概要
主に仮面ライダーシリーズやスーパー戦隊シリーズなどの特撮作品でのことだが、通常は人間的な容貌をしている幹部クラスのキャラクターのもつ怪人としての姿である。本来の姿が怪人であり、その正体を現したという場合も、後から怪人の姿に変身した(あるいは、首領やより上級の幹部によって変身させられた)場合もある。
こうした幹部怪人は、通常の怪人よりは一段上の戦闘力を持っていてヒーローを苦戦させることが多い。
ただし指揮を執るべき幹部が自ら怪人となって戦わなければならないとは、それだけ切羽詰まっていたということであり、「失敗続きで首領から見限られかけ、自らヒーローと直接対決して倒す以外に責任の取りようがない」状況のことが多い。当然ながらそうなればいかに善戦しようが結局は敗死する運命であり、「幹部の怪人化」は特撮ファンの間では典型的な死亡フラグとして認識されている。
なお、普段から怪人の姿で活動しているものの、他の怪人より上位にあって、彼らを使役する幹部の役割を果たしているというタイプもある。こうした幹部怪人が人間体を持っている場合も多いが、この場合には怪人の姿を現したからといって死亡フラグにはならない。
序盤で倒される幹部ってどんなの?
敵幹部は強キャラあるいは(顔出しで出演する期間を含め)在位期間の長いキャラとして扱われるのが常であるが、中にはかなり序盤で上位幹部が登場して倒されてしまう展開もある(早い話が今週の怪人枠)。
それでも2話以上かけて活躍するならいい方であるが、中にはたった1話で倒されてしまう場合も。
- ノコギリ大僧正(ゴーマ族)
- 衛星のターゲイト(宇宙虐滅軍団ウォースター)
- 『天装戦隊ゴセイジャー』第14話に登場。
- 首領の「惑星」に次ぐ「衛星」を称号に戴くだけあり、異空間に敵を閉じ込める能力とゴセイダイナミックを正面から受けきるタフネス性を持っていたが、たった1話での活躍に終わってしまった。
- その一方、劇場版ゲストとして称号や作戦のスケールで優っている最高幹部超新星のギョーテンオーが登場したり、流星のデレプタがウォースター編の事実上のラスボスを務めたり、彗星のブレドランが物語を通して暗躍していたりと他の幹部連中はかなりの存在感を残している。
- デラツエイガー(宇宙帝国ザンギャック)
- 『海賊戦隊ゴーカイジャー』第11~12話に登場。
- 『ザンギャック皇帝親衛隊隊長』=首領直属の配下の肩書きに見合う戦闘力を持っており、一度はゴーカイジャーを全滅しかけている…が、シンケンジャーの大いなる力を手に入れたゴーカイジャーのリベンジに敗れてしまった。なお、ゴーカイジャーはまだ強化アイテムを持った追加戦士はおろか、必殺バズーカも手に入れていない。
- なお、彼よりも後で登場したファイナルウェーブを数回耐えるドゴーミン、ゴーカイジャー6人を圧倒できるザツリグはあくまでも親衛隊"員"である。
- ジャグド(デスガリアン)
- 第1話というスーパー戦隊史上最速で死亡した幹部。
- チームジャグドを率いる大幹部ポジであり、実際に先んじて覚醒した4人のジュウオウジャーを追い詰めるほどの実力を持っていたが、ジュウオウイーグル単騎には勝つことは出来なかった。
- チームジャグドは変人が集まったチームらしく、公式でもネタにされている。
- とまあ、色んな意味で伝説になったわけだが、『帰ってきた動物戦隊ジュウオウジャー』では一度はジュウオウジャーを敗北に追い込んだジュウオウザワールド相手には大健闘を見せるなど後の展開ではフォローされている。
参考
- ジューザ(次元戦団バイラム)
- 『鳥人戦隊ジェットマン』第17-18話に登場。
- 次元戦団バイラムの幹部どころか本来の首領。魔獣ジューザという怪人形態も持つ。ジェットマンを圧倒し、謀叛を企てたラディゲも易々と退けるなど首領に相応しい絶大な戦闘力を持っていたが、既に首領不在の体制が確立していたバイラムにいきなり復帰して首領の座を占めたために幹部たちには反感を持たれ、最終的にはジェットマンとバイラム4幹部全員を同時に敵に回して打倒された。放映リストなどで見る限りは首領でありながらほとんど「今週の怪人」のような扱いをされている。