蔓延っている禁忌の魔道具「魔力の種」を回収する特権魔法「簒奪の銀狼」(後述)を保有する。魔力の種の暴走を憂い、従者のロゥジー・ミストと共に、その回収任務の旅のお供を依頼すべく先代「王家の杖」の後継者であるイドラ・アーヴォルンの元へ訪れた。
そこで出会ったアーヴォルン家に身を寄せていた主人公の浅垣灯悟/キズナレッドとはロゥジーが一悶着起こしたものの、以降、イドラと灯悟を加えた4人で魔力の種の回収を行っている(メカモでの一件後はラーニヤ/アメンも加わる)。
王位継承順位が低く発言力が足りない為、王国魔導界を実効支配している「王家の杖」の専横にも口出しできずにいたのである。そんな折にロゥジーと町はずれの裏路地で出会い、「魔力を一切持たない」超特異体質者であるがゆえに迫害されていた彼の資質を見抜き、勇者としてスカウトした。以来、相棒として深い信頼を築いている…のだが、時折愚直すぎるロゥジーを上手い事利用したりもしている。とはいえ、下記の事もあり、ロゥジーの事をかけがえもない大切な人として認識しており、勇者の座の剥奪を恐れた彼を「私の勇者は貴方だけ」と励ましていた。
ちなみに、灯悟との協力を渋るロゥジーに「耳掻きと膝枕」の報酬をチラつかせたが、テルティナがロゥジーにするのではなく、ロゥジーがテルティナにする方である。
魔法に対する造詣が深く好奇心旺盛で、王族でありながらも危険な状況に臆することなく(むしろちょっと喜びつつ)飛び込んでいく強靭なバイタリティを有するお姫様。正義感が非常に強く、魔力の種により民が苦しんでいることを憂慮しており、魔王軍の幹部たちとの戦いでも自らの犠牲をいとわず戦い抜くなどノブレス・オブリージュに満ちている。勿論四六時中捨て鉢の死にたがりなどでは断じて無く、自分が死んだら悲しむ人たちが数多くいる事を知っているので、常に相手も自分も助かる道を選び、知恵と勇気を振り絞る。
幼い頃(髪をツインテールにしていた)はわがままでお転婆かつ男勝りだったが、現在では聡明で常に敬語口調を崩さないおしとやかなお嬢様である。
それはそれとして年相応に色恋にも興味があったりするのか、イドラやラーニヤを揶揄ったりもしている他、少年誌に載せられない単語を謁見の間のすぐ近くで連呼しまくり現「王家の杖」シャウハ・シェムハザールからドン引きされたりしている。
周囲に巨乳が多いのを気にしているらしい。
特権魔法「簒奪の銀狼(ヴリコラカス)」
テルティナが魔力の種を用いて発動する特権魔法であり、魔力の種の被験者から「種」を抜き取るという魔法。
使用時にはテルティナの長い銀髪が巨大な狼の姿となり、大顎で被験者を丸呑みにして種のみを捕食し被験者を吐き出す。
狼は数mにも及ぶサイズであるが、テルティナが「種」にかけた願いは「誰も傷ついてほしくない」「宿主を殺さずに救いたい」という非暴力的な願い故に、戦闘力は野良犬程度しかなく、非常におとなしい。ただし、下劣極まりないユードラに無礼を働かされた際には根に持っていたのか、わざと沢山噛むように命じたりもしていた。
ちなみに毛並みもフワフワしていていい匂いがするらしい。
魔力を喰らうごとにテルティナの胸からは花が咲き、沈静化すると萎んで体内に収納される。これはいわばゲームで言う所のローディング画面のような物らしく、一度に何度も「種」を食い続けると、キャパオーバーしテルティナ自身に疲労がフィードバックされてしまう。
そのため、ロゥジーの持つ「勇者の聖剣」の魔力吸収能力(第1形態では常時発動する)や、「王家の杖」の保有する特殊な薬剤が必要になる。魔力だけを放出した所で、テルティナ自身の有する種の成長を止められるわけでもないので、薬剤で成長を抑えない限りテルティナが暴走体になってしまえば、別の人が「種」と契約して簒奪の銀狼を会得しそれを用いてテルティナの種を食べて、吐き出されたテルティナがまた別の種を用いて簒奪の銀狼を会得するといった面倒くさい過程を挟むことになるので、乱発は出来ない様子。
なお、アニメでのヴリコラカスの声はロゥジー役の大野智敬が兼任している。
獣化
5巻にて無数に分身する特権魔法を得たクライガンの、増殖し続けた数百もの「種」を簒奪の銀狼で食べ続けた結果、ついに暴走体になってしまったテルティナ。それを自らの強靭な意思で無理やり抑えた結果、意識を失い怪物となることだけは回避した。
…しかし、その反動で銀狼と混ざった狼女のような姿になってしまう。ロゥジーからは「可愛い」と好評であったが、亜人を嫌う第一王子・ダリエルは「テルティナに化けた亜人」と勘違いし、戦いを巻き起こすこととなってしまった。
ツギハギ博士のプロテクトによって侵食を一時的に防いだことで元の姿に戻れたが、再び特権魔法を使うと二度と元には戻れない上に、ブイダラによって兄ダリエルと婚約者のレグルスが魔力の種により怪物化してしまい、特権魔法を使って一生怪物のままになるか、兄とレグルスを見殺しにするかの二択を迫られてしまう。
なお、アニメ版第6話にて何故か風呂場でレッドが転んだ時に一瞬だけ映るという形で先行登場した。通称サブリミナルテルティナ様。
正確には魔法少女っぽいアレンジがされていてケモ耳くらいしか同じではないのだが、EDのキズナメイガスといい「1クールで終わらせない」という意思表示なのか「できないだろうけど出したかった」のか…
関連イラスト
アニメ版の髪や眉の配色イメージ。
関連タグ
戦隊レッド異世界で冒険者になる - 戦隊レッド異世界で冒険者になるの登場キャラクター一覧
以下、単行本7巻のネタバレにつき閲覧注意
魔王族との戦いのため亜人連合と協力することになった灯悟たちだが、共存派のヨルテから一つ提案を持ち出される。
それは、テルティナが灯悟達に隠している過去を、この場で告白することであった。
ヨルテには相手の過去を見抜く力を持っており、これから協力する間柄で隠し事をされたくないのもあるが、この能力は魔王族のブイダラにコピーされているため、最終決戦の土壇場で仲違いを起こす危険性を排除したいという理由もあった。
あえて厳格な態度で迫るヨルテに、テルティナはついに白状する。
それは3年前、魔力の種を巡る事件にて、自身の勝手な行動で結果的に兄・アルテオと、イドラの父・ハウディ、そしてラーニヤの父・ラーヴァンを死なせてしまったという事である。
外の世界への憧れと悪戯心から、魔力の種の調査に赴くアルテオの馬車に忍び込むが、ブイダラに唆されて暴走するレヴリー一座の特権魔法に巻き込まれてしまう。
更に、暴走した団長が怪物化し、テルティナは回復魔法でも解毒できない致死性の猛毒に侵されてしまう。
偶然近くに転がり落ちた魔力の種に縋り、「死にたくない」という願いの元に特権魔法を発動するが、毒で弱っていたためすぐに暴走してしまう。
怪獣大戦からアルテオを護るためにハウディとラーヴァンは毒に侵されてしまったが、テルティナを救うためにアルテオは魔力の種を使用し、「簒奪の銀狼(ヴリコラカス)」を発動する。
無事に魔力の種を除去できたが、テルティナの魔力の種は、毒の侵食箇所を除去する形でテルティナの願いを叶えていたため、種が除去されたことでテルティナは瀕死の重傷を負ってしまった。
すでに毒に侵され、長くはないと悟っていたアルテオは、ハウディに頼んで自分の種をテルティナに移植する。
簒奪の銀狼(ヴリコラカス)は元々アルテオの特権魔法であった。
目が覚めたテルティナは周囲の惨状を見て愕然するが、当時の王立騎士団団長のロザリンダに批判され、深いトラウマを植え付けられてしまった。その時の後悔から、亡き兄の悲願である魔力の種の全回収を果たそうとしたのである。
父親の死の真実を知ったイドラは思うことはあれど、テルティナの心の傷の深さから彼女を恨まずに彼女に協力しようと更に硬く決意する。ラーニヤも、自分と境遇が似ているテルティナの努力ことを尊敬し、二人共テルティナのことを許している。
(むしろ、最愛の主君を失ったとはいえ、テルティナを必要以上に責めたロザリンダの方を非難している)
過去を知り、更に団結した灯悟達を見せて、ヨルテは反共存派と今一度話し合おうと提案し、反共存派も「志願者のみ」という条件だが、人材を派遣することを約束した。