概要
プロフィール
中吉虎吉(なかよし こよし)の漫画『戦隊レッド 異世界で冒険者になる』(異世界レッド)の登場人物。20歳。
アヴァルロスト皇国第三王女テルティナ・リズ・ワーグレイ・アヴァルロストの従者にして勇者。『孤高の剣鬼』の異名を持つS級冒険者であり、かつて魔王を倒した勇者が振るったとされる、魔力を吸収し意思に呼応して変形する神器"王家の聖剣"の使い手。浅垣灯悟をして「幹部怪人以上」と評されるほどの実力を持つ。
人物
生まれながらに魔力を持たない体質から幼少期迫害を受けた経験を持ち、彼の心に寄り添い孤独を癒してくれたテルティナに忠誠を誓っているが、彼女との絆への強い執着心によりトラブルを起こすこともしばしば。
テルティナとの約束で、彼女に対して嘘はつけない。
灯悟に関してはその無礼さだけでなく、勇敢で強く自身と同じように魔力を持たない体質を持つことから隔意を持っていたが、後に和解。仲良くはしないものの、「マキシマム・キズナカイザー」に乗れるほどの絆を感じるようになった。
なお、灯悟のことは「アサガキトウゴ」とフルネームの呼び捨てにしている。
一時期、仲間ができたことで弱くなったと思い込んだが、孤児院でのエルマリオ卿との戦いで無意識に孤児達を護ろうとし、灯悟のおかげで孤児達を見捨てずに済んだこともあり、護りたい者が増えるのも悪くないと思うようになった。
マキシマム・キズナカイザーで初めて宇宙を見た時、感動を覚えた。
戦隊シリーズで例えるなら、「最初にレッドと反りが合わないが、なんだかんだで絆されるクール系戦士」的な立ち位置。単行本2巻のオマケ漫画にて、キズナブルーの事を見たロゥジーは「こういう最初にツンツンしている奴ほど、簡単に絆されてしっぽり仲良くなってしまう」と笑って皮肉ったが、イドラとテルティナに「お前が言うな」的な視線を向けられていた。
マキシマム・キズナカイザーを初搭乗する際、当然のようブルーの席を担当する。
原作ではレッドとイドラ以外は立ち位置が安定しないが、男性戦士の席を担当することは共通している。レッドの隣に立ちたくないこともあるだろうが、本家でも男性戦士の立ち位置は大体外側が多いのでこれは必然的であろう。
……そもそも、本作に限らず登場人物の立ち位置が激変するのは漫画ではよくあることなので気にするだけ無駄である。
(もっと言えば、漫画版では白黒なので誰が何色を担当していたのかが不明なので席替えしてもあまり違和感がないが、アニメ版では立ち位置が統一化される可能性も十分に考えられる)
なお、一人で暮らしていた時期が長かったため料理ができる。灯悟はできなくはないが雑、イドラとテルティナは料理ができないため、必然的に彼が旅路での料理当番を担当する。
現皇国騎士団団長のレグルス・マッハヴォルトのことは、テルティナの許婚ということもあり灯悟以上に拒絶している。
だが、灯悟曰くマッハヴォルトからロゥジーに対して拗れた絆を感じるようで、ヴィダンに操られた時にもロゥジーを見て一瞬正気を取り戻すなど、何かしらの関係性を持っていることが示唆されている。
王家の聖剣
1000年前に魔王を封印した勇者が使っていた聖剣。
触れた相手の魔力を急激に吸い尽くす力を持っているため、魔力を持たないロゥジーが扱うことが可能。その能力を逆利用し、特権魔法の使いすぎで魔力が暴走しそうになるテルティナを沈静化することにも使用される。
元々は勇者のアイデアから、素材として大精霊をしばき倒し、プロフェッサー・ウラギリスことツギハギ博士が制作した武器である。
なお、そのアイデアが中学男子がノートに書き上げた設定みたいだと、初代アメンこと雨沼太陽が馬鹿にした事から、黒歴史ソードとも呼ばれている。(ネタバレ回避のために、原作既読済みの視聴者から「クロなんちゃらソード」という、ワアドのうろ覚えで呼ばれている)。
王家の聖剣の名称は七つの大罪と西洋の精霊・怪物の伝承から取られている。
第5巻以降、本来は想定していない複数の形態の融合が行われ、ツギハギ博士の指摘により、彼もまた「ビッグ絆ソウル」の持ち主であることが判明している。
番号 | 銘 | 特記事項 |
---|---|---|
一 | 永求希環(アングリード) | 通常形態。対応する大精霊は、体育座りの体勢をした顔がない人型精霊・無限精アン。 |
二 | 核熱怒業(ドラグラース) | 炎を吹き出す片刃大剣。峰にスラスターが付属。対応する大精霊は、肩と肘が火山になっている筋肉質の竜人・炎龍精ドラグマ。 |
三 | 羨姫絶響(エンヴィーネ) | 無数のワイヤー(アニメでは水の触手)を展開し、突き刺した相手を内部から伝播した衝撃で破壊するサーベル。対応する大精霊は、ハープを携えた人魚・水姫精アディーネ。 |
四 | 冥休楽土(スロウスノーム) | 重力場を展開する幅広の両刃大剣。20秒しか使用できない。対応する大精霊は、ヒゲを蓄えた肥満体型の鬼・土轟精ノーム。 |
五 | 餓生烈風(グラトシルフ) | 鎌鼬を生み出す鱗で覆われた鉄扇。対応する大精霊は、扇を持った妖精・風天精シルフ。 |
六 | 星蝕浄咬(ラストノワール) | 巨大な闇の竜巻を発生させる突撃槍。使用時には眼が黒白目になる。対応する大精霊は、扇情的な姿の女悪魔・闇堕精ノワール。 |
七 | 王輝金轟(ソルプライド) | 両刃大剣二刀流+背中の五本をフィン・ファンネルのように動かし戦う。対応する大精霊は、同じく5本の剣を背中に浮かばせた筋骨隆々な大男・光覇精ソル。 |
余談
その性格と、序盤での嫉妬にかられての行動から読者に嫌われそうなキャラクターであるが、
初登場時にテルティナに窘められて本音を包み隠さずに正直に話したことを皮切りに、愉快なシーンや顔芸を晒したため、「面白枠の戦隊ブルー」、「拗らせた平成2号ライダー」と特撮ファンの読者や視聴者からは容易に受け入れられている。
(特に、青色と七つの大罪繋がりで、深海マコト/仮面ライダースペクターと例える声が多い)
そもそもスーパー戦隊にせよ仮面ライダーにせよ、仲間内での仲違いはよくあることであり、プライドを優先させて戦隊レッドといがみ合って協調性がなかった戦士も前例がある。
そんなこんなで、「キャラクター性から後で絆されるのが目に見えているので、生半可な事でヘイトを向けても無意味」という特撮ファンの経験則によってそこまで嫌われていないキャラクターである(案の定、キズナカイザーに乗って以降はヘイトを稼ぐような行動は少なくなっている)。
ちなみに、中の人の大野は灯悟役の井藤智哉と誕生日が一緒である(11月7日)。
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以降、コミック7巻のネタバレにつき、閲覧注意
実は、元の世界で灯悟と相打ちになった絶縁王の転生体。
本来絶縁王の魂は輪廻転生の輪から外れているため不死身だったのだが、灯悟のビッグ絆ソウルに隠された「倒した相手を輪廻転生の輪に繋ぎ直す」力により魂がリセットされて転生したのがロゥジーである。
(迫害されていたとはいえ)何かと独り善がりだったり、灯悟と初対面から相容れなかったのも、前世の因縁によるものであった。(何気に、上述の灯悟が評した「幹部怪人以上」がある意味的を得ていた)
20年前に、ロゥジーが絶縁王の転生体と知ったツギハギ博士は、これにより「不死身の魔王を倒せるのは浅垣灯悟のビッグ絆ソウル」と結論づけ、(灯悟と協力したくないため)亜人族をまとめ上げて文明を発展させ、見つけ出したドッペルゲンガーを使って並行世界の浅垣灯悟をコントロールしようとしていた。